ヴィスコンティ監督作「若者のすべて」の復元ビフォーアフター動画が公開

イタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティの監督作「若者のすべて」修復版のトレイラーを、The Film FoundationがYouTubeに公開した。

1960年製作のイタリア・フランス合作「若者のすべて」は、貧しい家庭で育った4兄弟の愛と裏切りをドラマチックに描いた物語。無垢で控えめな三男ロッコ役のアラン・ドロンは、のちにヴィスコンティが監督した「山猫」でも印象的な役を演じた。

この約2分半のトレイラーではオリジナル版と修復版の映像が次々と切り替わり、修復版の明るく鮮明な画質がより際立つ構造になっている。The Film Foundationとはマーティン・スコセッシが1990年に設立した、歴史的な映画の保護・保存活動を行う非営利団体。これまでもイタリアのファッションブランドGUCCIなどによる支援のもと、フェデリコ・フェリーニの「甘い生活」、ニコラス・レイの「理由なき反抗」といった作品の復元を行ってきた。

GUCCIとThe Film Foundationのコラボレーション10周年を記念したプロジェクト「若者のすべて」修復版は、今年5月、第68回カンヌ国際映画祭にてワールドプレミアが実施された。9月10日よりカナダで開催される第40回トロント国際映画祭でもシネマテーク部門での上映が決定している。