ステージナタリー

「青の祓魔師」北村諒&宮崎秋人がプレ稽古!西田大輔「2人の対照性が大事」

1495

台本を見ながらディスカッションする北村諒と宮崎秋人。

台本を見ながらディスカッションする北村諒と宮崎秋人。

「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」のプレ稽古が、5月上旬に都内某所にて行われた。

同作は加藤和恵による人気マンガ「青の祓魔師」が原作。サタンの息子でありながらも悪魔を祓う祓魔師(エクソシスト)の道を志す少年・燐と、その双子の弟で祓魔師である雪男を中心に描くファンタジーだ。

プレ稽古には奥村燐役の北村諒、奥村雪男役の宮崎秋人、演出を手がける西田大輔が参加した。まずは西田が2人に「今日はこういう方向で進めていこうということと、アクションもこういう感じで動いてみようというのをやりながら、本番に向けてひとつの段階を踏んでいくという時間にしたい」と導入を説明。「もちろん2人は原作を読み込んでくれていると思うけど、舞台にする上ですごく大事なのは、初めて『青エク』に触れるお客さんがいるということ。舞台から原作のマンガに触れていくということもあるだろうし、そういうところまで考えていきたい」と自身の思いを語ると、北村と宮崎は「はい!」と期待に満ちた目で返答する。そして「舞台において大事なのはコントラスト、つまりは対照性。この作品がこれだけ指示される理由は、物語性ももちろんあるけど、兄弟のコントラストがすごくよく出ているからと思う。生身の人間が演じる舞台でも燐と雪男、2人のコントラストを考えたい」と、方針を明かした。

この日初めて台本を手渡された北村と宮崎。まずはその場でセリフを読み上げてみる。演じるのは、燐がエクソシストを目指す決意をするシーンだ。セリフを聞いた西田が「燐が感情的にものを発するということを意識して、雪男は感情を表に見せないということを意識して読んでみて」と指示すると、2人の演技は劇的に変化。さらに「次は燐は弟への愛情をストレートに出すことを意識して、今のテンションに『微笑む』という気持ちを加えて。雪男は兄さんも大切だという言葉がなかなか表現できないという意識で」との指示も加えられ、どんどん感情豊かな表現が生まれていく。また燐と雪男、2人のセリフを交換してみるという稽古も。セリフを言い終えた2人は顔を見合わせ、何か手応えを感じた様子だった。北村と宮崎は時折、演技について話し合い、「兄さん」と呼ぶシーンが多い雪男を演じる宮崎が、「『兄さん』の(言い方の)バリエーションを増やさないと。何回『兄さん』って言うんだろう」とつぶやくと、北村は「いいじゃない!たくさん呼んでよ(笑)」と返し、和やかな雰囲気でディスカッションが進んでいく。

次に行われたのはアクションシーンの練習。北村演じる燐は刀を使った殺陣を、宮崎演じる雪男は2丁拳銃を操る殺陣を、西田自らが付けていく。北村は「斬る」「回る」「避ける」など口にしながら動きを確認。何度か繰り返すうちにどんどん動きは速くなっていき、15ほどの動きが入ったアクションシーンが見事に仕上がった。そして宮崎も銃を扱う立ち回りに挑戦。西田いわく「雪男は回る必要もないのに回る。オシャレだから(笑)」。また「クールなリズムを意識して」との指示があると、宮崎の動きにも緩急が付いていき、華麗で雪男らしい立ち回りが完成されていった。さらに燐と雪男、2人でのアクション練習も。目を合わせて頷き合うなど、見事な連携プレイを見せた。

プレ稽古を終えて、北村は「3人で集まるのは今回が初だったんですけど、ホントに空気もよくて、本稽古に入るのがすごく楽しみになりました」、宮崎は「西田さんが燐と雪男の関係をどうやって見せていきたいかというのを聞けたのは大きいです。これから原作を読み返して、そういう目線を意識して本稽古に臨めたらいいなと思います」と、この日の感想を語る。また西田は「2人が初めて生の声を発して役を演じるところを見たんですけど、身体性とセンスが掛け合わさっていて。2人が原作に対しての敬意を持ってくれている限り、新しい燐と雪男になるんじゃないかという手応えを感じました」と自信のほどを伺わせた。

2014年に「青エク」が舞台化された際も演出を手がけていた西田。前回の舞台は兄弟の決意を描く「青の焔 覚醒編」と、封印されていた悪魔・不浄王をめぐる「京都 不浄王編」の2本立てで制作されたが、今回は同じく不浄王をめぐるエピソードを「京都紅蓮篇」として1本の舞台で描く。「前回は2つの作品を同時にやっていたということもあって、細かく作れたなという思いと、ひとつの作品にかける舞台ならではの見せ方は限られてくるというのもあった。今回は1本なので、作品を舞台版として突き詰めて、大きな仕掛けをできるのではと思います」と展望を語る。また今回初めて西田の演出作品に参加する宮崎は「西田さんの作品は何度も観させていただいてますけども、やっぱりエンタテインメント色が強い作品のときは華々しくなりますし、ドロドロした作品のときはちゃんと人間関係をとことん追求して痛々しいほど描く演出家さんだなと思うので、その両面をしっかり出せるような作品にできればいいなと思います」と、西田に演出をつけられることへの期待を述べた。

さらにこの日初めて殺陣を実践してみた感想を、北村は「西田さんの殺陣が個人的にすごく好きなので、今日もめちゃめちゃ楽しかったですし、早く動きたいなという気持ちでいっぱいです」と、意気揚々と語る。「西田さんとは何回かやらせていただいているんですが、原作がある舞台は今回が初めて。西田さんの、オリジナルと原作ものの殺陣の違いはどんなだろうと、ドキドキワクワクしています」と期待を寄せた。

一方、銃をまともに扱うのは初めてという宮崎は、雪男のアクションについて「僕が今までやってきた役は無駄な動きが多い役が多かったんですが(笑)、雪男は必要最低限の動きで、なるべく消費カロリーを少なくしてスマートに戦えたらいいなと。そこで燐との対比も作れたらいいなと思いますし」とコメント。また西田の殺陣指導について「緩急をしっかりつける段階から意識させてくれたので、自分の中でもリズムを作りやすかった。しかもカッコよかったので、本番が楽しみです」と期待を露わにする。西田も「2人ともセンスがいい。普通の人なら2時間くらいかかる殺陣をこれくらいの時間(30分ほど)でできるのは、持ってる力だと思います」と賞賛した。なお本日6月3日発売のジャンプスクエア7月号(集英社)には、このプレ稽古の模様を描いたレポートマンガが掲載されている。

「舞台『青の祓魔師』京都紅蓮篇」は、8月5日から14日まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。明日6月4日12:00からはチケットの抽選先行受付を、6月15日19:00からは先着先行受付を実施。一般販売は6月18日10:00にスタートする。

舞台「青の祓魔師」京都紅蓮篇

2016年8月5日(金)~14日(日)
東京都 Zeppブルーシアター六本木

原作・脚本協力:加藤和恵(集英社「ジャンプスクエア」連載)
脚本・演出:西田大輔

キャスト

奥村燐:北村諒
奥村雪男:宮崎秋人

勝呂竜士:山本一慶
志摩廉造:才川コージ 
三輪子猫丸:土井裕斗 
杜山しえみ:前田希美
神木出雲:加藤雅美

メフィスト・フェレス:鮎川太陽
霧隠シュラ:安枝瞳

宝生蝮:田野アサミ
志摩柔造:林田航平
志摩金造:松村龍之介

藤本獅郎:唐橋充
勝呂達磨:光宣
志摩八百造:増澤ノゾム

藤堂三郎太:松風雅也

チケット発売スケジュール

抽選先行受付:2016年6月4日(土)12:00~6月8日(水)18:00
先着先行受付:2016年6月15日(水)19:00~6月16日(木)18:00
一般発売:2016年6月18日(土)18:00~

(c)2016 加藤和恵/集英社・舞台「青の祓魔師」プロジェクト

ステージナタリーをフォロー