筋肉少女帯×ミドリ、赤坂で初の異種格闘技級ライブ

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4月10日に赤坂BLITZにて、ライブイベント「Shake Your Hips」が開催。筋肉少女帯ミドリの2組が出演した。

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ライブを終えた後藤まりこ(ミドリ)は精根尽き果て、はいつくばって階段を昇っていたとのこと。その姿を観た大槻ケンヂは「怖いオーラ出まくりで、映画『呪怨』かと思った」と言って後藤を苦笑させた。

ライブを終えた後藤まりこ(ミドリ)は精根尽き果て、はいつくばって階段を昇っていたとのこと。その姿を観た大槻ケンヂは「怖いオーラ出まくりで、映画『呪怨』かと思った」と言って後藤を苦笑させた。

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このイベントは、HOT STUFF PROMOTIONの設立30周年を記念した対バン企画の第8弾として行われたもの。両バンドとも独自の世界観を持つ個性的な存在だけに、その異色の対決を楽しみに幅広い年代のロックファンが会場に駆けつけた。

トップバッターのミドリは、アバンギャルドなジャズにのせてステージに登場。後藤まりこはギターを持たずに、ハンドマイクでオープニングナンバー「お猿」を熱唱。ときにマイクを頭に叩きつけるなど、激しいパフォーマンスで冒頭から観客を沸かせた。

「お猿」を歌い終えると、後藤はギターを抱え「ミドリです」と挨拶。そのまま「うわさのあの子」「ゆきこさん」などを、爆音で演奏していく。

またこの日は、新曲「さよなら、パーフェクトワールド。」も披露。ブルータルなリズムセクションに後藤のデスボイス、ハジメ(Piano)の奇声が絡み合い、ポップでメロウな曲調に変化するなど、起伏の激しいアレンジでフロアを盛り上げた。歌い終えると、後藤は「ミドリのライブ、楽しいです、やっぱり」と言って照れ笑いを浮かべた。

この後、「愛のうた」では後藤が背中から客席へダイブ。さらにマイクスタンドを蹴り倒したり、ドラムの上に乗るなど激しいアクションで観客を煽る。続く「あんたは誰や」ではステージ向かって右側のスピーカーの上に乗り、叫びまくってフロアを一気にヒートアップさせていった。

最後の曲は、先日リリースされたばかりのシングル「swing」。客席頭上からは大きなミラーボールが降りてきて、曲の雰囲気をよりサイケなものへと演出した。エンディングでは後藤がマイクを客席に投げ込んだり、ギター2本を抱えフォードバックノイズを発生させるなどして、会場をカオスな状態に包み込みステージを降りた。まさに全身全霊という言葉がぴったりなミドリのパフォーマンスに対し、客席からは惜しみない拍手が送られた。

15分ほどの転換時間を経て、再び会場が暗転。今度はKING CRIMSON「21st Century Schizoid Man(21世紀のスキッツォイド・マン)」が爆音で流れ始め、ステージ上には筋肉少女帯のメンバーが次々と現れた。最後に大槻ケンヂが登場すると、転換時に上映されていたROLLING STONESのライブ映像にちなんで大声で「I Can't Get No Satisfaction!」と叫び、筋肉少女帯のライブがスタート。「行くぜ! オーバー40ハードロックバンド、筋肉少女帯! 50代までがんばりますよーっ!」という大槻の挨拶に続き、疾走メタルチューン「イワンのばか」で激しいオープニングを飾った。

この日はサポートメンバーとして真矢(Dr)が参加。ズッシリと重く、そして的確なドラミングで筋少のパフォーマンスを盛り上げた。

「イワンのばか」を歌い終えると、大槻は早くも歌詞を間違えまくったことを告白。「今までの人生の中で一番間違えた」と苦笑いをして、「今日はストーンズ魂で行くぜーっ!」と意味不明なMCとコール&レスポンスでフロアをヒートアップさせ、「日本印度化計画」「カーネション・リインカネーション」「労働者M」と懐かしのナンバーを連発した。橘高文彦(G)は華麗なアクションと得意のピック投げでファンを魅了し、大槻は「カーネション・リインカネーション」でおなじみのヌンチャク・アクションも披露。筋少らしいサービス精神に満ちたステージは、再結成後の彼らが80~90年代からまったく衰えていないことを感じさせてくれた。

ライブ中盤のMC時には、橘高がお色直しをしてステージに再登場。大槻はここでもストーンズネタを続け、筋少メンバーをROLLING STONESのメンバーに置き換えるなどしてファンの笑いを誘った。さらに、先日決定した「FUJI ROCK FESTIVAL '09」出演にも触れ、「筋少は昔から、どんなイベントに出てもアウェイ。今回もオウェイシス(OASIS)目当ての輩を前に、やってやりますよ!」と力強く宣言した。

ライブ終盤には、ダメジャンプがフロア全体を覆う「踊るダメ人間」、グルーヴ感あふれる演奏が気持ちいい「ハッピーアイスクリーム」、ハードなキラーチューン「釈迦」が飛び出し、5月にリリース予定のニューアルバム「シーズン2」にも収録される「ツアーファイナル」でライブ本編は終了。新旧のファンが入り交じったフロアからは、アンコールを求める熱い拍手が鳴り響いた。

アンコールに応えるために戻ってきた筋少メンバーは、ステージ上にミドリの4人を呼び入れ、最後の最後に「僕の宗教へようこそ」をセッション。ハジメがピアノで参加したほか、小銭&岩見はコーラスなどでセッションを盛り上げた。さらに、Tシャツに着替えた後藤は2コーラス目でボーカルも披露。大槻とのデュエットという貴重なシーンを目撃した観客は、ステージ上に向けてこの日一番の声援と拍手を送り、約2時間半にわたる最高の“異種格闘技戦”は終了した。

Hot Stuff 30th Anniversary「Shake Your Hips」セットリスト

【ミドリ】
01. お猿
02. うわさのあの子
03. ゆきこさん
04. ハウリング地獄
05. あたしのお歌
06. さよなら、パーフェクトワールド。
07. 声を聞きたいのですが、聞こえないのです。
08. 愛のうた
09. 獄衣deサンバ
10. あんたは誰や
11. swing

【筋肉少女帯】
01. イワンのばか
--MC--
02. 日本印度化計画
03. カーネション・リインカネーション
04. 労働者M
--MC--
05. 人間嫌いの歌(Band ver)
--MC--
06. 踊るダメ人間
07. ハッピーアイスクリーム
08. 釈迦
--MC--
09. ツアーファイナル
--ENCORE--
E1. 僕の宗教へようこそ w/ ミドリ

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読者の反応

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真琴ひびき (始発) @Makoto_Hibiki

筋少VSミドリの対バン、昨日のツイートでは6年くらい前とか適当こいたけど、正確には7年前か~
エディとハジメさんのピアノ競演、また聴きたいな。今度は連弾で!
(お互い暴れすぎて、腕とか肩とかめちゃくちゃぶつかりそうw)
https://t.co/AhHjFptv6V

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