NHK朝の連ドラ「あまちゃん」制作発表で宮藤官九郎登壇

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平成25年度前期連続テレビ小説「あまちゃん」の脚本を宮藤官九郎が手がけることが決定。本日6月4日に東京・NHKにて制作発表会見が行われ、宮藤と番組プロデューサーが登壇した。

連続テレビ小説のタイトルをバックにした宮藤官九郎。

連続テレビ小説のタイトルをバックにした宮藤官九郎。

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久慈の海に潜る海女をバックに、舞台背景を説明する宮藤。

久慈の海に潜る海女をバックに、舞台背景を説明する宮藤。

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制作発表では、まずプロデューサーがタイトルの意味を「海に潜る海女さんの話だからなのと、人生の“甘ちゃん”だった女性というのをかけている」と説明。宮藤に脚本を依頼した経緯については、彼が田舎が好きだということ、そして「ローカル線があったりする、ちっちゃな田舎の村おこしの話を書きたい」という話を交わしたことで決定した、と語った。

また宮藤は「まさかこんな(大掛かりな)感じでタイトルが発表されるとは思ってなかったので。軽い感じで『あまちゃん』って付けたんです」と目の前に集まった多くの報道陣を前に恐縮した様子。物語では、ヒロインが地元のアイドルになっていく過程が追われるとのことだが、「最初に思ったのは、その土地に行かないと会えないアイドルがいるっていうのはいいかなということで」と説明。「例えば僕の育った町は、もうなくなっちゃったんですけど、ローカル線の栗原電鉄っていうのが走ってたんです。その列車が廃線になるときに鉄道オタクの人がたくさん集まってきまして」とエピソードを交えつつ、「歌ったり踊ったりするのばっかりがアイドルじゃないんじゃないかと」と、その土地に行かないと感じられない魅力的なものを象徴する言葉としてアイドルという単語を使っている、と解説した。

さらにこれがNHKで初めてのドラマ脚本担当であることについては、「どのぐらい大変なのかわかんないんですが、大変なのがわかんないまんま終わればいいなと思ってます(笑)」とひょうひょうと語った。

続いて質疑応答に移り、まず朝の連ドラの脚本を担当する意気込みを訊かれると「朝ドラは『雲のじゅうたん』ぐらいから観たり観なかったりハマったりハマんなかったりです」と報道陣を笑わせつつ、「母や父やおばあちゃんが朝ご飯食べながら『もうすぐ始まる始まる』って楽しみに観て、仕事に出かけていく。そういう、毎日の生活の中に織り込まれている動作」と朝の連ドラについての印象をコメント。そして「まさか自分がそういうのの(脚本を)書くとは思ってなかったんで。僕意外と好きで……『はね駒』ぐらいからは朝ドラ観てから学校行くのが習慣になってました。だから遅刻してましたけど」と笑いながら語った。さらに「こんなに長い物語を書くのも初めてだし、僕のことを知らない方も当然観てくれることになりますから、楽しみでもありつつ、逆に今までの自分の癖が通用しないんじゃないか」と口にし、それすらも楽しみだと明かした。

ロケ地となる岩手県久慈市の印象については、「まず、すごく行きづらい(笑)。遠いです」と言う。さらに「僕は海沿いの町も、海の幸もすごく好きなので、あ、ここいいなって最初に思いました」と“ひとめぼれ”であるとコメント。さらに自分の色をどうやって出そうと思っているか、という質問には、「ことさらに自分の色にしなくちゃとは思ってなくて。むしろ東北弁とか、今まで気取って(表に)出してなかったところを思い出す感じがありますね。おじさんおばさんが世話焼いてくれる感じとか、家の中に知らない人がいる感じとか」と告白。自分のルーツを今まで世に出す機会があまりなかったため、そういうところを出していこうと考えていると口にした。

舞台が東北であることや、東日本大震災との関連について訊かれると、「実家も結構大変だったんですけど、ちょっと前に朝の連ドラ書くらしいって聞いたんでしょうか、うちの母がすごく喜んでました」「東北を元気づける前にうちの母を元気づけられたので、この勢いでいければなと」と意気込みを語った。なお、「あまちゃん」の時間軸は震災より前に設定されており、物語の中で震災まで時間軸が進むかどうかはまだ未定とのこと。

そしてヒロインのイメージについては、「元気があることには越したことはないんですけど、あんまり毎日元気だと(笑)。そのへんを使い分けられる人がいいですね」とコメント。「本人はみんなのアイドルになるって気は毛頭ないんだけど、やってるうちに周りが『いいじゃないか』と盛り上がっていく。そういう1人の女の子に振り回される大人たち、という物語になると面白いなあと思います。だからあんまり物事を深く考えない女子がいいんじゃないですかね」と独特のキャラクター像を明かした。そしてプロデューサーからは、今作のヒロインはオーディションで選出されることも発表された。

連続テレビ小説「あまちゃん」は2013年4月1日(月)からスタート。同年9月28日まで、全156回の放送を予定している。舞台は東北・北三陸の小さな田舎町で、東京に住む引きこもりがちな高校2年生のヒロインが母の実家で現役海女である祖母に出会い、成長していく様子が描かれる。

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