Number the.チャリティライブは超満員に、全20曲披露

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Number the.が4月2日に下北沢CLUB Queでチャリティライブ「Number the. Live2011 ~ナイトソング・チャリティーナイト」を開催。満員のフロアをグルーヴィな演奏で沸かせた。

アンコールでの「いわきアンモナイト音頭」セッションの様子。写真左から小園(グループ魂)、箭内道彦(風とロック)、港カヲル(グループ魂)、七瀬ミチル、富澤タク、暴動(グループ魂)。(Photo by 森琢磨)

アンコールでの「いわきアンモナイト音頭」セッションの様子。写真左から小園(グループ魂)、箭内道彦(風とロック)、港カヲル(グループ魂)、七瀬ミチル、富澤タク、暴動(グループ魂)。(Photo by 森琢磨)

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軽妙なトークを繰り広げる箭内道彦(写真左)と富澤タク(写真右)。(Photo by 森琢磨)

軽妙なトークを繰り広げる箭内道彦(写真左)と富澤タク(写真右)。(Photo by 森琢磨)

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Number the.(Photo by 森琢磨)

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この日のライブは、東日本大震災を受け急遽チャリティライブとして実施。チケットおよび会場で販売されたオフィシャルグッズの収益金の一部が、被災地に義援金として送られることになった。

ライブはオープニングアクトのLunakateのパフォーマンスからスタート。アコギを持って登場した彼女は、ギターとキーボードを従えたスリーピースという変則的な編成で演奏。強い意思の感じられる歌声で、会場に熱い歌を届けた。

転換時には場内のモニターで猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」のビデオクリップを上映。47人で歌われる福島への愛情がこもった楽曲に、観客はじっと魅入っていた。しかし登場人物によっては笑いが起こる場面も。阿部寛、荒川良々、笑福亭鶴瓶などが人気があったようだ。

そしてNumber the.の4人がステージに登場するとフロアから大きな拍手が沸き起こる。富澤タク(Vo, G)が「こんばんは、Number the.です。楽しんでいってください」と挨拶すると、1曲目にインストナンバー「No.1」をかき鳴らした。そのまま「スイム」「COME come COME」と1stアルバム「1st」の楽曲を立て続けに披露。さらに「STONE」では、富澤がハンドクラップで観客を煽り、序盤からオーディエンスをヒートアップさせる。

「『1st』から4曲続けて聴いてもらいました」と富澤がはにかみながらMCをした後は、2ndアルバムに収録予定の新曲「ソレイジョー」を演奏。この曲では、七瀬ミチル(Key)によるオルガンの音色がメロウなムードを後押しする。続く「メトロポリス」は富澤の艶のあるボーカルが楽しめる楽曲だ。そして松澤登(B)のアタックの強いベースラインから始まる、切なげなナンバー「DUB-N' (do-yeh-bar-ee)」へと続く。

次のMCでは、富澤が「今日はNumber the.にとって東京初ワンマンなんだけど」と口にしたところで、タオルで顔を覆う。するとすかさず松澤が「泣くな!」と突っ込む。特に泣いていたわけではなかった富澤は苦笑いを浮かべつつ「いろんなことがあるけど、全部ありのままに受け止めて、そのままやっていこう、という曲を演ります」と宣言。その言葉どおり、車窓を流れる景色を美しい言葉で歌う「ドライヴ」を演奏する。続いて「STARTED」「フィーリン」と暗く深い夜を感じさせるようなナンバーを披露した。

マネージャが「Pray for いわき」とデコレーションされたファンからの差し入れケーキを持ってきた後は、物販紹介コーナーへ。そして「Number the.を初めて観た方もいらっしゃるかと思います」「メロディとリズムしかないので、よかったら乗ったり乗らなかったりしていってくれればうれしいです」と控えめな自己紹介を経て、井上陽水のカバー「氷の世界」を演奏。さらにインストチューン「ナンバーナイン」では短いフレーズながらも、バンドメンバーそれぞれの高いスキルを見せつけ、「イルミネーション」ではフロアの熱を冷ますかのように富澤がやさしい声で歌い上げ、七瀬が泣きのフレーズを奏でる。

観客がすっかりNumber the.の世界に引き込まれたところで、ゲストとのセッションコーナーが開始。1人目のゲストとして呼び込まれた箭内道彦は、にぎやかに飛んでくるあたたかい野次を受け「これはグループ魂からの影響なの?」と富澤に問いかけ。続いて「これから『予定』って曲を演るんです、福島に帰ったらあれをやる、これをやるって曲なんだけど、実は明日帰るんですよ、タクさんと」と吐露。震災の影響で苦しい状況が続く地元を励ますため、富澤および松田晋二(THE BACK HORN)と救援物資を持って福島を訪れることを明らかにした。そして演奏された「予定」は、郷土愛あふれるミディアムバラード。ツインボーカルでとつとつと歌われる楽曲に、観客はじっと聴き入っていた。

外村公敏(Dr)による力強いフロアタムの音に導かれ登場したのは、次のゲスト・暴動&港カヲル(グループ魂)だ。この日はなぜかお笑い芸人・AMEMIYAのネタ「冷やし中華はじめました」をパンクアレンジで披露。それまでの空気を一変させるようなパフォーマンスで会場を爆笑に巻き込んだ。そして演奏されたのは「東北の魂」。「俺たち(震災の)当事者だからよ!」と言いながら、ユニークな歌詞を絶叫しつつQueの狭いステージを右往左往したカヲルは、最終的に衣装を脱ぎヒモパン一丁に。最前列の観客から発せられた嬌声とも悲鳴ともつかない声を浴びていた。

ゲストが退場すると、富澤が「Number the.の計画停電ソングですね」と口にして、2月にリリースされた配信限定シングル「ナイトソング」を演奏。グルーヴィな松澤のベースが耳に残る楽曲で、フロアを再びバンドの世界観で満たす。そして情熱的な歌詞が印象的な「砂の空」を経てインストナンバー「No.1」のショートバージョンでフィナーレ。オーディエンスから大喝采を浴びてステージを降りていった。

アンコールは、富澤の「今日はホントにありがとうございます」という感謝の言葉からスタートした。そしてこの日のゲスト全員に、会場を訪れていた小園(グループ魂)を加えた総勢8人で「いわきアンモナイト音頭」を披露。いわきの魅力が詰め込まれたキャッチーな歌詞を、観客も一緒に口ずさんでいた。

ラストにはもちろんカヲルがズボンを脱いだため、富澤が「次はかなりやりづらいんですが(笑)」と苦笑する。気を取り直して、「ホントに最後に1曲だけ演ります」「(世の中は)すごいことになっちゃいましたけど、みんなで乗り越えましょう」と力強く宣言して、「END OF THE WORLD」を演奏。「風が云うよ 前とは何もかも違う」「失くしながら 捨てながら求める 変わらない答えを」と歌う、誰もが勇気をもらえるような楽曲で、この日のライブに幕を下ろした。

なお、Number the.の次のライブは、5月10日に東京・下北沢CLUB 251で行われるイベント「I LIKE TODAY Vol.12 ~おちよ生誕祭~」となる。今回参加できず涙をのんだ人は、早速チケットを予約しておこう。

「Number the. Live2011 ~ナイトソング・チャリティーナイト」@2011年4月2日 下北沢CLUB Que セットリスト

01. No.1
02. スイム
03. COME come COME
04. STONE
05. ソレイジョー
06. メトロポリス
07. DUB-N' (do-yeh-ba-ee)
08. ドライヴ
09. STARTED
10. フィーリン
11. ナンバーナイン
12. 氷の世界
13. イルミネーション
14. 予定 with 箭内道彦(風とロック)
15. 東北の魂 with 暴動(グループ魂)&港カヲル(グループ魂)
16. ナイトソング
17. 砂の空
18. No. 1

<ENCORE>
EN-01. いわきアンモナイト音頭 with 箭内道彦(風とロック)、暴動(グループ魂)、港カヲル(グループ魂)、小園(グループ魂)
EN-02. END OF THE WORLD

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音楽ナタリー @natalie_mu

Number the.チャリティライブは超満員に、全20曲披露 http://natalie.mu/music/news/47513

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