ねごと、アクシデント乗り越え初ワンマンライブ完走

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12月4日、ねごとが初のワンマンライブ「ねごと『Hello! "Z"』release~お口ポカーンツアーファイナル“あなたの夢をひとりじめ”~」を、東京・代官山UNITで開催した。

MCでは初の全国ツアーの思い出を語った4人。“ストイックなハイエース”での移動時のエピソードにはフロアから笑いが起こった。

MCでは初の全国ツアーの思い出を語った4人。“ストイックなハイエース”での移動時のエピソードにはフロアから笑いが起こった。

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蒼山幸子(Vo, Key)

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沙田瑞紀(G)

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藤咲佑(B)

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澤村小夜子(Dr)

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今年9月のメジャーデビューと前後して急激にライブの動員を伸ばした彼女たち。この日のチケットはソールドアウトし、当日券も発売されないほどの大盛況となった。

開演時間を15分ほど過ぎたところでステージにメンバー4人が登場。超満員のフロアに向けてポーズを決めた後、1曲目「インストゥルメンタル」が始まる。柔らかなイントロからガールズバンドとは思えないアグレッシブなアンサンブルに展開するこの曲で、会場は瞬く間に独特の緊張感に包まれていく。そして蒼山幸子(Vo, Key)の「こんにちは、ねごとです!」という挨拶がその緊張を解きほぐし、「透き通る衝動」「彗星シロップ」とライブが繰り広げられる。

いつものライブならば4人の鳴らすパワフルなサウンドと蒼山の伸びやかな声が心地良く絡み合うが、この日は蒼山の声の調子が今ひとつなことがフロアからもうかがえる。だが沙田瑞紀(G)、藤咲佑(B)、澤村小夜子(Dr)は彼女を助けるかのように、力強い音を響かせる。4人のアイコンタクトで始まった「ビーサイド」ではそれぞれのフレーズが複雑に展開し、会場を異世界に運んでいった。

MCに入ると蒼山は「今日、声があんまり出ないんですけど、みなさんに何かを伝えられるように最後までやっていきたいと思います」と力強く宣言。彼女の声をかばうように他のメンバー3人もMCに加わり、自己紹介を始める。藤咲は「今日はたくさんの人が来てくれて……」と話しながら、早くも泣き声に。沙田も「いつもはMCやらないんですけど、初めてのワンマンで何もしゃべらないわけにはいきませんから」と語りつつ、「今回初めてツアーを回って…なんか私も泣きそう!(笑)」と、普段のライブでのたたずまいからは想像できないような一面を見せていた。

「好きな言葉は自由行動です(笑)」と笑わせた澤村も「ステージに出てくるときに泣きそうになりました」と、ワンマンライブの感動を表わす。そんな3人の話を受けて蒼山は「こんなにあったかいお客さんがいてくれて、本当に幸せです」としみじみと語っていた。

続いては「ランデブー」。恒例の澤村による「今日の一言」もつぶやかれたが、緊張していたのか曲が終わった後で「ごめん、噛んだ~」と澤村が叫んでフロアからは笑いが起こる。「ワンダーワールド」では会場から手拍子が起こる中、藤咲のどっしりとしたベースラインと浮遊感のあるメロディが不思議なハーモニーを生み出していた。

さらに「今日初公開の新曲やります!」と蒼山が紹介し、新曲「七夕(仮)」が披露される。蒼山のかわいらしい歌声と沙田が鳴らす歪んだギターのギャップにオーディエンスもじっくりと聴き入る。曲の仮タイトルについて蒼山が「七夕にできたから『七夕』なんです」と説明すると、澤村が思わず「ねごとは曲名がひどいからねー(笑)」とこぼす。それに応えて蒼山は「そうだよね、『透き通る衝動』は仮タイトルが『お墓』だったし(笑)」と、名曲の知られざる過去を暴露していた。

ここで澤村が「フロアにいるみんなで『かえるの歌』を輪唱したい!」という“夢”を発表し、オーディエンスを3エリアに分けて彼女の夢をかなえるべく「かえるの歌」を輪唱。見事に決まった合唱に澤村が「感動しちゃった(笑)」と大喜びした後は「NO」へ。赤い照明に照らされた4人が不穏なアンサンブルを響かせ、蒼山の気だるいボーカルは徐々に熱を帯びていく。スピードアップしていくアウトロに引っ張られるように、会場の空気も緊張感を高めるひとときとなった。

彼女たちの新たな一面を垣間見せた楽曲に続いては「カロン」。すでにライブでは何度も披露している曲だが、演奏されるたびに力強いアンサンブルに生まれ変わっている。この日も楽曲の持つ疾走感を前面に押し出したパフォーマンスで、フロアを熱狂の渦に導いていた。

ここでメンバー4人は一旦ステージを去り、スクリーンで「ねごとからのお知らせです」との告知が始まる。2011年春にシングルをリリースすること、3月に全国対バンツアーを行うことが発表されると、会場中から大歓声と拍手が沸き起こった。「それでは引き続きライブをお楽しみください」というテロップに続き、メンバーはワンマンライブではおなじみのパジャマに着替えて再登場。蒼山は「今日は本当に、声が出なくて申し訳ありません。メンバーにも不安な思いをさせてしまって……言い訳になってしまうけど、思いを込めてやりきります」と語り、最後の2曲へ突入していった。

「ではあの曲をやっちゃいましょう」という紹介に続いては「ループ」。イントロで藤咲と澤村が鳴らしたリズムに乗せ、フロア前方ではあっという間にモッシュの渦が起こる。先程の辛そうな表情から一変し、蒼山も元気よくキーボードを奏でて会場を煽った。ラストを飾った楽曲は「夕日」。温かいギターの音色がUNITに響き渡り、初のワンマンライブをしっとりと締めくくった。

蒼山の声の不調というアクシデントに見舞われながらも、UNITを埋め尽くしたオーディエンスのために全力でパフォーマンスを続けた4人。ファンとの確かな絆と、今後への期待をしっかりと感じさせる一夜となった。

ねごと『Hello! "Z"』release~お口ポカーンツアーファイナル“あなたの夢をひとりじめ”~
2010年12月4日 代官山UNIT セットリスト

01. インストゥルメンタル
02. 透き通る衝動
03. 彗星シロップ
04. ビーサイド
05. ランデブー
06. ワンダーワールド
07. 七夕(仮)
08. NO
09. フラワー
10. カロン
11. ループ
12. 夕日

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ねごと、アクシデント乗り越え初ワンマンライブ完走 http://natalie.mu/music/news/41703

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