まらしぃ、客演多数の「まらフェス」で気が済むまでピアノを弾く

昨日7月3日に東京・日比谷野外音楽堂にて、まらしぃのライブイベント「まらフェス2016 in 日比谷野外音楽堂」が開催された。

定刻を迎え、浴衣姿で登場したまらしぃは猿のぬいぐるみを丁寧にグランドピアノの上に置き、「千本桜」の演奏でライブをスタートさせる。続けて「六兆年と一夜物語」をプレイすると、この日最初のMCへ。彼は快晴の空を見渡しながら「絶対に雨が降ると思ってたけど、やったぜ！ ありがとう」と拳を突き上げてオーディエンスと喜びを分かち合った。トークがひと段落すると、自身が作曲したナンバー「舞舞」と「うらめし太郎」を届け、イベント序盤を勢いよく駆けぬけた。

「イベント名に『フェス』と付いているくらいですから、いろんな方を呼んでいます」と話したまらしぃは、1組目のゲストとしてdrm（B）とタブクリア（Dr）をステージ上に招く。彼らは「ラーメン同好会、logical emotionです」と自己紹介し、「Forever Shootingstar☆ミ」「砕月」といったナンバーで息の合ったバンドアンサンブルを奏でた。「ラーメン†デュエル」ではdrmがステージ上を左右に動き回り、コミカルな動きでオーディエンスを盛り上げていた。

2組目のゲストは尺八奏者の小湊昭尚。まらしぃと小湊はこの日のために用意してきたという新曲「Bamboo Fluter」で卓越したセッションを披露し、オーディエンスを圧倒する。MCで小湊は「こうやって“全ツッパ”で演奏できる機会は少ない」と話し、まらしぃとの共演を楽しんでいた。小湊と入れ替わるようにkors kがステージに登場し、まらしぃとのユニット・maras kとして発表したアップチューン「Piano Ninja」をかけるとオーディエンスは総立ちに。kors kは身振り手振りを交えて客席を煽り、場内のテンションを一気に引き上げていく。その後「Twilight」「Neon Lights」「情熱大陸（maras k ver.）」といったダンスナンバーが立て続けに披露され、観客はリズムに合わせて思い思いに体を動かして彼らの演奏を楽しんでいた。

日が傾きかけてきた頃には、再びまらしぃのソロステージが展開された。アニソンのカバーとなる「君の知らない物語」を情感豊かに弾き上げた彼は「まだ星は出ていないんですけど……」とバツが悪そうに前置きしてから、星をテーマに作曲した「stella=steLLa」をプレイ。その後はソーシャルゲーム「パズル＆ドラゴンズ」のキャラクターをイメージした楽曲「Sogna」「Hera」「AndrOmeda」の3曲を連投した。「最後に思いっきり気が済むまでピアノを弾いて終わりにしたいと思います。ありがとうございました」と挨拶したまらしぃは電子ピアノに楽器を替え「ナイト・オブ・ナイツ」を力強く演奏し、ライブ本編の幕を下ろした。

アンコールに応えて再びステージに現れたまらしぃは神妙な面持ちで「重大発表がある」と前置きし、運転免許証を取得したことをファンに報告。会場が笑いに包まれ、客席から温かい拍手を受けた彼は「車が乗れるようになってから弾くと感慨深いものがある」と話し、TOYOTAのCMに使用された「チョコレイト・ディスコ」を演奏した。イベントを振り返り「これからもこういう夢みたいなことが、時々やれたらいいなって思います」と口にしたまらしぃは、最後に「夢、時々…」をプレイ。演奏終了後、オーディエンスはスタンディングオベーションで彼に賛辞を送り、「まらフェス2016」は大団円を迎えた。