Perfume、武道館で「彼氏募集中」披露！すごろくコーナーにファン歓喜

昨日10月7日に全公演が終了した、Perfumeの結成15周年＆メジャーデビュー10周年を記念した10日間のイベント「Perfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPP」の5～8日目として東京・日本武道館で企画ライブ「LIVE 3：5：6：9」が実施された。この公演でPerfumeは武道館の1階中央部分にて客席に囲まれた形で設けられた円形ステージで4日間連続で熱演を繰り広げた。この記事では27日公演の模様をレポートする。

開演時間を迎え、オープニング映像の上映後にステージの中央からせり上がって登場したPerfumeは、大歓声の中でまずは「FAKE IT」を披露。「ジャンプ！ ジャンプ！」と声を発し、自分たちを囲む満員のオーディエンスを跳ねさせる。また「Pick Me Up」では場内のあらゆる方向に無数のレーザー光線が走るなど、照明やビジュアル演出面でも観客を魅了させた。

4曲を終えてMCコーナーに入り、あ～ちゃんは当日の物販に1100人も並んでいたことを明かして「メジャーデビューの報告をしたTSUTAYA O-WESTのライブ2回分じゃけえのう！」と喜ぶ。一方かしゆかはこの日の円形ステージについて「1回目の東京ドーム公演（2010年）以来なのでもうどこが前なのか全然わからない！」と笑い、のっちは「いつもは前からだけですが今日は後ろからも観ていただけます。私たちの背中もなかなかいいもんでしょう？」と話してファンを沸かせた。

一通りトークを行ったあとは今回のメインイベント「3：5：6：9コーナー」の説明へ。3人は10面体のサイコロを持ち出し、「3：5：6：9」というタイトルの正体が“すごろく”であることを発表。サイコロの数字にそれぞれ楽曲を割り当てて、出た目に沿って楽曲を歌うと宣言しオーディエンスをざわつかせる。さらに候補曲として「彼氏募集中」「スウィートドーナッツ」「エレクトロ・ワールド」「Twinkle Snow Powdery Snow」「シークレットシークレット」「ねぇ」「レーザービーム」「未来のミュージアム」「微かなカオリ」「1mm」というレア曲を含むラインナップが明かされると武道館には驚きの声が上がった。

最初のサイコロの結果は「レーザービーム」。演目が決まったあとは歌唱やダンスのポイント、スタッフへの作業指示などが箇条書きされた指示書がスクリーンに表示され、3人は和気あいあいと即席リハーサルを行ったのちに楽曲を届けていく。指示書に書かれた「かしゆかの振り向き」という見せどころをきちんと披露したのちに再びサイコロが振られ、2曲目が「未来のミュージアム」に決まる。「映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館」の主題歌だったこの曲では「ひみつ道具を表現した振付を」「“うたのおねえさん”感を大切に」といったポイントがスクリーンに表示され、3人はその通りに笑顔ではつらつとパフォーマンスした。

すごろくコーナーの3～5曲目は続けて披露される形となった。3、4曲目のサイコロを振る人は来場者の中からピックアップされ、メジャーデビュー記念日・9月21日にちなんで選ばれた9ブロック21番の座席の女性は自身が一番好きな曲だという「Twinkle Snow Powdery Snow」を引き当て、続いてPerfumeのインディーズデビュー記念日・3月21日と同じ3ブロック21番席の男性は「1mm」の目を出す。最後はあ～ちゃんがサイを振って2度目の「レーザービーム」を出すも、客席から自然発生した「もう1回！」のコールを受けて再びサイコロを振ることに。すると2投目は数字ではなく、自分で好きな曲を決められる「★」となり、彼女は観客が盛り上がる中で2002年リリースのナンバー「彼氏募集中」をセレクトしてさらに大きな喝采を浴びる。3人は「このセットリストがうまくいくかどうかはお客さん次第です！」と煽ってから3曲を連続で歌う。指示書通りに“セブンティーンの心”を持って「Twinkle Snow Powdery Snow」、“ストイックさを出す”勢いで「1mm」を歌い、「彼氏募集中」ではスタンドマイクの前でコミカルなモーションを繰り出し“飛び抜けた若さ”を体現した。

「3：5：6：9コーナー」を終え、3人は「GAME」の強靭なビートの中でパフォーマンスして観客を沸かせ、続く「STORY」でアメリカ「SXSW」でのライブと同様に半透明のパネルに映像を表示させて自らの動きと連動させるテクニカルなステージングを展開。そして「Party Maker」「Dream Fighter」といったダンスチューンでファンを踊らせてから恒例の観客参加コーナー「P.T.A.のコーナー」に移行した。あ～ちゃんは武道館の天井に吊り下がる日本の国旗を見て「今日はこの日の丸を背負ってみんなで一緒に『ジャパーン！』って叫びませんか？ 日本武道館を感じましょうよ！」と声をかけ、郷ひろみ「2億4千万の瞳」が流れる中で観客と「ジャパーン！」「億千万！ 億千万！」と声を合わせた。コーナーを経てより強まった一体感のまま彼女たちは「ワンルーム・ディスコ」「チョコレイト・ディスコ」を畳みかけ、本編ラストの「Puppy love」ではそれぞれステージを回りながら「上下上上下上下下！」の声に合わせてファンと腕を動かした。

アンコールでは3人が本編のカラフルなコスチュームと比べ落ち着いた色合いの衣装でステージに再登場。あ～ちゃんは「アンコールありがとう。昔アンコールが来ると思ってたのに来なかったこともありました（笑）。だからこうやって呼んでもらえることがどれだけうれしいか」と話す。かしゆかも「結成15年、メジャーデビュー10周年にふさわしいライブでした。落差の激しいセットリストでしたが（笑）」と満足した様子で、のっちも「頼もしいお客様の『祝おう』っていう気持ちを感じられて、ずっと感動してました」と語った。そしてあ～ちゃんはこの日歌った「彼氏募集中」にまつわる思い出を振り返る。彼女は雪が降る広島の街頭で同曲のリリースイベントのチラシを何百枚も配るも、当日の観客が2人しかいなかったという過去を明かしたのちに感極まった声で「ビラ配らんでもこんなたくさんの人に来ていただけて、期待していただける。私たちは本当に幸せです」と気持ちを伝える。この日のラストナンバーは新曲「STAR TRAIN」。あ～ちゃんが「Perfumeのこれまでとこれからが詰まった曲です」と話してからスタートさせたパフォーマンスでは再び現れた半透明のスクリーンにPerfumeの過去のライブの模様やドキュメント映像が表示され、3人はその周りで観客を見据えて楽曲を歌唱した。