さくら学院「言葉の授業」で吉川美代子から伝えることの大切さ学ぶ

さくら学院が9月20日に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、公開授業イベント「言葉の授業」を開催した。

この日の講師は1977年にTBSに入社、以後37年間にわたってアナウンサーやキャスターとして活躍し、現在はフリーで活動している吉川美代子。TBSアナウンススクールの校長を12年間務めた実績もある彼女は“言葉を伝えること”のプロフェッショナルだ。今回の授業で吉川はTBSアナウンススクールでも使用していたメソッドを用いながら、さくら学院メンバーに授業を行った。

磯野莉音、山出愛子、岡崎百々子、藤平華乃が出席した1時限目ではまずコミュニケーションを取る上で、声がどれだけ大事なものであるかということが吉川から語られる。そして1人ずつ自分の学年と名前、人から注意される自分の話し方の悪いところを口にし、それぞれ吉川からのアドバイスを受けた。山出が“母”ではなく“お母さん”と発言したことについて吉川は「かわいらしさは言葉遣いやしゃべり方でアピールするものではなく、中身でかわいらしさを出していくことが大切」と説いた。続いて4人は感情の入っていない、一番リラックスした状態の“ゼロの声”を出す方法を学び、TBSアナウンススクールで使われている発声練習に挑戦。最後には滑舌をよくするための方法として、両手で唇を押さえ、口が開かない状態での発声練習も学んだ。

2時限目には大賀咲希、倉島颯良、黒澤美澪奈、日高麻鈴が出席。彼女たちは発声練習を済ませたあと、それぞれの朝食の内容や自身の祖父母について説明をすることに。黒澤はフルーツ好きの祖父について饒舌に語り、吉川から高評価を得た。続いて4人は初めて渋谷を訪れたという設定の担任の森ハヤシに、電話でMt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREまでの道のりを案内するという課題にトライ。2時限目最年少の日高はSHIBUYA109などわかりやすいランドマークを述べながらハキハキと道順を説明し、父兄を驚かせた。一方で黒澤は頭の中で正しい地図を描けず森を予想外の方向へ案内してしまう。倉島は渋谷駅ではなく、タワーレコード渋谷店が起点となる難易度の高い設定に混乱し、涙してしまう場面もあったが無事にMt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREまでの道順を森に説明して盛大な拍手を受けた。最年長の大賀は銀座線の渋谷駅からの道順を教えることになったが、銀座線の駅がわからないということで「ほかの人に聞くわ」と森が諦めてゲームオーバー。彼女たちは課題に苦戦しながら、伝えることの難しさを噛み締めた。

この日最後の授業となる3時限目には白井沙樹、岡田愛、麻生真彩、吉田爽葉香が出席。気象情報を読む練習では白井がすらすらと原稿を読み上げ、3代目トーク委員長としての貫禄を見せつけた。続いて彼女たちはそれぞれのお気に入りの本を朗読することに。吉田は「マガーク少年探偵団！」シリーズの1作目「こちらマガーク探偵団」をかわいらしく読み上げる。麻生は小学校4年生の教科書より大好きな話だという「ごんぎつね」のラストシーンを感情豊かに朗読。絵本「くまの子ウーフ」を選んだ岡田は、落ち込んでいた今年の夏に「ぼくはぼくでできてるの！ ウーフは、ウーフでできてるんだよ。」という一節に救われたというエピソードを話してから、1つひとつの言葉を愛おしそうに読み上げて会場を感動的な雰囲気に包み込んだ。そして最後に白井は落ち着いた様子で夏目漱石「こころ」を朗読した。3時限それぞれ異なる内容で行われたこの日の授業で、吉川は「伝えたいという気持ちが大切」だと説き続けた。

さくら学院は9月27日に東京・TSUTAYA O-EASTにてライブイベント「さくら学院 2015 ～放課後 ナンバーマジック～」「さくら学院 2015 ～白井沙樹、父兄を代表して魅せちゃいます!!～」を開催。10月31日と11月1日には恒例行事「さくら学院祭☆2015」を行う。

※記事初出時、写真のキャプションに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。