フィリポ脱退&須藤バースデーライブで「髭よさらば!」

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の5DAYSライブ「Countdown to 37 ~37, I'm on the way!!~」が、2月28日に東京・下北沢SHELTERにて終了した。

左から川崎“フィリポ”裕利(Dr, Per)、須藤寿(Vo, G)。

左から川崎“フィリポ”裕利(Dr, Per)、須藤寿(Vo, G)。

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川崎“フィリポ”裕利(Dr, Per)

川崎“フィリポ”裕利(Dr, Per)

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顔面にケーキを食らったフィリポ。

顔面にケーキを食らったフィリポ。

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このライブは須藤寿(Vo, G)の誕生日である2月28日に向けて、下北沢SHELTERでそれぞれ異なるコンセプトのライブを5日間連続で行うというもの。最終日となったこの日は事前にアナウンスされていた通り川崎“フィリポ”裕利(Dr, Per)の脱退ライブでもあり、バンドにとって特別な一夜になることをうかがわせていた。

スティーヴィー・ワンダー「Happy Birthday」の曲に乗せて登場したメンバーは、まず挨拶代わりに「アメニウタエバ」をプレイ。紙でできた王冠に付け髭という出で立ちの須藤は「フィリポの誕生日……いや俺の誕生日。俺の脱退、いやフィリポの脱退! みんな楽しむしかないでしょ!」と言い放つと、「みんなで一緒に行く?」と呼びかけて「ダーティーな世界(Put your head)」へつなげ、あっという間にオーディエンスを自分たちのペースに巻き込んでいく。フィリポもさまざまなパーカッションを駆使しつつ、ファンと積極的にコミュニケーションをとってフロアを盛り上げた。

最初のMCで須藤は、無事最終日を迎えられたことや37歳の誕生日への祝福を喜ぶ。彼が「今日の選曲は全部フィリポだよ」と明かすと、フィリポも自身が大好きな曲でセットリストを構成したとうれしそうに述べた。胸を打つミドルナンバー「ハートのキング」に続いては、「虹」の全編にわたってコーラス部分を来場者が歌い、それを録音するという企画が実施される。フィリポの手本をもとに練習を行ったあと全員が一体となって場内に歌声を響かせると、その出来栄えに満足した様子のメンバーは「あっさりできたね」「みんな歌うまいね」と称賛した。

フィリポがコーラスで喉を痛めたためアメを舐めようとし、その包み紙を床に捨てたことを契機に始まった思い出話では、彼がよくドラムセットの足元にコーヒーをこぼしていたことや、とあるフェスのステージでチョコボールをばら撒いたことが明かされる。笑いに包まれた場内は、続く「ハリキリ坊やのブリティッシュ・ジョーク」「黒にそめろ」「ロックンロールと五人の囚人」でヒートアップ。その勢いを保ったまま始まった「無題」では、フィリポが大きな本を片手に「2001年初夏、わたくしフィリポは……」と髭の活動初期から現在までを物語風に振り返る。彼は「D.I.Y.H.i.G.E. 」のコール&レスポンスも織り交ぜながら「そして本日、2月28日をもちまして、わたくしフィリポは髭を脱退します! 皆さま、どうもありがとうございました!」「これからも髭ちゃんよろしくね!」と叫んでファンからの拍手を浴びた。

「虹」での企画が予想以上に順調に進んだこともあり、用意していた楽曲が終了してしまったことが須藤から告げられると、まだまだ聴き足りないオーディエンスからは不満の声が。その気持ちに応えるべくバンドは演奏続行を選び、急遽フィリポの提案によるセットリストで再びライブに臨んだ。「ヒサシ. カリメロ」のイントロでは須藤が「フィリポ本当にありがとう。フィリポはいい奴だよ、すごく。俺の思い出、俺の忘れ形見、俺の青い春、俺の友達、俺の兄弟。全部がフィリポだよ」と伝え、しんみりした空気が流れる場面も。「MR.アメリカ」で本編が締めくくられると、フィリポは「どうもありがとう」と何度も語りかけてステージをあとにした。

アンコールではフィリポが「溺れる猿が藁をもつかむ」のPVで履いていた私物のハーフパンツを、佐藤謙介(Dr / 踊ってばかりの国)に託したことを報告。そして「僕から言えることは、髭よ、さらば!」という言葉から「髭よさらば」へなだれ込んだ。曲の中盤ではフィリポがバースデーケーキを運び、いったん演奏を中断しファンと一体になってバースデーソングを合唱。このサプライズを受けた須藤はケーキに刺さっていたロウソクを手早く抜き取ると、フィリポの顔面めがけて勢いよくケーキを押し付けた。そんな和やかなやり取りのあとには須藤の「俺すっごいフィリポのドラム聴きたいんだけどみんなはどう? フィリポのドラムでみんなで踊ろうぜ!」という呼び掛けでフィリポがドラムセットに移動する。フィリポは佐藤“コテイスイ”康一(Per, Dr)による「いくぞー!」という先導から、「下衆爆弾」を力強くプレイした。そして1人ステージに残った彼は「俺もドラムやってくし、みんなも音楽好きならまた会う機会もあるんじゃないかなと。14年間ありがとうございました!」と挨拶。するとほかのメンバーも現れ、須藤が「『白い薔薇が白い薔薇であるように』、フィリポもいつまでもフィリポでいてください」と髭の楽曲名にかけて白いバラの花束を手渡した。観客の「フィリポ」コールに呼び戻された6人は最後に「ダンケシェーン オブリガード」をプレゼント。この時間の終わりを名残惜しむように彼らはしばらく演奏を続け、フィリポを含む6人でのラストライブをにぎやかに飾った。

なおフィリポは今後も音楽活動を継続。個人のFacebookページも開設されているので、気になる人はチェックしておこう。

髭「Countdown to 37 ~37, I’m on the way!!~」
2014年2月28日 下北沢SHELTER セットリスト

01. アメニウタエバ
02. ダーティーな世界(Put your head)
03. それではみなさん良い旅を!
04. ギルティーは罪な奴
05. ドーナツに死す
06. ハートのキング
07. 虹
08. ハリキリ坊やのブリティッシュ・ジョーク
09. 黒にそめろ
10. ロックンロールと五人の囚人
11. テキーラ!テキーラ!
12. 無題
13. ボーナス・トラック
14. ヒサシ. カリメロ
15. MR.アメリカ
<アンコール>
16. 髭よさらば
17. ブラッディ・マリー、気をつけろ!
18. 下衆爆弾
<ダブルアンコール>
19. ダンケシェーン オブリガード

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読者の反応

竹内美保 @sakeuchi317

アメニウタエバからダーティで幕を開けたのか!?観たかったな、
RT @natalie_mu: フィリポ脱退&須藤バースデーライブで「髭よさらば!」 http://t.co/1EYOuJ9BC5

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