ももクロ、生バンド公演で異色カバー&“恋と愛の違い”解説

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ももいろクローバーZが昨日2月19日、東京・EX THEATER ROPPONGIにてライブイベント「ももいろ夜ばなし第二夜『玄冬』」を開催した。

辛島美登里(左から3番目)とももいろクローバーZ。

辛島美登里(左から3番目)とももいろクローバーZ。

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THE ALFEEに扮した百田夏菜子、高城れに、玉井詩織(左から)。

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ミニピアノを弾く有安杏果。

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「サイレント・イヴ」を歌う佐々木彩夏(左)。

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ドラムを叩こうとする高城れに。

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このイベントは2012年11月に開催された「ももいろ夜ばなし」の続編として行われ、前回と同様に観客は全員着席で観覧。ももクロの5人が激しいダンスを封印して、アコースティック編成の生バンドの演奏をバックに歌うというスタイルで進行した。

ライブは1曲目「空のカーテン」からスタート。その後は各メンバーによるソロコーナーに突入し、百田夏菜子が「太陽とえくぼ」、玉井詩織が「涙目のアリス」を歌唱。高城れにはMy Little Lover「Hello, Again~昔からある場所~」のカバー、再び登場した百田はTOKIO「宙船」のカバーを披露した。続く有安杏果は1980年代に放送されたドラマ「池中玄太80キロ」に登場する西田敏行演じる池中玄太風の衣装ともみあげを施した姿でステージに現れるとドラマ主題歌「もしもピアノが弾けたなら」を歌唱。ラストにはミニピアノを演奏して観客を喜ばせた。

玉井は白いTシャツの袖をまくりあげジーンズ着用のスタイルで尾崎豊「卒業」のカバーを熱唱。続いてももクロの5人が再びステージに揃い「DNA狂詩曲」を歌い上げた。玉井はここからしばらく尾崎豊風の衣装のままでステージを務めることとなる。

百田が「皆さん、夜ばなしへようこそ!」と叫んだあとのトークコーナーには俳優の久米明がゲストとして登場した。久米は先のソロパートでももクロのメンバーが歌詞を朗読した場面があったことに触れ「皆さんの朗読は実に自然でよかった!」と絶賛。前回の「GOUNN」ツアーでナレーションを担当した経緯について「僕が出ていいのかなと思ったんだけど、GOUNNの語りのありようを教えられて『ぜひやらせてください』と僕のほうからお願いしたんだよ」と明かした。

そして久米による「辛島美登里のニューミュージック講座です!」との紹介を受けてステージに登場したのは辛島美登里。辛島はフジテレビNEXTにて昨年12月25日に放送された「もうひとつの、ももいろクリスマス2013!Party in ODAIBA」にてももクロと共演しているが、番組出演後にTwitterでももクロのファンから「これからももクロをよろしくお願いします」と言われたことを報告。「本当にももクロっていいファンに囲まれているんだなと実感して今日皆さんに会うのを楽しみにしていました」と挨拶し、小田和正「たしかなこと」のカバーを歌う前に「曲の歌詞を皆さんと紐解きたい」「今日は恋と愛の違いをももクロのメンバーに聞こうかな」と問いかけた。

百田は「辛島さん! 恋と愛の違いをももクロに聞くんですか?」と動揺し、高城も「絶対聞く人間違えてますよそれ!」と突っ込みつつも、メンバー5人は1人ずつ“恋と愛の違い”を発表していく展開に。百田がその違いをうまく表現できずにいる中、高城は「恋はどこかで自分優先になるときがある。愛は自分を犠牲にしてでも守りたいもの」と答えて大きな拍手を浴びた。続く玉井が「恋はキュンとするもので、愛はホッとするもの」、有安が「恋はドキドキする。愛は自然と生まれるもの? でも難しい!」と等身大の感想を述べる中、佐々木は「恋はわかんないけど愛はわかる気がする。私が夏菜子ちゃんのことだーい好きなのは愛じゃん? 愛はみんなでだけど、恋はたぶん私と相手。愛はこの会場みんな! みんなももクロを通して愛があると思うの!」と素直な思いを語った。そして辛島とももクロメンバーは「たしかなこと」を歌唱したあと、辛島と佐々木の2人で「サイレント・イヴ」をデュエット。佐々木はほかの4人に見守られる中、緊張しながらも見事に辛島の名曲を歌いきった。

続いて5人で「ピンキージョーンズ」「CONTRADICTION」「ゲッダーン!」という勢いのある楽曲を3曲立て続けに披露。佐々木は“聖子ちゃんカット”風のかつらと衣装を身に付けたアイドルスタイルで登場し、松田聖子の「Rock’n Rouge」を歌い上げた。

次の楽曲はTHE ALFEE「星空のディスタンス」。ステージには桜井賢に扮した高城れにと、坂崎幸之助に扮した百田夏菜子、高見沢俊彦に扮した玉井詩織が登場する。高見沢は激しいアクションを見せつけ、普段それほど動かない坂崎もステージ上を激しく動きまわった。その後ステージに登場した有安が「てんかすトリオ」の楽曲「永遠のトリニティー」を1人で力強く歌い切った後、5人は揃って松任谷由実の「ノーサイド」を歌唱。さらにバンドメンバー曰く「もっとも演奏が難しい楽曲」という「Z女戦争」でライブ本編は終了した。

アンコールでは5人とともに辛島も再び登場し「宙飛ぶ!お座敷列車」を披露する。辛島がステージを去り5人だけになると、百田が「会場にいる皆さん、そしてライブビューイングでご覧の皆さんも一緒に歌っていただこうかなと思います」と語り、5人がマイクを置いて「オレンジノート」がスタート。5人は観客と一緒に同曲を大合唱した。そして迎えたラストナンバーは「灰とダイヤモンド」。5人は「ありがとうございましたー!」とマイクを通さずに叫び、手を振りながらステージをあとにした。ナタリーでは終演後取材を行いメンバー5人にライブの感想を聞いた。

百田夏菜子コメント

久米さんのナレーションでまた新しい世界観ができたと思います。静かにライブが終わってみんなが帰っていく姿まで裏で見てて「ああ、なんか新しいライブしたなあ……」って思いました。「宙船」は声がちょっとガラガラになっちゃったんですけど、それが逆に長瀬さんっぽくなった気がして(笑)。いい感じでちょっと男っぽくできたかなと思います。

佐々木彩夏コメント

今回は松田聖子さんの「Rock’n Rouge」を歌ったのがうれしかったです。聖子ちゃんへの憧れが強くて最初は緊張したけど、昔の映像を観て練習してました。辛島さんの「サイレント・イヴ」も楽しめたし、音楽やバンドさんたちのリズムとかを感じながら歌うっていうのもできたし、お客さんの顔もゆっくり見れて、すごく出し切れた気がします。

玉井詩織コメント

ちゃんと歌と向き合うライブだったのですごく勉強になりました。歌詞を伝えることが今まで以上に大事だなって思ったし「うまく歌うよりも感情を」ということを今回は意識していてやりました。尾崎豊さんの「卒業」は本当に最初もう難しくて難しくて……。歌うというよりは感情表現をがんばりました。すごい緊張しましたね。

有安杏果コメント

このライブをやれて一番思ったのは、「ああ、すごい幸せな環境で歌ってるなあ」っていうことでした。超豪華なバンドメンバーで、全部生バンドの音で、全部このためのアレンジで、それで歌えてすごく幸せだなあって。今日は特に「オレンジノート」をお客さんとみんなで一緒に歌えたのがすっごくうれしかったです。前に東京タワーでイベントをやったときに音が途中で止まってしまったことがあって、そのときもお客さんと一緒に最後まで歌い切ったんですけど、そのときの「オレンジノート」をすごい思い出しました。

高城れにコメント

新しい自分が見えた気がします。前回は踊らないで歌うっていうことをどう表現していいのかわからなかったり、歌に抑揚がつけられなかったりもしたけど、今回のライブを通して“いつものももクロっぽさ”だけじゃない表現方法がまた身に付いたと思います。「Hello, Again~昔からある場所~」は、みんなに「声が合ってるよ!」って言われたからすっごいよかったです!

​ももいろクローバーZ「​ももいろ夜ばなし第二夜『玄冬』 ​」​
2014年2月19日(水) 東京都 EX THEATER ROPPONGI​ ​セットリスト

01. 空のカーテン
02. 太陽とえくぼ / ​百田夏菜子
03. 涙目のアリス / 玉井詩織
04. Hello, Again~昔からある場所~ / 高城れに​(​My Little Lover)
05. 宙船 / 百田夏菜子(TOKIO)
06. もしもピアノが弾けたなら / 有安杏果(西田敏行)
07. 卒業 / 玉井詩織(尾崎豊)
08. DNA狂詩曲
・久米明のナレーション講座
・辛島美登里のニューミュージック講座
09. たしかなこと / 辛島美登里&ももいろクローバーZ(小田和正)
10. サイレント・イヴ / 辛島美登里&佐々木彩夏
11. ピンキージョーンズ
12. CONTRADICTION
13. ゲッダーン!
14. Rock'n Rouge / 佐々木彩夏(松田聖子)
15. 星空のディスタンス / 百田夏菜子、玉井詩織、高城れに(THE ALFEE)
16. 永遠のトリニティー / 有安杏果(てんかすトリオ)
17. ノーサイド(松任谷由実)
18. Z女戦争
<アンコール>
19. 宙飛ぶ​!​お座敷列車 / ​辛島美登里&ももいろクローバーZ
20. オレンジノート
21. いつか君が
22. 灰とダイヤモンド

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