CIVILIANが無期限活動休止、結成18周年迎える来年にラストツアー

2025年11月26日 23:12 4 音楽ナタリー編集部

CIVILIANが2026年9月をもって無期限で活動休止することを発表した。

CIVILIANとは？

ボーカロイドプロデューサー・ナノウとしても知られるコヤマヒデカズ（Vo, G）と、純市（B）、有田清幸（Dr）による3ピースロックバンド。2008年、コヤマが同窓生の純市、有田に声をかけて結成。2009年よりLyu:Lyu名義で活動を開始し、2010年、1stミニアルバム「32:43」をリリース。オリコンの「ネクストブレイクアーティスト」に選出されるなど、アグレッシブなサウンドと絶望的な言葉の中に希望を垣間見せる詞が話題を集める。2011年には2ndミニアルバム「太陽になろうとした鵺」を、2012年には「SUMMER SONIC2012」の大阪公演にも出演。そして2013年3月、1stフルアルバム「君と僕と世界の心的ジスキネジア」をリリースした。全国でワンマンライブを行うなどバンドとして精力的に活動する一方、コヤマが小説「ディストーテッド・アガペー」をWebで連載するなど、多方面で活躍する。2016年7月にはバンド名をCIVILIANと改め、8月に改名後初となるシングル「Bake no kawa」を発表。11月にはSony Music Recordsよりメジャーデビューシングルとなる「愛 / 憎」をリリースする。2017年8月にメジャー3作目のシングル「顔」を発表した。

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オフィシャルサイトでの発表によると、コヤマヒデカズ（Vo, G）からバンド脱退の申し出があり、メンバー間で協議を重ねた結果、「CIVILIAN」という名前を残すために、無期限活動休止という結論に至ったとのこと。コヤマは数年前から、自身がアーティストとして舞台に立ち続けることに、肉体的および精神的な限界を感じるようになっていたと説明。それが元に戻らなくなってしまったことから、今回の決断に至ったとしている。また活動休止後については「これからも音楽を続けていきたい気持ちはありますが、それは過去に戻ってアーティストとして第一線の舞台に再び立つことではなく、今の自分に出来ること、本当にやりたいと思えることを一つ一つ探しながら、そして自分の心とよく相談しながら、休み休み、自分のペースで、残りの人生を無理せず静かに穏やかに生きていくことを一番に考えて過ごそうと思っています」とコメントしている。

今後の活動として、12月19日に新EP「aphasia」がリリースされることが決定。12月3日より開催される東名阪ツアーは同作を携えたリリースツアーとなる。さらにCIVILIANが2026年2月19日に結成18周年を迎えることを受け、同年9月末までの期間でラストツアーが開催されることも明らかに。ツアーの詳細は近日アナウンスされる。

CIVILIANは2008年に結成され、2016年にSony Music Recordsよりメジャーデビューを果たしたロックバンド。2022年からは所属事務所・レーベルを離れて活動を続けている。

いつもCIVILIANを応援してくださる皆さまへ

CIVILIAN コメント

コヤマヒデカズ（Vo, G）

数年前から、自分自身がアーティストとして、そしてバンドのフロントマンとして舞台に立ち続けることに肉体的・精神的な限界を感じるようになり、それでも応援してくださる方々の為に出来る限り頑張ろうと思い活動を続けてきましたが、ステージに上がって皆さんの前でパフォーマンスを行うことに対して楽しさや嬉しさよりも苦しさや恐怖の方が勝るようになってしまい、ついにそれが元に戻らなくなってしまいました。

年末のツアーが終わってから打ち明けようかとも考えましたが、メンバーに伝えるのが遅くなればなるほど、自分の感情を置き去りにしたまま次のスケジュールがどんどん決まっていってしまうので、そうなる前に意思を伝えなければメンバーを含めた沢山の方々にますます迷惑がかかり、また自分自身も本当の気持ちを偽り続けたまま皆さんの前に立たねばならないことを考え、ツアー前にメンバー二人にバンド脱退・バンドマン引退の意思を伝えました。
その後メンバー間での話し合いの結果、CIVILIANという名前を完全に無にする「解散」ではなく、バンドの名前を残したいというメンバーの思いから「無期限活動休止」とさせていただくことが決まりました。そして「休止することを隠したまま年末のツアーを開催したくない」というメンバーの意思を尊重して、ツアー開始前に活動休止の発表をさせていただくこととなりました。
年末のツアーをただ純粋に楽しみにしてくださっていたファンの方々には、本当に申し訳なく思っています。

これからも音楽を続けていきたい気持ちはありますが、それは過去に戻ってアーティストとして第一線の舞台に再び立つことではなく、今の自分に出来ること、本当にやりたいと思えることを一つ一つ探しながら、そして自分の心とよく相談しながら、休み休み、自分のペースで、残りの人生を無理せず静かに穏やかに生きていくことを一番に考えて過ごそうと思っています。

メンバー二人、ここまで付いてきてくださったファンの方々、僕やバンドを評価してくださり惜しみない協力をしてくださった音楽業界の全ての関係者の皆様に心から感謝しております。また、活動中自分の体調や精神が安定せず、結果的に沢山のご迷惑や不義理を働いてしまった方々に、この場を借りて心からお詫び申し上げます。

バンドに憧れて、憧れになりたくてずっと走り続けてきた人生でしたが、その人生はここで終わりにしようと思います。
終わりにしたその先に何があるのかは自分でも分かりませんが、今は只々、期待に応えられず申し訳ない気持ちと、肩の荷が下りたような穏やかな気持ちがあるばかりです。

これから年末のツアーがあり、その後もお誘いいただいたライブや、来年最後のツアーも開催するので、それまではお別れの言葉は取っておいて、残された体力と気力を振り絞ってライブに自分の全てを置いていきます。どうか最後に会いに来ていただけたらと思っています。よろしくお願いします。

純市（B）

このたび、CIVILIANの活動を休止することになりました。
まだまだ続けたい気持ちはありましたが話し合いを経て残念ながら休止するという結果になりました。
18年間いっしょに活動してこれたメンバーや経験は自分にとって財産のようなものになったと思いますし、ずっとバンドを応援してくれて支えてくれた皆さんのおかげで活動してこれました。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです、ありがとうございます！
残されたライブも全力で演奏していきますので引き続きよろしくお願いします！！

有田清幸（Dr）

突然の報告になってしまったこと、本当にごめんなさい。
itsukaという名前ではじまって、Lyu:Lyuになって、CIVILIANになって──思えばたくさんの変化を乗り越えながら頑張ってこれたのは、何より支えてくれたファンの皆さんや関係者の皆さんの応援、そして家族の協力があったからこそです。

どれだけ感謝を言っても足りません。

メジャーデビューを経て、独立後のこの数年間は特に激動でした。
運営側として、後悔と挑戦を繰り返しながら、悩みながらもなんとか進んできました。
「もっと上手くやれたんじゃないか」と考えることももちろんたくさんありましたが、話し合いの結果、歩みを止める決断をしました。

最後のワガママになってしまいますが、どうか残りの時間を大切に、共に走り抜けてくれたら嬉しいです。
そして、自分たちの作品や思い出を、今後もあなたの傍に置いてもらえたら幸いです。

来年も含めた18年間、本当に本当にありがとうございました。