音楽ナタリー

2万人熱狂!Perfumeライブで武道館がダンスフロアに

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Perfumeが11月6日・7日に初の日本武道館公演「BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!」を開催。彼女たちにとってのひとつの目標であり、ファンにとっても夢だったこのワンマンライブは、両日とも追加席まで含めて満員となりトータルで2万人以上の観客を動員した。

これまでライブハウスを中心に活動してきた彼女たちにとって初のホール公演でもあった今回のライブ。会場はアリーナ席を割るようにステージの中心部から花道が伸び、花道の先には円形のサブステージが設置された。過去のライブでは体験したことのないこの広大な舞台をメンバー3人のみで最大限に利用し、Perfumeはエンターテインメント性あふれるパフォーマンスを続々披露。すでに彼女たちのライブを体験しているファンにとっても新鮮な驚きと発見に満ちた夜となった。

「GAME」ツアーに引き続き今回のライブもオープニングムービーからスタート。カプセル状小型宇宙船に乗ったPerfumeがカウントダウンとともに武道館に接近している映像が映し出され、カウントダウンが終わる頃にステージ奥の高台が一瞬光って3人のシルエットが見えたと思うと、次の瞬間に3人がアリーナ中央のステージにせり上がって姿を現した。このイリュージョン的な登場に興奮する観客を前にまず披露されたのは「コンピューターシティ」。楽曲の中盤で「絶対故障だ」という歌が針飛びしたようにループし、実際にPerfumeの体が“故障”してしまうという演出が会場を沸かせた。

2曲目「edge」のパフォーマンスはヘッドセットマイクを使用した、これまで以上に複雑な振り付けのダンスを前面に打ち出す内容。サビの部分で3人は客席に背中を向け、代わりにその部分を歌っている、巨大スクリーンに映し出された自分たちの姿を見上げた。楽曲とシンクロした映像、多彩な表情を見せる照明やレーザー光線といった特殊効果も視覚を強く刺激。この曲はPerfumeのライブでの新機軸といえるものとなった。

お決まりの自己紹介の後に、あ~ちゃんは満員のオーディエンスに向けて「ライブハウス“BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!”へようこそ!」と絶叫。2日目にはここで天井に吊るされた日の丸を見た彼女が突如「君が代」を歌い始め、それにあわせて武道館を包むように大合唱が起こった。アリーナ席がある会場でのライブに慣れていないこともあって、あ~ちゃんは最初のMCで「今日のライブで『2階席!1階席!アリーナ!』って呼びかける練習をしていたんだけど、アリーナって使い慣れない言葉だからなかなか出てこなくって、間違えて『アルマーニ!』とか『アミューズ!』とか言っちゃうんですよ。とりあえずアリーナの人は『ア』のつく言葉を言われたら自分のことだと思って返事してください」と語った。

その後、それまでのハードなパフォーマンスとは一転して、ライブ初披露となった「plastic smile」や最新シングル「love the world」などのキュートな楽曲でファンを魅了。アリーナ中央のステージからマイクスタンドが登場して「マカロニ」が始まると、Perfumeが乗った円形ステージがぐるぐると回転し、会場全体が大きな盛り上がりをみせた。

Perfumeが着替えのために一旦ステージを去っている間、3人が「Butterfly」を歌うビデオクリップがスクリーンに映し出される。彼女たちが白い衣装で改めて登場すると、ビームサーベル状の発光体を駆使した「GAME」で、前回のツアー時にも話題を呼んだ抜群のコンビネーションを披露。「シークレットシークレット」ではステージ両サイドに多数のマネキンが姿を現すなど、ライブハウスとは異なる大会場ならではの豪華な演出が随所に見られた。

メンバーに向けてファンが力いっぱいコールする定番カバー曲「ジェニーはご機嫌ななめ」を経て始まったのは、武道館ならではの特別企画「Perfumeと一緒に遊ぼうのコーナー」。ここではラストスパートに向けてPerfumeと観客の一体感を強くするべく、Perfumeにとって初体験となる観客席でのウェーブが行われた。このウェーブを目にした3人は感激し、初日のライブで「鳥肌なんてもんじゃないです!カバ肌です!」と感想を述べている。

このコーナーの流れからメンバーと観客のコール&レスポンスが始まり、そのまま「チョコレイトディスコ」に突入。巨大なミラーボールが会場とPerfumeのテンションを一気に沸騰させる。続いてアリーナ上方に向けて大量の銀テープが発射され代表曲「ポリリズム」がスタート。この日最高潮の盛り上がりを経てアルバム「GAME」のラストを飾るポップチューン「Puppy love」が披露されると、楽しそうに歌い踊る彼女たちの姿に惜しみない歓声が贈られ、会場を目一杯の幸福感に包んでライブ本編は幕を閉じた。

盛大なアンコールを受けたPerfumeは山吹色の衣装を身にまとい再登場し、11月19日に発売を控えた新曲「Dream Fighter」を初披露。3人が歌っている間に背後のスクリーンでは同曲のビデオクリップが初公開され、オーディエンスは初物づくしのステージを体験することになった。なお2日目はこの曲を歌い始める前に、彼女たちが「本当に中田(ヤスタカ)さんはこんな良い曲を作ってくれて…」と話したところで、1階の客席に座ってライブを観ていた中田ヤスタカに観客が拍手。スポットライトが当たりヤスタカの顔がスクリーンに映し出されると、彼がライブに来ていることを知らなかった3人は驚き、あ~ちゃんは「中田さんもこんな日本を代表する場所(日本武道館)に来るんだね!」、のっちは「電池食っとるだけだと思っとったのにね!」と嬉しそうに語った。

ラストに「Perfume」「wonder2」の2曲が歌われて、約2時間半に及んだ初の武道館公演は終了。アルバム「GAME」からは「Twinkle Snow Powdery Snow」以外の全曲が披露され、インディーズ時代の楽曲は「ジェニーはご機嫌ななめ」のみという、ブレイク後のPerfumeを総括するようなセットリストとなった。8年で培われた幾多の経験が到達させてくれた武道館公演は、2008年までのPerfumeライブの完成型ともいえるだろう。スクリーンには今回のライブのスタッフロールが流れたのち、最後に来年5月9日と10日に代々木第一体育館でライブを行うことが告知された。半年後の代々木体育館ではどのような進化を遂げたステージをみせてくれるのか、今から期待が高まるばかりだ。

Perfume「エスキモー pino presents BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!」セットリスト(2008年11月6日、7日共通)

01. コンピューターシティ
02. edge
03. エレクトロ・ワールド
(MC)
04. plastic smile
05. love the world
06. マカロニ
(MC)
07. Baby cruising Love
08. Take me Take me
09. Butterfly
10. GAME
11. シークレットシークレット
12. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
(MC)
13. セラミックガール
14. ジェニーはご機嫌ななめ
(MC)
15. チョコレイト・ディスコ
16. ポリリズム
17. Puppy love
(アンコール)
01. Dream Fighter
02. Perfume
03. wonder2

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