「超歌舞伎」ラッピング人力車お披露目、中村獅童「海外の方にも観に来ていただけるきっかけになれば」

「超歌舞伎」の特別ラッピング人力車が、明日12月4日から26日まで東京・歌舞伎座を拠点に東銀座・築地界隈を運行する。運行開始に先駆けたお披露目イベントが昨日2日に東京都内で行われた。

この人力車は、松竹創業百三十周年「十二月大歌舞伎」第一部で上演される「超歌舞伎 Powered by IOWN『世界花結詞（せかいのはなむすぶことのは）』」のキービジュアルをラッピングしたもの。さらに、AI同時通訳・ポケトークが搭載され、俥夫（しゃふ）と訪日旅行者の会話が41言語でリアルタイムに通訳される。

お披露目イベントには、「世界花結詞」で主演を勤める中村獅童のほか、本プロジェクトを主導する4社より、東銀座エリアマネジメントの渋谷正芳事務局長、松竹の千田学歌舞伎座支配人、ライズアップの西尾竜太代表取締役社長、ポケトークの松田憲幸代表執行役社長兼CEOが登壇した。実演コーナーでは、ポケトークの松田代表が乗客役となり、ポケトークを使った場面を再現。英語で話す乗客と、日本語で話す俥夫が、それぞれ別の言語を話していてもスムーズに会話が行われた。

獅童は、「超歌舞伎」仕様の人力車について「海外の方にも、超歌舞伎を知って観に来ていただけるようなきっかけになれば」と期待を込め、「ポケトークと同じように超歌舞伎も最新技術を使用しています。初音ミクさんと共に、300年、400年と残っていくような作品になってほしい」「伝統と最新技術の融合ということで、小さなお子さまからご年配の方まで一緒に盛り上がり、楽しんでいただけたらと思います」と語った。

「超歌舞伎」を歌舞伎座で上演することについて、獅童は「10年前にニコニコ超会議で初演して以来、各地でやらせていただいていますが、やはり東京の歌舞伎座という歌舞伎のホームグラウンドで上演できることは、とてもありがたいこと」と感慨深げに語り、「十周年記念の今回は超大作。歌舞伎ならではの芝居の面白さもぎゅっと凝縮されています」とアピール。共演者の初音ミクについては「10年も一緒にやっていますから、もう阿吽の呼吸ですよ」と述べ、記者たちの笑いを誘った。

松竹創業百三十周年「十二月大歌舞伎」は明日12月4日から26日まで歌舞伎座で行われる。

松竹創業百三十周年「十二月大歌舞伎」第一部

開催日程・会場

2025年12月4日（木）〜26日（金）
東京都 歌舞伎座

スタッフ

超歌舞伎Powered by IOWN「世界花結詞（せかいのはなむすぶことのは）」

脚本：松岡亮
演出・振付：藤間勘十郎

出演

超歌舞伎Powered by IOWN「世界花結詞（せかいのはなむすぶことのは）」

源朝臣頼光 / 袴垂保輔：中村獅童
傾城七綾太夫実は将門息女七綾姫：初音ミク
渡辺綱奥方小夜風御前：中村時蔵
市原野の鬼童丸実は純友一子藤原元純：中村歌昇
頼光弟源頼信 / 卜部季武：中村種之助
初音姫実は白鷺の精霊：尾上左近
坂田公平丸：中村陽喜
碓井貞景丸：中村夏幹
平井保昌：澤村精四郎
伊予掾藤原純友の霊：市川青虎
蜘雲阿闍梨：市川猿弥
和泉屋女将おしき：市川門之助