本作は、フランスの哲学者ガストン・バシュラールによる詩的想像力の研究に想を得たダンス作品。バシュラールの「夢想の詩学」をもとに、勅使川原が自身の古典的思考をさかのぼる。
開幕に際し、勅使川原は「1つひとつのシーンがより充実してきて、同時に繊細でいて確かな流れが新たに日々作られていっていることをダンスしながら実感する。音楽は終始繊細を極め、メシアンのオルガンからラヴェルのヴァイオリンとチェロ、そしてドビュッシーのピアノからヴォーン ウィリアムスのオーケストラ、再びメシアンという構成。照明は音楽以上に細やかに滑らかに展開する。それらの音楽と光の明暗の空間にダンサー2人が消えつつ現れる。現れて消える存在の確かさと不明さがこの作品の核で、正に無時間的空間が作る透明の彫刻と言えそうだ。夢想の数々は言葉ではなく、呼吸と動きと溶け合う。つまりダンスが成す『詩想』そのものである」と語った。
上演時間は約1時間。公演は7月3日まで行われる。
アップデイトダンス No.112「電気の夢」
2025年6月21日(土)~7月3日(木)
東京都 カラス・アパラタス B2ホール
演出・照明:
アーティスティックコラボレーター:
※学生チケットあり。
ステージナタリー @stage_natalie
勅使川原三郎の新作「電気の夢」上演中、ガストン・バシュラールの詩的想像力の研究に着想
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