寺島しのぶと吉柳咲良が“家族”の視点で「リンス・リピート」を語る

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舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」の取材会が行われ、寺島しのぶ吉柳咲良が出席した。

舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より。左から吉柳咲良、寺島しのぶ。(撮影:番正しおり)

舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より。左から吉柳咲良、寺島しのぶ。(撮影:番正しおり)

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舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より、寺島しのぶ。(撮影:番正しおり)

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ドミニカ・フェローが脚本を手がけた「リンス・リピート」は、2019年にアメリカ・ニューヨークのオフブロードウェイで上演された作品。劇中では、娘が摂食障害を患ったことで浮き彫りになる家族のすれ違いや、母から娘に受け継がれる“愛と痛み”が描かれる。演出を稲葉賀恵、翻訳を浦辺千鶴が担当する。

舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より、吉柳咲良。(撮影:番正しおり)

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作品について寺島は「本当にざっくり言えば家族の話です。娘が摂食障害になり、その治療施設から帰ってきてからの4日間くらいの物語なのですが、その濃密な時間をお客様と共有するような芝居です。家族って分かり合えているようで実はそうじゃない、逆に血が繋がっていなくても分かり合えているなど、『家族』というものをそれぞれ客観的に見て感じていただきたいなと思います。どなたにも何かしら共感をしていただける作品になっていると思います」と話す。

摂食障害を患う女子大生・レイチェル役を演じる吉柳は「摂食障害というのは一つ大きな要素ですが、先ほど寺島さんが仰ったように『家族』の中で彼女が何を思ってきたのか、ということが私は重要なのかなと思っています。家族ひとりひとりとの関わり方の違いや、ある意味心を許せていなかったり、でも気を使っていたりみたいなところを楽しんでいただけたらと思います。家族というすごく近しい間柄でも、価値観の違いやすれ違いが起きたり、本当の意味で分かり合い、お互いを思い合うということがどういうことなのかを改めて考えるきっかけになる、そんな作品なんじゃないかと思っています」と印象を述べる。

舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より。左から吉柳咲良、寺島しのぶ。(撮影:番正しおり)

舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」より。左から吉柳咲良、寺島しのぶ。(撮影:番正しおり)[拡大]

また記者が、役に対して共感するところやジレンマを感じる部分があるかと問うと、寺島は「私には娘がいないのですが、息子と母親の関係っていうのはまた別だと思うんですよね。だから私は自分と母との関係を思い浮かべながら参考にしています。私が演じるジョーンは、絶対的な自信を持っている成功者で、だからこそ娘に自分と同じようになってほしいという願いが強いんだと思います。どの親も自分の子どもには成功してほしいと思っていると思いますが、この芝居ではちょっと間違ってしまったのかなと。娘も思春期になって、自分自身の考えがちゃんとできてくると少しずつ歯車がずれてくるという、そういう細かいところをこの本は面白く書いているので、この家族を覗き見ているような感覚で観ていただけたら、『ああ、うちと一緒だ』みたいに分かってくださるのかなと思います」と話す。

吉柳は「共感できる部分がすごく多かったです。『家族』という一つのくくりの中でも、レイチェルは他人行儀だなと感じる部分があって、考えが合わなかったり、理解し合えない部分があったり、血が繋がっていることって大して関係ないのかもしれないと思いました。彼女の気質や性格が自分と似ているなと思うことも多くて、役に自分を投影しすぎちゃうのがちょっと怖いなと思ったくらい、私とは似ている部分が多かったです」と語った。

公演は4月17日から5月6日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、10・11日に京都・京都劇場にて行われる。

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舞台「リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―」

2025年4月17日(木)〜5月6日(火・振休)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

2025年5月10日(土)・11日(日)
京都府 京都劇場

スタッフ

脚本:ドミニカ・フェロー
翻訳:浦辺千鶴
演出:稲葉賀恵

出演

ジョーン:寺島しのぶ
レイチェル:吉柳咲良
ブロディ:富本惣昭
ブレンダ:名越志保
ピーター:松尾貴史

※U-25、Yシートあり。

公演・舞台情報

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