疾走感あふれる舞台に!「ボニー&クライド」出演者が歌唱披露、矢崎広は柿澤勇人の“自由さ”明かす

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ミュージカル「ボニー&クライド」の製作発表が、本日1月31日に東京都内で行われた。

ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表の様子。左から瀬戸山美咲、桜井玲香、柿澤勇人、矢崎広、海乃美月。

ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表の様子。左から瀬戸山美咲、桜井玲香、柿澤勇人、矢崎広、海乃美月。

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これは映画「俺たちに明日はない」で知られる、1930年代に実在したギャングのカップル、クライド・バロウとボニー・パーカーを題材にしたミュージカル。脚本をアイヴァン・メンチェル、歌詞をドン・ブラック、音楽をフランク・ワイルドホーンが手がけ、2011年にアメリカ・ニューヨークのブロードウェイで初演された。日本では2012年に初めて披露され、2023年には宝塚歌劇版も上演されている。今回の上演版では、上演台本・演出を瀬戸山美咲、訳詞を高橋知伽江が手がける。

ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表で歌唱披露するキャストたち。左から海乃美月、矢崎広、柿澤勇人、桜井玲香。

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会見は“ボニクラ潜入捜査”として、抽選で選ばれた50名のオーディエンスが見守る中、クライド役の柿澤勇人矢崎広、ボニー役の桜井玲香海乃美月による歌唱披露でスタートした。会見では劇中歌が、4人によるスペシャルバージョンで披露された。1曲目は、ボニーとクライドが将来を夢見て歌うナンバー「ピクチャー・ショー」。ここでは4人が声を合わせ、ボニーとクライドが未来に希望を抱く様子が表現された。2曲目はボニーとクライドが逃避行を始める1幕ラストで歌われる「残すのさ名前を」。4人は力強いハーモニーを響かせてボニーとクライドの決意を歌い、大きな拍手を浴びた。

瀬戸山美咲

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その後、壇上には改めてキャストと瀬戸山が登場。映画「俺たちに明日はない」が好きだという瀬戸山は、ボニーとクライドが人気を集めた理由について「2人の対等な関係に人々は魅力を感じたのでは」と考えを述べつつ、「ミュージカル版ではワイルドホーンさんの力強い楽曲が、ボニーとクライドの『どこかへ飛び出したい』というエネルギーを表現します。疾走感とエネルギーにあふれた舞台になれば」「ボニーとクライドといえばその(多数の弾丸を浴びた)死に様が有名。でも今回は生きた2人の姿をお届けしたい」と語った。

柿澤勇人

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ワイルドホーンが音楽を手がける作品に多数出演してきた柿澤は、本作の楽曲について「『ジキル&ハイド』の曲よりキーが高くて大変」と明かす。また柿澤はクライドの“原動力”について「世界恐慌や禁酒法を背景に、クライドは時代への怒りを原動力に犯罪に手を染めたのだと思う」と言い、「今年の正月三が日はついていなかった。自宅のトイレが詰まり、仕事で行った韓国でパスポートを落として日本大使館にお世話になって。良いことがなくて『ふざけるな!』という気持ちになったので、そんな気持ちをぶつけながら演じたい。……半分冗談です!」と笑いを誘った。

矢崎広

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矢崎は自身が演じるクライドについて「時代に抑圧されながら『自分が今ここにいる意味は何だろう』と自問してきた人物だと思う」とコメント。上演に向けて矢崎は「ボニーとクライドは民衆に愛されたカップル。多くの方に応援してもらいたい」「大ナンバーぞろいのこの作品の楽曲と“仲良く”なりたい。音楽の力を借りて、カッキーと一緒にがんばります」と言葉に力を込めた。

桜井玲香

桜井玲香[拡大]

桜井は「お客様にボニーとクライドというカップルを好きになってほしい」と笑顔で言う。過去にもワイルドホーンが楽曲を手がけるミュージカルに出演した桜井は「ワイルドホーンさんのスケールが大きい楽曲には“余白”があるので、余裕を持ってカッコよく、遊ぶように歌えるようになりたい」と瞳を輝かせた。

海乃美月

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宝塚歌劇団退団後、初の舞台出演となる海乃は、自身が演じるボニーを「幼少期から人に好かれ、文学的な才能があった人」と分析し、初挑戦するワイルドホーンの楽曲については「役の感情とメロディがリンクしているように感じられて、歌っていて心地よい。気持ちを込めて歌いたい」と語った。

ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表の様子。左から桜井玲香、柿澤勇人、矢崎広、海乃美月。

ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表の様子。左から桜井玲香、柿澤勇人、矢崎広、海乃美月。[拡大]

会見ではキャストが稽古の様子を話す場面も。桜井は「稽古場では緊張しがちですが、瀬戸山さんがまめにディスカッションの時間を設けてくださるので、“壁”を作らず皆さんと会話できている」と笑顔を浮かべ、海乃は「私のしょうもない話を玲香ちゃんが毎日よく聞いてくれます(笑)。タイプが違う私たちですが、役の根本にあるものを共有しながら稽古できて心強いです」と桜井への信頼をのぞかせた。

また矢崎が「カッキーはすごく自由で、気付くといろいろな場所に移動している。床でストレッチしたり、おサルさんのように高いところに登ったり」と稽古場での柿澤の姿を明かすと、柿澤は「ぴろし(矢崎)は真面目! 僕らが2人でいるときも彼は作品の話しかしない(笑)。対する僕は『どこか良いサウナ知らない?』とか雑談ばかり振ってしまうんだけど……ぴろし、僕にムカついたりしてない!?」と問いかける。矢崎に「逆に、(仕事の話ばかりの)僕ってウザい……!?」と尋ねられた柿澤は「そんなことない! 同い年だし、気を遣わずやらせてもらっています」と笑い交じりで答えた。

公演は3月10日から4月17日まで東京・シアタークリエ、4月25日から30日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、5月4・5日に福岡・博多座、10・11日に愛知・東海市芸術劇場 大ホールで行われる。

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ミュージカル「ボニー&クライド」

2025年3月10日(月)〜4月17日(木)
東京都 シアタークリエ

2025年4月25日(金)〜30日(水)
大阪府 森ノ宮ピロティホール

2025年5月4日(日・祝)・2025年5月5日(月)
福岡県 博多座

2025年5月10日(土)・11日(日)
愛知県 東海市芸術劇場 大ホール

スタッフ

脚本:アイヴァン・メンチェル
歌詞:ドン・ブラック
音楽:フランク・ワイルドホーン
上演台本・演出:瀬戸山美咲
訳詞:高橋知伽江

出演

クライド・バロウ:柿澤勇人 / 矢崎広
ボニー・パーカー:桜井玲香 / 海乃美月
バック:小西遼生
ブランチ:有沙瞳
テッド:吉田広大 / 太田将熙
エマ、ファーガソン州知事:霧矢大夢
シュミット保安官:鶴見辰吾
石原慎一 / 彩橋みゆ / 池田航汰 / 神山彬子 / 齋藤信吾 / 社家あや乃 / 鈴木里菜 / 焙煎功一 / 広田勇二 / 三岳慎之助 / 安田カナ

※齋藤信吾、社家あや乃はスウィング。

公演・舞台情報
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アムール・タカラヅカ @AMOUR_TKRZKA

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