山田洋次が歌舞伎座で初演出「文七元結」中村獅童が長兵衛、寺島しのぶが女房お兼に

10月に「錦秋十月大歌舞伎」が東京・歌舞伎座で上演されることが決定。山田洋次が演出を手がけ、中村獅童と寺島しのぶらが出演する「文七元結物語」が披露される。

「文七元結物語」は、落語家・三遊亭圓朝の人情噺をもとにした歌舞伎作品「人情噺文七元結」を、山田の演出で立ち上げるもの。山田は、故・中村勘三郎からリクエストを受け、2007年に東京・新橋演舞場で上演された「人情噺文七元結」の補綴、シネマ歌舞伎版の監督を担当した。その後2010・2011年に勘三郎とタッグを組み、同作を東京・TBS赤坂ACTシアター、大阪・新歌舞伎座でそれぞれ上演。今回、歌舞伎座で初演出を手がける山田は「女房も呆れてしまうくらいダメな男と、ダメな男に惚れてしまった女。笑いのある舞台で、歌舞伎座に芝居を観に来た人を楽しませたい」と意気込みを述べた。

「文七元結物語」では腕は良いが博打好きの左官・長兵衛を獅童、女房お兼を寺島が勤める。そのほかの出演者には、近江屋手代文七役の坂東新悟、長兵衛娘お久役の中村玉太郎、角海老女将お駒役の片岡孝太郎、近江屋卯兵衛役の坂東彌十郎が名を連ねた。また、脚本を松岡亮が手がける。チケットの一般販売は9月14日10:00にスタート。

ステージナタリーでは、現在歌舞伎座で上演中の「七月大歌舞伎」の特集を展開中。市川團十郎が登場し、「め組の喧嘩」「鎌倉八幡宮静の法楽舞」への思いを語っている。