「兎、波を走る」は、NODA・MAPの新作で、野田が作・演出を手がける作品。公演は6月17日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスでスタートした。
野田は「他者の人生を預かっている作品なので、今回はことさらに、ちゃんと届けなくてはという思いが強くありました。それだけに、後半、客席の空気がズーンと重たくなって以降、これはいいことなのか? どうなんだ?と内心ドキドキしていたんですが、客席からの拍手の第一音を聞いて、これは嘘じゃない拍手だな、いい芝居になってよかったと感じました。今後も気を引き締めて、素晴らしい役者たちと最後の1ステージまで真摯に届けていきます」と胸の内を明かす。
脱兎役を務める高橋は「野田さんの演劇の力のすごさと、それを構築するチームワークの重要性をしみじみ実感しました。劇場で圧倒され、受け取ったものを帰り道や家で改めて感じる……そんな観劇体験ができる作品だと思います」とコメント。アリスの母役を演じる松は「お客様も緊張されていたと思うんですけれども、最初からたくさん笑ってくださって、役者それぞれが各々の役目を果たせているのだなと感じられて力をもらいました」と述べ、アリス役の多部は「きちんと伝えなければいけないことを背負った複雑な役柄ではありますが、野田さんの作品の一員として舞台に立っていることを楽しめるところまでいきたいなと思います」と意気込みを語った。
本作にはそのほか、
高橋一生コメント
開演前、野田さんから皆に改めて「言葉を大事にしてほしい」という話がありました。それを念頭に、今日はとても落ち着いてこれまでと同じようにやれました。僕が発したひと言で、お客様が虚構の世界から現実にぐっと引っ張られる瞬間を感じたような気がします。野田さんの演劇の力のすごさと、それを構築するチームワークの重要性をしみじみ実感しました。劇場で圧倒され、受け取ったものを帰り道や家で改めて感じる……そんな観劇体験ができる作品だと思います。
松たか子コメント
「ああ、初日が開いた、よかった」というのが、今の率直な気持ちです。ワークショップ、稽古場での稽古、劇場入りしてからの稽古……そういった全てを経た上での初日だったなという感覚があります。お客様も緊張されていたと思うんですけれども、最初からたくさん笑ってくださって、役者それぞれが各々の役目を果たせているのだなと感じられて力をもらいました。まだまだ公演は続きます。劇場でお待ちしています。
多部未華子コメント
「始まってしまった」という気持ちです。これから回数を重ねていく中で、自分がどうなっていくかもわからない。そんな未知の世界へのスタートを切ったなと感じています。まだいっぱいいっぱいで、手応えもお客様の反応を感じる余裕もありません。きちんと伝えなければいけないことを背負った複雑な役柄ではありますが、野田さんの作品の一員として舞台に立っていることを楽しめるところまでいきたいなと思います。明日からもまた頑張ります。
野田秀樹コメント
他者の人生を預かっている作品なので、今回はことさらに、ちゃんと届けなくてはという思いが強くありました。それだけに、後半、客席の空気がズーンと重たくなって以降、これはいいことなのか? どうなんだ?と内心ドキドキしていたんですが、客席からの拍手の第一音を聞いて、これは嘘じゃない拍手だな、いい芝居になってよかったと感じました。今後も気を引き締めて、素晴らしい役者たちと最後の1ステージまで真摯に届けていきます。
NODA・MAP 第26回公演「兎、波を走る」
2023年6月17日(土)~7月30日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
2023年8月3日(木)~13日(日)
大阪府 新歌舞伎座
2023年8月17日(木)~27日(日)
福岡県 博多座
作・演出:
出演:
※菊沢将憲と近藤彩香はスウィング。
関連記事
none-seri(논세리 ) 🍀🕊 @binjinlov
「兎、波を走る」は“他者の人生を預かっている作品”、野田秀樹が感慨「いい芝居になってよかった」(舞台写真 / コメントあり) https://t.co/bXkNYUmVh2