PARCO劇場開場50周年記念シリーズ ミュージカル「おとこたち」の脚本・演出を手がける
「おとこたち」は、2014年にハイバイにより初演された作品。今回は同作を、作者である岩井自身の脚本・演出、前野健太の音楽でミュージカルとして立ち上げる。劇中では4人の“おとこたち”の、22歳から85歳までの物語が展開。愛、不倫、老い、病、死、暴力など、4人の人生に起こるさまざまな出来事が描かれる。
ユースケは、自身が初めて出演した岩井作品「その族の名は『家族』」を振り返り、「岩井くんの演出の仕方や回し方、舞台に込めた熱、作品の内容……すべてに対する印象が良くて、またあの感じを味わえるのかなと思って今回オファーを受けました。『おとこたち』のキャストには吉原(光夫)さんや(大原)櫻子ちゃんのようにミュージカルが本職の方がいるし、僕に求められているのは歌のうまさではなくて、“僕にしか歌えない歌”なのかなと。皆さんとは少し違う角度から攻めようと思っています」と意気込みを語る。
岩井はユースケの印象について、「ユースケさんをテレビで観たとき、カメラの向こうにいる人に語りかけるだけじゃなく、スタジオにいる人たちの思いを瞬時に感じ取って、短い言葉にまとめるのを異常なスピードでやっている人だなと思ったんです。僕の中では演劇に特化している人というイメージ」と述べつつ、「ユースケさんには今回、山田という役を演じてもらうのですが、山田は人生との距離感がうまく取れていないキャラクター。そこで、世界と自分との距離の取り方が絶妙なユースケさんに、この役をやってもらいたいと思いました」とキャスティングの意図を明かした。
「おとこたち」をミュージカル化した経緯を問われた岩井は「ストレートプレイであってもミュージカルであっても、きちんとドラマが描かれていれば良いと思っているんですが、ミュージカルのほうが観客に届く威力のマックス値が圧倒的に高い気がしていて。『ミス・サイゴン』や『レ・ミゼラブル』のように社会的なテーマのある作品でないとミュージカルは成立しないのかなと思っていたときに、『FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』を観て、小さいコミュニティの話でもミュージカルにする必然性があるんだと気付いたんです」ときっかけを語る。
「おとこたち」のミュージカル化に向けて、すでに楽曲作りが始まっており、取材当日には岩井、前野、ユースケの三者でスタジオに入ったという。今回の楽曲制作について、岩井は「マエケン(前野)は“その人が歌う必要性”を引き出してくれるアーティスト。そこに彼と仕事をする面白さを感じています。今回ユースケさんには、会話とラップの間をいくような、すごく難しいことをやってもらおうと思っていて。ほかの登場人物は大きな物語に飲み込まれていくけど、山田の人生には大きなドラマが起こらないから、彼はただ漂うしかない。ユースケさんにはそういった部分を表現してもらえたら」と話し、ユースケに視線を送る。岩井の言葉を受け、ユースケは「新しいものを生み出す気持ちでがんばります(笑)」とはにかんだ。
ミュージカル「おとこたち」の公演は、3月から4月にかけて東京・PARCO劇場、4月に大阪・森ノ宮ピロティホール、福岡・キャナルシティ劇場で行われる。大阪公演分のチケット販売は12月3日10:00、福岡公演分は2月26日10:00にスタート。
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ ミュージカル「おとこたち」
2023年3月12日(日)~4月2日(日)
東京都 PARCO劇場
2023年4月8日(土)・9日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
2023年4月15日(土)・16日(日)
福岡県 キャナルシティ劇場
脚本・演出:
音楽:前野健太
出演:
演奏:佐山こうた(Pf)、種石幸也(B)
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