「奇跡の人」が、昨日5月18日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。
「奇跡の人」は、“奇跡を起こした人”家庭教師アニー・サリヴァンと、三重苦を抱えた少女ヘレン・ケラーを題材にした物語。今回の上演版では、演出を
森は「先ずは新しいサリヴァン像を作りあげた高畑充希の果敢な精神を讃えたい。前回以上に逞しく愛情深い、そして胸に大きな孤独を抱えたサリヴァンの背中を見せてくれています。そして初舞台ながら泣き言一つ言わずヘレンの魂に触れようとあがき続け、もがき続けた、平祐奈にも拍手を送りたい。この2人が舞台上で幾度となくぶつかり合いながらも確かな絆を築いていく姿は、人と人との距離が少し離れてしまった今の世の中だからこそ、いっそう胸を打つものがあります」と高畑と平の演技を称賛した。
高畑は「『奇跡の人』は本当に大変ですが、私自身、4回も出演するくらい好きな作品です。こうした世の中でも劇場に足を運ぼうと思ってくださるお客様がいることはとても嬉しいことですし、最高の思い出を持って帰っていただければ幸せです」とコメント。平は「1か月以上の稽古を通してキャストの皆様と、数え切れない程のトライをしてきました。ヘレンの大先輩が傍にいてくれるのでとても心強く、ちゃんと舞台上で“奇跡“が起きるよう、一公演一公演噛みしめて、お客様と魂の交歓ができれば」と思いを述べた。
上演時間は休憩ありの約3時間20分で、東京公演は6月5日まで。本作はその後、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで8日から12日まで上演される。
森新太郎コメント
先ずは新しいサリヴァン像を作りあげた高畑充希の果敢な精神を讃えたい。前回以上に逞しく愛情深い、そして胸に大きな孤独を抱えたサリヴァンの背中を見せてくれています。
そして初舞台ながら泣き言一つ言わずヘレンの魂に触れようとあがき続け、もがき続けた、平祐奈にも拍手を送りたい。
この2人が舞台上で幾度となくぶつかり合いながらも確かな絆を築いていく姿は、人と人との距離が少し離れてしまった今の世の中だからこそ、いっそう胸を打つものがあります。
心を通わせる、思いを分かち合うということの尊さを、私自身も演出家という立場でありながら、教えられる日々です。
他にも力のある俳優諸氏がこの作品の担い手となってくださっているので、あとはお客様の想像力さえお借りすることができれば、最後の最後、劇場に“奇跡”の瞬間が訪れるのではないでしょうか。
どうぞお越しくださいませ。
高畑充希コメント
毎日稽古をしていたので、初日だから新しい心境、というよりは延長線上に居るような感覚です。お客様の力を借りてどんどん変わっていくと思いますし、とても高揚しています。
前回サリヴァンをやった時は、心も体も相当大変だったので、再演頑張れるかなと不安もありました。ですが今回稽古をしてみて、同じセリフでも感じ方が変わったり、新鮮な気持ちでアニーを体験出来ています。
元々知り合いだった祐奈との初共演は感慨深いものがありますし、彼女は度胸も吸収力もあるので、初日から千秋楽に向けてどんなヘレンになっていくのか、ワクワクしています。
祐奈は本当に人間性が素晴らしいです。自分がやるべきこともしながら周りへの気遣いも忘れないので、彼女の明るさにいつも助けられていました。
「奇跡の人」は本当に大変ですが、私自身、4回も出演するくらい好きな作品です。
こうした世の中でも劇場に足を運ぼうと思ってくださるお客様がいることはとても嬉しいことですし、最高の思い出を持って帰っていただければ幸せです。
平祐奈コメント
ゲネプロで関係者の方が客席に沢山いらっしゃったのですが、客席にお客様がいると、自分自身の気持ちも稽古の時と変わったので、より楽しみだなと思ってワクワクしています。
稽古に入る前は全てが未知で不安で、心が震える感覚を初めて実感したのですが、稽古を重ねていくうちに、不安が楽しいという感情に変わってきました。
みっちゃんが役と向き合う姿はとても恰好良く、心に強いものをしっかりと持たれていて、でもチャーミングさも随所にあって、知らなかった面を沢山発見出来ました。
歴史あるこの作品を愛している方は沢山いらっしゃるので、この役を頂けたことは凄く光栄です。三重苦という役と向き合うことで、自分には無かった様々な感情に出会えていて、日々充実しています。ヘレンを演じる上でケガは絶えませんが、ヘレンもきっと傷だらけだったのだろうとも感じています。
1か月以上の稽古を通してキャストの皆様と、数え切れない程のトライをしてきました。ヘレンの大先輩が傍にいてくれるのでとても心強く、ちゃんと舞台上で“奇跡“が起きるよう、一公演一公演噛みしめて、お客様と魂の交歓ができればと思います。
「奇跡の人」
2022年5月18日(水)~6月5日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
2022年6月8日(水)~12日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
作:ウィリアム・ギブソン
翻訳:常田景子
演出:
キャスト
アニー・サリヴァン:
ヘレン・ケラー:
ケイト・ケラー:
ジェイムズ・ケラー:
ヴァイニー:
アナグノス / 召使い:
医師 / ハウ博士:
エヴ伯母:
アーサー・ケラー:
倉澤雅美、中野歩、秋山みり、小林佑玖、荒井天吾、鈴木結和、石塚月雪 / 古賀ありさ
関連記事
RNK転職しまーす! @kobchan5296
観劇経験は少ないけど、確実に今までで1番早い3時間でした。あんなに観入ってしまったのは久しぶりだなあ。一緒に行った母がこれでもかというくらい涙してて、ああ、一緒に来られてよかったなと思いました。同じ舞台なのに一階、二階、外、全てが見えてきてとても不思議だった。#奇跡の人 https://t.co/cXXYOzRYW5