「チェルフィッチュ×藤倉大 with Klangforum Wien 新作音楽劇」のワークインプログレス公演が、11月5日に東京・タワーホール船堀 小ホールで開催される。
今回のワークインプログレス公演では、1つの場面の上演を通して方法論を検討・共有し、創作の基盤を作り上げる過程を公開。舞台上には、ウィーンで共演する現代音楽アンサンブル・Klangforum Wienが“映像演劇”の手法を使って登場する。作・演出を岡田、作曲を藤倉が手がけ、出演者には
ワークインプログレス公演の入場は無料だが、事前予約が必要。予約は10月16日10:00に開始される。また無料アーカイブ配信も予定。岡田、藤倉のコメントは以下の通り。
岡田利規コメント
演劇において音楽がどんな意味を、機能を、役割を、位相を担うか──そこにはものすごくたくさんの、おそらくは無限の、オプションがあるでしょう、そのひとつを新たに自分たちで手探りしながら生み出してみたい、要するに、新しい音楽劇をつくってみたいのです、藤倉大さんという柔軟でとんがっている作曲家と手を組んで、どこまで行けますかね、藤倉さんの音楽はとても強い、まるで音楽そのものが、いや、もしかするとひとつひとつの楽器が、ひとりの役者のようです、だから──まだ現段階では完成形は全然わからないのですが──そのような音楽と人間の俳優が、人間と音楽という関係というよりももっと人間と人間の関係に近いような感じで競演する、たとえばそんな感じなのかもしれません、<新しい音楽劇>というときのその新しさというのは……
藤倉大コメント
音楽劇。
これまでに僕はオペラを3作書いてきたのだけれど、音楽劇、というのは初めて。というか、音楽劇、というのが世の中に存在しているのかどうかも知らない。ミュージックシアターというものでもない。
僕は3歳から10歳まで劇団に毎週通っていたので、岡田さん率いる俳優の方達との毎日の練習を眺めているのは、すごく懐かしい気持ちにもなった。
もちろんこの音楽劇に関わってくださる俳優さんたちはトップクラスの俳優さんたちだ。
コロナ禍、僕はロンドンの自宅で、みなさんは東京の練習室で、この作品を音楽と脚本と演出を一緒に作っていく。
コロナ2年目なので、テクノロジーも去年とは違う。
僕の部屋のスタジオから流す音源が東京に0.5秒の時差のみで、CD以上の音質で届く。その音楽に対しての俳優さんたちの反応をZoomで眺めては、岡田さんと話し合って、違う音楽を試してみたり、岡田さんの脚本も毎日、毎回変わっていく。確実に、岡田さん、僕、俳優さんたちで、毎分、いや、毎秒一緒に作っていっている感覚を感じながらの毎日だった。
本当の意味で、今までにないジャンルの舞台作品になるかもしれない。そう、辞書に新しい単語、そしてその定義を足さないといけないレベルの。
「チェルフィッチュ×藤倉大 with Klangforum Wien 新作音楽劇」ワークインプログレス公演
2021年11月5日(金)
東京都 タワーホール船堀 小ホール
作・演出:
作曲:藤倉大
出演:
演奏:Klangforum Wien、吉田誠(クラリネット)、アンサンブルノマド(弦楽四重奏)
※川崎麻里子の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
※Klangforum Wienは映像出演。
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チェルフィッチュ×藤倉大の新たな音楽劇、ウィーン公演に向けたワークインプログレス開催(コメントあり)
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