これは、範宙遊泳でこれまで作・演出を兼任してきた
本作について、山本は「戯曲を深く読み解き根幹のソウルを大事にしてくれる川口智子さん演出のもと、新しい風を感じられる一品になると思う」とコメント。川口は、山本との企画について「“協働”とか“きずな”とか“マッチング”とかいう言葉は似合わなくて、そこには街角の空気があります」と表現し、「冬には街角に来てくださるお客さんのことを想像しながら、劇場で出会う時間をつくっていきたい」と意気込みを述べた。出演者やチケット情報は続報を待とう。
山本卓卓コメント
THIS IS JAPANというようなものを描きたいとかねてから考えていた。
今回ぼくは劇作に徹し、とにかく、まずは読み物としておもしろく、質の高いものを、と一心不乱に書き上げた。
結果、戯曲を上演台本ではなく文学にすることができた。
これは劇作と演出を兼務し掌握するのではなく分業し譲渡する意識を持ったからだった。
戯曲を深く読み解き根幹のソウルを大事にしてくれる川口智子さん演出のもと、新しい風を感じられる一品になると思う。
川口智子コメント
自分の身体のままいていい。感情を動かしていい。劇場は、客席は、そういう場所でありたいと思います。そこには、あの人たちも一緒にいます。
今回の山本卓卓との企画には、“協働”とか“きずな”とか“マッチング”とかいう言葉は似合わなくて、そこには街角の空気があります。家と家に引きこもった結果、玄関から一番遠いベランダに出て、境界線をはさんだ向こうの部屋のベランダに出てきた人にいつもよりちょっと大きな声で話しかける。それ以上近づけないもどかしさよりも、顔も見たことのなかったその人と言葉を交わす喜びと驚きに流される。裏側の街角です。
そんな街角のような、ちょっと不思議な座組になりました。冬には街角に来てくださるお客さんのことを想像しながら、劇場で出会う時間をつくっていきたいと思います。
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