三谷幸喜原作「罪のない嘘」に佐藤B作「お客さんを笑いの渦にどう巻き込むかが勝負」

「三谷幸喜作『アパッチ砦の攻防』より『罪のない嘘』～毎日がエイプリルフール～」の記者発表が、本日12月3日に東京都内で行われた。

「罪のない嘘」は、1996年に三谷幸喜が劇団東京ヴォードヴィルショーのために書き下ろしたシチュエーションコメディ「アパッチ砦の攻防」を原作とする作品。演出をモトイキシゲキが務める今回は、初演にも出演した佐藤B作をはじめ、Wキャストの辰巳雄大（ふぉ～ゆ～）と室龍太（関西ジャニーズJr.）、小林麻耶、菅原りこ、あめくみちこ、鈴木杏樹、片岡鶴太郎らが出演する。

舞台は、数日前まで鏑木研四郎（佐藤）が住んでいた高級マンションの一室。会社が潰れて借金まみれの鏑木は、買値の半額以下でこの部屋を売却していた。しかし娘のちよみ（菅原）から「婚約者の堤万次郎（辰巳 / 室）を紹介する」と言われ、みじめな姿をみせたくないと思った鏑木は、少しだけ部屋を借りようと企む。そこにマンションの現在の持ち主・鴨田巌（片岡）が帰宅し……。

本日の記者発表には、佐藤、辰巳、小林、菅原、あめく、鈴木、片岡が登壇。佐藤は本作を「みんなが主役みたいなお芝居」と表現しつつ、「三谷くんが初演から2度手を加えてくださって、登場人物と笑いがより増えております。お客さんを笑いの渦にどう巻き込むかがこの芝居の勝負ですね」と気合十分な様子を見せる。

辰巳は「とにかく僕はお芝居が大好きなので、今回、三谷幸喜さんの作品に出演することができて、念願が叶った気持ちです。ただ台本の分厚さにはびっくりしました（笑）。あと、僕のお母さん役が小林麻耶さんであることにもびっくり。日本一キュートなお母さんのもと、幸せな息子として堤くんを演じたい」とコメント。万次郎の母親・タミ子役の小林は、台本が面白くてあっという間に読み終わったと話し、「舞台に初挑戦することへの不安もありますが、今はワクワクのほうが大きいです。どうやって演じたらいいのか、タミ子さんを細かく想像しながら、稽古を積み重ねていきます」と意気込みを述べた。

菅原は自身の役どころについて「ちよみは明るくて純粋な女の子。稽古の中で、そのイメージに近付いていけたら」と語り、「今回が2度目の舞台出演なので、まだまだ勉強しないといけません。この豪華なキャストの皆さんからたくさんのことを学びながら、素晴らしい演技ができるようがんばります」とアピール。鏑木研四郎の前妻・若宮サダ役のあめくが「離婚しているのは劇中だけで、私生活のほうは続行中です（笑）」と佐藤の肩に手を置くと、報道陣から笑いが起きた。あめくは続けて「2時間笑いっぱなしの舞台ですので、ぜひ多くの方に観に来ていただければ」と来場を呼びかけた。

鴨田巌の妻・まち子役の鈴木は「三谷作品ということで、テンポが非常に大事になってくるかと思いますので、舌を噛まないようにしないと」と微笑み、共演者について「皆さんお口がとても達者で（笑）、楽しいメンバーだなと実感しております。3月末まで共に時間を過ごしますが、良いカンパニーになれるのでは」と語る。鴨田巌役の片岡は「台本が非常によく書かれておりますので、この役を台本に忠実に演じれば、自然と笑いが生まれてくるのではないでしょうか。どうぞご期待ください」と観客にメッセージを送った。

本作は1月9日から19日までの東京・ヒューリックホール東京での公演を皮切りに、23日から25日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、2月18日に広島・JMSアステールプラザ 大ホール、20日に福岡・福岡市民会館、22日に福岡・北九州芸術劇場 大ホール、3月28・29日に愛知・愛知県産業労働センター ウインクあいちで上演される。チケットの一般販売は12月14日にスタート。