8月から9月にかけて全国で上演される「蘭 ~緒方洪庵 浪華の事件帳~」の製作発表が、本日3月8日に東京都内で行われた。
脚本を松田健次、演出を
製作発表には、出演者の
緒方章役の扇治郎は「何よりも、再演で地方を回らせていただけるのがありがたいです」と謝辞を述べつつ、「歴史上の人物かつ、お医者さん役なので、ラーメン屋のおっちゃんに見えないようにしたいです(笑)。初演よりもよくなるよう、がんばらせていただきます」と意気込む。
東儀左近を演じる北翔は「初演よりグレードアップしたものをお見せしなければいけない、というプレッシャーがあります。役に磨きをかけてお届けしたいです」とコメントし、「この1年は、お能や雅楽、舞楽など、神様の前で芸能を演じる作品が多かったので、今回は“何に対して芸をするのか”を見つめ直して挑戦できたら」と決意を新たにした。
「松竹に代わりまして、厚く御礼を申し上げます」と冗談交じりに挨拶したのは、中天游役の石倉。「緒方章の師匠で、同じく医者役ですので、魚屋や大工に見えなきゃいいなと(笑)」と述べると共に、扇治郎と北翔に視線を送り、「初演の稽古のときから、この2人は結婚するなと思っておりました……まあそれは嘘なんですけれども(笑)」と答えて会場の笑いを誘う。
記者から、夫婦になってからの共演について尋ねられた扇治郎は「共演させていただけることはうれしいですが、舞台上で僕は緒方章であり、俳優・藤山扇治郎です。彼女はこの道では先輩にあたるので、教わることのほうが多いと思います」と回答。続く北翔は扇治郎の意見に賛同し、「私も役を演じるときは、“本名の自分”を楽屋に置いていきます。歌舞伎の世界でもそうだと思いますが、身内であるほうが現場では厳しく接しなければいけない場面もある思うので、気を引き締めたいです」と真摯に述べたのち、「全国のお客様に楽しんでいただけるお仕事を一緒にできるという喜びもあります」と笑顔を見せた。
最後に、お互いの尊敬するところについて聞かれた扇治郎は「(北翔は)お芝居もさることながら、どうやったら稽古が円滑にいくのかを考えている。気遣いができるし、場を和ませてくれる人ですね。そこを自分も学ばないといけないので、僕が(北翔の)付き人をしたいくらい(笑)」と笑う。対する北翔は扇治郎について「座長ですが、誰よりも最初に稽古場に来ていますし、誰よりも最後までお稽古をされていました。そんな姿を見て、共演者は座長についていきたいと思えるんだろうなと。そういう部分を尊敬しています」と結んだ。
「蘭 ~緒方洪庵 浪華の事件帳~」は、8月11日の埼玉・戸田市文化会館公演を皮切りに、山形、岩手、宮城、千葉、東京、兵庫、熊本、鹿児島、愛知、石川、岡山、大阪を巡演する。9月14日の愛知・御園座公演と、9月21日から23日までの大阪・大阪松竹座公演では、本編終了後に扇治郎と北翔による「蘭 RAN ライブ」が実施される予定だ。
「蘭 ~緒方洪庵 浪華の事件帳~」
2019年8月11日(日・祝)
埼玉県 戸田市文化会館
2019年8月17日(土)
山形県 新庄市民文化会館
2019年8月18日(日)
岩手県 前沢ふれあいセンター
2019年8月24日(土)・25日(日)
宮城県 電力ホール
2019年8月31日(土)
千葉県 森のホール21
2019年9月1日(日)
東京都 たましんRISURUホール(立川市市民会館)
2019年9月5日(木)
兵庫県 神戸国際会館
2019年9月7日(土)
熊本県 牛深総合センター
2019年9月8日(日)
鹿児島県 宝山ホール(鹿児島県文化センター)
2019年9月14日(土)
愛知県 御園座
2019年9月18日(水)
石川県 北國新聞赤羽ホール
2019年9月19日(木)
岡山県 岡山市民会館
2019年9月21日(土)~23日(月・祝)
大阪府 大阪松竹座
原作:築山桂「禁書売り」「北前船始末」(双葉文庫)より
脚本:松田健次
演出:
音楽:岸田敏志
キャスト
緒方章:
楽人の姫 東儀左近:
手先の半治:
楽人 若狭:
天游息子 耕介:
賊頭 ウスバカゲロウ:
神道者の娘 おあき:松村沙瑛子
思々斎塾手伝い トラ:高倉百合子
本屋仲間行司衆 山城屋忠兵衛:小林功
長州侍 椋梨武三 新井幸次郎:丹羽貞仁
北前船船頭 卯之助:
天游の妻・町医者 お定:
思々斎塾主宰 中天游:
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