ステージナタリー - 舞台・演劇の最新ニュースを毎日配信

「セールスマンの死」稽古の様子が明らかに、長塚圭史「現代性に驚かされる」

81

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「セールスマンの死」稽古より。(撮影:細野晋司)

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「セールスマンの死」稽古より。(撮影:細野晋司)

11月に上演される神奈川芸術劇場プロデュース「セールスマンの死」より、稽古の様子が公開された。

かつて敏腕サラリーマンだった主人公ウィリー・ローマンの死に至る最後の2日間を描いた「セールスマンの死」は、ピュリツァー賞を受賞したアーサー・ミラーの代表作。演出を長塚圭史が手がける今回は、ウィリー役に風間杜夫、その妻リンダ・ローマン役に片平なぎさ、長男ビフ役に山内圭哉、次男ハッピー役に菅原永二が名を連ねる。またウィリーの上司ハワード役には伊達暁、ビフの友人バーナード役には加藤啓、バーナードの父でウィリーの友人チャーリー役には大谷亮介、ウィリーの兄ベン役には村田雄浩がキャスティングされた。

本作について「いつかこれだけの戯曲と向き合える日があったら幸い、という心持ちでいた」と話す長塚は、「69年前に書かれたとは思えない、その現代性に驚かされるとともに、若い頃に読んだときには主人公ウィリー・ローマンの物語だと思っていましたが、この作品はウィリー最後の2日間にローマン家の家族それぞれの人生が凝縮された群像劇であり、まさしく家族劇の金字塔です」と分析する。

また「“死”とは生きることそのもの。信じていたものが崩れる中でも必死に生きてきた、生きることにすさまじく向き合ってきたウィリーとその家族の姿を描きたい。観る者誰しもが、この家族の物語に共感できる、すべての人の心を動かす作品だと思います」と期待を込めた。

続く風間は自身が演じるウィリーについて「達成できなかった夢を持つウィリー、親子の葛藤、男のプライドを色濃く出したい」と述べ、「インターネットが発達し、親子、友人同士の会話も減り、人間と人間が生でぶつかりあう場が少なくなった現代、人と人が正面から向き合って、感情をぶつけ合う大切さを見てほしい。自分が生まれた年に発表されたこの作品。自分の人生のさまざまな局面を思い出し、これまで生きてきた中での経験、記憶を引っ張り出して、実感を持って演じたいと思う」と意気込みを語った。

そして片平はリンダについて「数十年間ともに歩んできたウィリーのよさをわかっているリンダ、その気持ちを思うと、リンダの夫に対する愛情の深さはよく理解できます。とても素敵な女性で、ある意味理想の妻とも言えるけれど、夫の夢を妨げてしまったという負い目もある、複雑な心情を丁寧に演じたいです」と目標を掲げる。

また風間が演じるウィリーについては、「最初に読んだときは、こんな気難しい夫にずっと愛情を注ぎ、献身的に尽くすのは難しいのでは、と思いましたが、風間さん演じるウィリーは可愛げがあってチャーミングで、風間さんのウィリーなら、心底愛し、妻として心を添わせることができます」と信頼を寄せた。

「セールスマンの死」は11月3日から18日まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。なお3・4日はプレビュー公演となっている

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「セールスマンの死」

2018年11月3日(土・祝)~18日(日)
※11月3・4日はプレビュー公演
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

作:アーサー・ミラー
翻訳:徐賀世子
演出:長塚圭史
出演:風間杜夫片平なぎさ山内圭哉菅原永二伊達暁加藤啓ちすん加治将樹菊池明明、川添野愛、青谷優衣、大谷亮介村田雄浩

ステージナタリーをフォロー