ずらりとボートが並んだ空間で、藤田貴大の新作「BOAT」稽古中

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7月に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、藤田貴大の新作「BOAT」が上演される。ステージナタリーでは、昨日6月21日の稽古の様子をレポートする。

「BOAT」稽古場より。

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「BOAT」稽古場より。

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「BOAT」は、藤田にとって3作目となる、東京芸術劇場 プレイハウスでの演出作品。今回は藤田のオリジナル戯曲で、近作「カタチノチガウ」「sheep sleep sharp」の完結編となる。劇場の公式サイトに掲載されたあらすじでは、ある土地を舞台に、そこに暮らす人、ボートで漂着する人、ボートに乗って去る人などが描かれる予定だ。出演者には今作が初舞台の宮沢氷魚のほか、藤田作品に不可欠な青柳いづみ、藤田演出の「ロミオとジュリエット」にも出演した豊田エリー、そして中嶋朋子らが名を連ねた。

「BOAT」稽古場より。

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昨日は、ボートがずらりと並ぶ空間で、キャストがフォーメーションの稽古を行っていた。演出助手の合図に従い、それぞれが今立っている場所から点対称や線対称に沿って移動する。さらに「女子だけ」「男子だけ」「半分だけ」の合図で、舞台上の人数が変化していく。それぞれがばらばらに動いているかに見えて決して動きが重ならないのは、すべてがあるルールに則っているから。藤田演出の緻密さを、キャストが正確に身体に叩き込む稽古だ。

「BOAT」稽古場より。

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キャストの中でも特に目を引くのは長身の宮沢。蛍光オレンジのシューズが、稽古場を颯爽と歩き回る。また藤田演出は初めてながらすでに動きをマスターしている中嶋、藤田作品2回目で落ち着いた振る舞いの豊田、時折藤田の指示でみんなに動きの見本を見せることもある青柳と、稽古場を歩き回るその様子からも、キャストの個性が見えてきた。

藤田はそんなキャストの様子をじっと見つめながらどんどん調整を加えていき、稽古の後半で「だいぶ見えてきた!」と笑顔を見せた。しかしフォーメーションの稽古はまだ終わらず、休憩を挟んだのち、さらに細かい指示が加えられていった。

「BOAT」は7月16日から26日まで、東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演される。

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「BOAT」

2018年7月16日(月・祝)~26日(木)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

作・演出:藤田貴大
出演:宮沢氷魚青柳いづみ豊田エリー川崎ゆり子、佐々木美奈、長谷川洋子石井亮介尾野島慎太朗、辻本達也、中島広隆波佐谷聡、船津健太、山本直寛、中嶋朋子

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