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ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」公開稽古、音と香りに包まれたお堂で異空間へ

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庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」の公開稽古の様子。

庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」の公開稽古の様子。

庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」の公開稽古が、本日6月16日に東京・森下スタジオ Cスタジオにて行われた。

受付で、観客は“経本”と鈴などの小さな楽器を手渡され、続けて輪っか状の紙に名前と願いごとやメッセージを記入するようにと案内される。それを“蛸壺”に入れると、スタジオ、ではなくお堂の中へ。薄暗闇の堂内にはどことなく木の香りが漂う。観客はお堂の中心を囲むように、好きな場所に座ることができる。開演までの間、受付で手渡された文書をそれぞれに読み始めた。文書には、タニノが本作を作るに至った経緯が書かれている。

やがてタニノ自身が舞台に上がり前説を始め、開演。太鼓の合図で、観客が持ち寄ったさまざまな赤い服を着た俳優たちが入場し、お堂の真ん中に車座になる。以降、経本に従う形で、16節にわたる「忘却ノ儀」が進行していく。

タニノは本作制作のためのクラウドファンディングサイト・CAMPFIREにて、「観客参加型というより、一体・没入型」「新しい演劇体験をつくりたい」と宣言していた(クラウドファンディングの受付は6月9日に終了)。その言葉通り、香りをはじめ、観客と俳優の五感を刺激するさまざまな試みが行われ、俳優たちも自らの声と楽器で観客を異空間にいざなった。

本作のどこまでがリアルでどこからがフィクションなのか、俳優たちのどこまでが演技でどこからが演技ではないのか、そもそもこれは演劇なのか否か。そんな疑問が浮かんでは消え、いつしかその思いすら消えていく。終演後、俳優たちが深い余韻を残したまま退場すると、参加者たちはふと我に返ったように、明るくなった堂内を見回していた。

庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」は6月28日から7月1日まで。なお同会場では、6月21日から25日まで庭劇団ペニノ×セゾン文化財団 演劇体験拡張講座「庭劇団ペニノ『蛸入道 忘却ノ儀』を10倍楽しむ会」を開催。同イベントでは、第1部でゲスト講師を招いたレクチャー、第2部で本番環境での実演が体験できるビューイング、第3部で講師と共に本作について議論するフィードバックが行われる。

庭劇団ペニノ×セゾン文化財団 演劇体験拡張講座「庭劇団ペニノ『蛸入道 忘却ノ儀』を10倍楽しむ会」

2018年6月21日(木)~25日(月)19:00~21:15(23・24日は15:00~17:15)
東京都 森下スタジオ Cスタジオ

登壇:タニノクロウ
ゲスト講師:萩原健(21日)、山口宏子(22日)、奥田祐(23日)、長塚圭史(24日)、宮城聰(25日) 

庭劇団ペニノ「蛸入道 忘却ノ儀」

2018年6月28日(木)~7月1日(日)
東京都 森下スタジオ Cスタジオ

作・演出:タニノクロウ
出演(五十音順):飯田一期、木下出、島田桃依、永濱佑子、西田夏奈子日高ボブ美、森準人、山田伊久磨

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