“常識を破る面白さ”長塚圭史が語る、マクドナー「ハングマン」の魅力

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「ハングマン HANGMEN」の東京公演が、本日5月16日に東京・世田谷パブリックシアターで開幕。これに先駆け、ゲネプロと囲み取材が本日行われた。

「ハングマン HANGMEN」東京公演のゲネプロより。

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「ハングマン HANGMEN」東京公演のゲネプロより。

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2016年のローレンス・オリヴィエ賞でBEST PLAY(最優秀作品賞)に選ばれた本作は、マーティン・マクドナーの最新戯曲。今回の日本初演版では、小川絵梨子長塚圭史が初めてタッグを組み、それぞれ翻訳と演出を担当する。またキャストには田中哲司秋山菜津子大東駿介宮崎吐夢大森博史市川しんぺー谷川昭一朗村上航富田望生三上市朗羽場裕一、そして長塚が名を連ねた。

「ハングマン HANGMEN」東京公演のゲネプロより。

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時は1963年。ハングマンこと絞首刑執行人のハリー(田中)は、連続婦女殺人犯のヘネシー(村上)に刑を執行する。その2年後、死刑制度が廃止になった日、ハリーと彼の妻・アリス(秋山)が営む小さなパブに新聞記者のクレッグ(長塚)が訪ねてきた。ハリーからなんとかコメントを取ろうとクレッグが躍起になっている最中、ロンドン訛りのある謎の若者・ムーニー(大東)が店にやって来て……。

左から大東駿介演じるムーニー、富田望生演じるシャーリー。

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このほか、ハリーの同僚であり、最も有名なハングマンとして知られるピアポイント(三上)や、かつてハリーの助手を務めていたシド(宮崎)、大森、市川、谷川が演じるパブの常連客、同じくパブの常連であるフライ警部(羽場)、物語の鍵を握るハリーの娘・シャーリー(富田)といった個性豊かな登場人物が多数登場。死刑制度や冤罪というヘビーな題材を扱いながらも、劇中ではブラックユーモアに満ちたセリフが飛び交い、客席からは思わず笑い声がこぼれる。予測のつかないスリリングな展開の先に待ち受けている結末は、劇場で確認してほしい。

左から富田望生、長塚圭史、秋山菜津子、田中哲司、大東駿介、羽場裕一。

左から富田望生、長塚圭史、秋山菜津子、田中哲司、大東駿介、羽場裕一。[拡大]

田中哲司演じるハリー。

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ゲネプロ前に行われた囲み取材には、演出の長塚、キャストの田中、秋山、大東、富田、羽場が出席。07年の「ビューティ・クイーン・オブ・リナーン」以来、11年ぶりにマクドナー作品を手がける長塚は「『ハングマン』は、マクドナー作品の中で最も激しく、毒々しい作品と言っても過言ではない。それでいてコメディ要素もあるので、マクドナーの面白さを十分に味わっていただけるのでは」と手応えを語り、見どころを問われた田中は「あるんですよ、すごいシーンが。でもそれは題名から想像してもらって……(笑)」と濁しつつ、「最高の作品になりました」と自信を見せる。

「ハングマン HANGMEN」東京公演のゲネプロより。

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また長塚は「常識を破る面白さがこの作品にはある」と本作の本質に迫り、「通常はタブーとされている事柄が多く登場するので、『何が正しいのか』という固定観念を捨てて観ていただければと思います」と観客に呼びかけた。

上演時間は休憩を含む約2時間45分。東京公演は5月27日まで。その後、6月9・10日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、6月15日から17日まで京都・ロームシアター京都 サウスホール、6月21・22日に福岡・北九州芸術劇場 中劇場で上演される。

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「ハングマン HANGMEN」

2018年5月12日(土)・13日(日)※公演終了
埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場

2018年5月16日(水)~27日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター

2018年6月9日(土)・10日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

2018年6月15日(金)~17日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール

2018年6月21日(木)・22日(金)
福岡県 北九州芸術劇場 中劇場

作:マーティン・マクドナー
翻訳:小川絵梨子
演出:長塚圭史
出演:田中哲司秋山菜津子大東駿介宮崎吐夢大森博史、長塚圭史 / 市川しんぺー谷川昭一朗村上航富田望生三上市朗羽場裕一

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