大平峻也が女優Sとして舞台に立つ「人生を賭けて臨みたい」

6

957

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 427 477
  • 53 シェア

5月11日に東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで開幕する、mosaique「PRISM」。ステージナタリーでは、昨日5月2日に行われた稽古の模様をレポートする。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

大きなサイズで見る(全14件)

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」ビジュアル

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」ビジュアル[拡大]

mosaiqueは、脚本家・演出家の中井由梨子率いる渋谷発のガールズユニット。中井の実話をモチーフとした旗揚げ公演「PRISM」では、俳優・ソラと彼の恋人である脚本家・ホワイトの“究極の愛”が描かれる。主人公のソラ役を演じるのは、アイドルカレッジ南千紗登。またヒロインのホワイト役を演じる女優Sとして、大平峻也が出演する。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。[拡大]

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。[拡大]

昨日の稽古は、ガールズダンスユニット・hovalのパフォーマンスがふんだんに盛り込まれた華やかなオープニングシーンからスタート。ディスカッションを重ねながら行われたダンスシーンでは、hovalと主演の南が中心となって入念に振付を確認していく。続いて、ソラとホワイトが演劇を通して出会い、次第に惹かれ合っていくロマンチックな場面へ。ここで演出の中井からSに向けて、「“自分の物語を語る快感”を感じて、自分の内側に入っていくイメージで演技してみて」「このシーンこそ、ホワイトがいかに他人に染まりやすいかを見せるところ。心のガードを外して、その瞬間瞬間の自分のリアクションを無防備に楽しんでみて」というオーダーが入る。Sは真剣な表情で中井の言葉を受け止め、相手役の南と共に試行錯誤を繰り返しながら、ヒロイン像を形作っていく。そんな2人が演じるソラとホワイトの恋を、演出席の中井は穏やかな表情で見守っていた。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。[拡大]

稽古後取材に応じた大平は、Sとして本作に参加することとなった経緯について、「由梨子さんから、自分の人生を賭けたユニットを旗揚げすると伺って、僕も力になりたいと思ったんです。でもmosaiqueは女性限定のユニットだから、女性でなければ参加できない。それでどうしようと思ったときに『性別を超えよう』ということになったんです」と明かし、「由梨子さんが人生を賭けている作品だから、自分も人生を賭けて臨みたい」とまっすぐに前を見据える。そして、「『自分はmosaiqueの1作目のヒロインだ』と、Sとしても大平峻也としても誇れる作品になりました。Sの初舞台をぜひ観に来てください」と観客に呼びかけた。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」稽古より。[拡大]

大平と共に本作の主軸を担う南は「主演を務めるのは初めてで不安もありますが、今私ができるすべてをこのmosaiqueに賭けたいと思います」と力強く語り、「『人は過去からは逃げられない』というセリフのように、『PRISM』には心に刺さる言葉が多く登場するんです。この作品が伝えたいメッセージをお客さんにしっかり届けて、いろいろな感情を持って帰ってもらえるように全力で演じます。楽しみにしていてください」と笑顔を見せた。

mosaique「PRISM」は、5月11日から14日までDDD AOYAMA CROSS THEATERで上演。

※mosaiqueの「i」はトレマ付きが正式表記。

中井由梨子コメント

いまの時代に、男だ女だと性別で語ることはナンセンスかもしれません。
しかし差別ではなく、区別はあってもよい気がします。
女だからこそ、といった生理的な独特の感性は確実に存在します。
今回、女性による、女性が演じる、女性に向けたエンターテイメントを考えましたが、演者の性別はじつは問題ではありませんでした。
女を演じることが出来れば、それがベストのキャスティングでした。
大平峻也さんはホワイト役にぴったりでした。
ホワイトを演じて欲しいと熱烈にお願いしました。
彼の答えは私の想像をはるかに超えていました。ご自身が育ててきた大平峻也像を裏切ることなく、ホワイト役を演じるため、新しいキャラクターを創造したいと言ってくれました。
それが女優Sです。
Sは、稽古場でお化粧をしてスカートをはきます。
心で演じるためにカラダからまず、女優となっていきます。
大平さんの、作品のヒロインを演じる前にまず女優を演じる、というチャレンジはとても潔いもので、私たちmosaiqueが表現したい世界観を最もピュアに表現できる方法だと思います。
「女形」をリスペクトし、女性となって演じ切る俳優の挑戦。
芯から男性として「男役」を演じ切る女優の挑戦。
大平さんとmosaiqueはこのチャレンジを、千秋楽の幕が閉まるまで丁寧に続けていきます。
舞台上に立ち上る世界が、「男」と「女」の深い相互理解につながることを願って。
Sを、劇場で見て欲しいです。
俳優の大平さんを応援してくださっている全ての方に見て欲しい。
必ず心に何かを残してみせます。

この記事の画像(全14件)

mosaique season1 REAL‐LOVE File1「PRISM」

2018年5月11日(金)~14日(月)
東京都 DDD AOYAMA CROSS THEATER

脚本・演出:中井由梨子
出演:南千紗登、S、朝井莉名、小板橋みすず、相原えみり、諸治蘭 / hoval、KOSEN / 高山典子(バイオリン演奏) / 瀬川ももえ(友情出演)

全文を表示

読者の反応

  • 6

KOSEN (Colorful Mannings) @kosen_official

こちらの舞台、音楽つけます
#kosen #colorfulmannings
https://t.co/1l2ETU63qu

コメントを読む(6件)

関連記事

大平峻也のほかの記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 大平峻也 / mosaique / 中井由梨子 / 相原えみり / アイドルカレッジ / 南千紗登 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします