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小早川俊輔が人間の“醜悪”さと対峙する青年を熱演、ほさかよう「白痴」

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「白痴」ゲネプロより。左から熊手萌演じるサヨ、小早川俊輔演じる伊沢。

「白痴」ゲネプロより。左から熊手萌演じるサヨ、小早川俊輔演じる伊沢。

「白痴」が、本日3月28日に東京・CBGKシブゲキ!!にて開幕した。

ほさかようが脚本・演出を手がける本作は、坂口安吾が1947年に発表した小説「白痴」が原作。映画演出家の男と白痴の女の奇妙な関係が描かれ、キャストには主人公・伊沢役を務める小早川俊輔のほか、佐伯亮中村龍介碕理人二瓶拓也谷戸亮太、熊手萌、加藤啓木ノ本嶺浩が名を連ねている。

戦時中、町の“仕立て屋”が持つ寮の一室に住む映画演出家・伊沢の隣家には、町でも有名な“気違い”の一家が暮らしていた。ある日、“気違い”の妻である白痴の女・サヨが、伊沢の部屋の押し入れに忍び込む。

最初は紳士的にサヨを追い返そうとする伊沢だったが、戦時中に芸術家として映画を取り続けるという自身の葛藤の答えを、サヨの純粋さの中に見出してしまう。やがて2人の秘密の同居生活が始まったものの、次第に伊沢は、自身の中にある周囲の人々と変わらない人間の醜悪さに気付き始め……。

小早川は理想と美意識を持ち、醜いものを嫌悪するナイーブな青年を熱演。母親役を演じた谷戸、煙草屋の老婆を演じた二瓶をはじめとする“醜悪”な登場人物の狂気に満ちた演技が、小説「白痴」をダークファンタジーな舞台「白痴」へと導いた。上演時間は休憩なしの約90分。公演は4月1日まで。

本作の魅力について小早川は「主人公の伊沢を中心に、目まぐるしく場面が展開されていくところ」と分析し、「その臨場感や関係性を生み出すために、座組が一体となり共に闘い、ここまで進んで来ました。その時間を大切に、作り上げてきたものを真摯にお客様にお届けしたいと思います」とコメント。ほさかは「坂口安吾が描いた『白痴』という作品の、新たな一面を見つけられたのではないか」と手応えを語っている。

ほさかよう コメント

古典と呼ばれる文学作品を扱うのには覚悟がいります。
穿った解釈をしていないだろうか。原作をなぞるだけになっていないだろうか。
今、この時期に上演する意味を見い出せているだろうか。
座長の小早川俊輔をはじめ、出演者、スタッフ共に誰一人守りに入らず、
果敢にその答えを探し続けてくれました。
手応えはあります。
坂口安吾が描いた「白痴」という作品の、新たな一面を見つけられたのではないかと。
どうぞご期待ください。応えますから。

小早川俊輔 コメント

濃密な稽古も終わり、いよいよ初日の幕が上がろうとしています。
今作品の魅力の一つは、主人公の伊沢を中心に、目まぐるしく場面が展開されていくところです。
その臨場感や関係性を生み出すために、座組が一体となり共に闘い、ここまで進んで来ました。
その時間を大切に、作り上げてきたものを真摯にお客様にお届けしたいと思います。
是非、劇場で楽しんで頂けると幸いです。

「白痴」

2018年3月28日(水)~4月1日(日)
東京都 CBGKシブゲキ!!

原作:坂口安吾
脚本・演出:ほさかよう

キャスト

伊沢:小早川俊輔
仕立て屋:佐伯亮
少尉:中村龍介
家鴨:碕理人
母親:谷戸亮太
煙草屋:二瓶拓也
サヨ:熊手萌
社長:加藤啓
気違い:木ノ本嶺浩

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