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音楽劇「白い病気」松本で開幕、串田和美「まさに今の世界に向けた芝居」

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まつもと市民芸術館プロデュース 音楽劇「白い病気」より。左から串田和美、武居卓。(撮影:山田穀)

まつもと市民芸術館プロデュース 音楽劇「白い病気」より。左から串田和美、武居卓。(撮影:山田穀)

まつもと市民芸術館プロデュースによる音楽劇「白い病気」が、2月23日に長野・まつもと市民芸術館 実験劇場にて開幕した。

同劇場芸術監督の串田和美が演出する本作は、チェコの作家カレル・チャペックの反戦劇。50歳を超えた者が冒される“白い病気”の治療薬を発見した町医者は、新薬との引き換えを条件に、軍事国家の独裁者にあることを要求するが……。

出演者には串田作品常連の大森博史や、初参加となる藤木孝横田栄司、劇団チョコレートケーキの西尾友樹千葉雅子らのほか、串田の呼びかけで結成されたカンパニー・TCアルプのメンバーや、一般公募から選出された地域市民も参加している。

開幕に際し串田は、本作の初演が1937年であることに触れ、「世界に戦後はなくいつも戦中なのだ。そして『白い病気』はまさに今の世界に向けた芝居でもあるのだ」「少しでも多くの人々に観てもらいたいと、今回ほど強く思ったことはない」とコメントしている。

公演は明日2月28日まで長野で行われたのち、3月7日から11日まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオにて上演される。

串田和美コメント

この「白い病気」が初演されたのは1937年、そのあとすぐに作者カレル・チャペックの国チェコはドイツナチ軍に占領され、日本も一緒になって世界大戦へと発展。それから80年間世界のさまざまな場所で戦争は続いている。世界に戦後はなくいつも戦中なのだ。そして「白い病気」はまさに今の世界に向けた芝居でもあるのだ。
今回私は4編の詩を書き加え合唱隊に歌ってもらっている。
何もないところに無がうまれ、無にはかすかな悲しみ、かすかな微笑みのようなものがあり、やがて世界がうまれ、生き物がうまれ、愛と同時に憎しみがうまれ争いあい、やがて全てが消えたというような内容。
4編の歌に挟まれて、戦争おとぎ話は演じられる。明るいのか暗いのか定かでない、無辺流な空間で。
少しでも多くの人々に観てもらいたいと、今回ほど強く思ったことはない。

      

まつもと市民芸術館プロデュース 音楽劇「白い病気」

2018年2月23日(金)~28日(水)
長野県 まつもと市民芸術館 実験劇場

2018年3月7日(水)~11日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ

原作:カレル・チャペック
翻訳:小宮山智津子
潤色・演出・美術:串田和美
音楽:寺嶋陸也
出演:串田和美、藤木孝大森博史千葉雅子横田栄司 / 西尾友樹坂本慶介大鶴美仁音、飯塚直 / 近藤隼、武居卓、細川貴司、深沢豊、草光純太、下地尚子(TCアルプ) 合唱隊 ほか

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