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「アラタ~ALATA~」開幕目前!ノンストップの“サムライ・エンターテインメント”

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「アラタ~ALATA~」ゲネプロより。中央が早乙女友貴演じるアラタ。

「アラタ~ALATA~」ゲネプロより。中央が早乙女友貴演じるアラタ。

明日7月7日に開業する新劇場・オルタナティブシアターのテープカットセレモニーと、こけら落とし公演「アラタ~ALATA~」の公開ゲネプロが、本日7月6日に行われた。

セレモニーには、まずスタジオアルタ代表取締役社長の田沼和俊が登壇。「明日から、既存のものにとらわれない“オルタナティブ”を提供してまいります。この地区には、歌舞伎座をはじめ、四季・宝塚・帝国劇場などがあります。日本のエンタテインメントを担ってきた諸先輩方から学びつつ、我々が新しい価値をどのように創造していくのか。キーワードは『さぁ、次は世界を笑顔にするぞ』ということで、本日を迎えました。映画館を新しい劇場にリノベーションしたというハード面だけでなく、ソフト面でも言葉の壁を超えた作品を発信していきます」と挨拶した。

続いて登壇した千代田区長の石川雅己は「千代田区は、多くの劇場があることから日本のブロードウェイとも言えます。ここにまた新たな劇場が開設されることを地元の区長として喜んでおります。3年後の東京オリンピック・パラリンピックで、海外から多くのお客様が、この劇場にも訪れることを大いに期待しております」と祝辞を述べた。

続いて田沼・石川に加え、「アラタ~ALATA~」の脚本を手がけた横内謙介、構成・演出の岡村俊一、ルミネ常務取締役の三浦哲裕が並び、テープカットが行われた。お囃子にのせて獅子舞が登場すると、次々に登壇者の頭を噛んでいき、最後に獅子舞の口から祝い垂れ幕が落とされた。

ゲネプロ開始までの時間はロビーや客席でおもてなしパフォーマンス集団・CRAZYTOKYOが忍者に扮し、傘回しやジャグリング、Pepperパフォーマンスなどを披露。来場者の目を楽しませた。

そして多くの外国人の観客が会場に詰めかけると、2020年の巨大都市トーキョーにタイムスリップしてきたサムライ・アラタと、現代を生きる女・こころの物語「アラタ~ALATA~」がいよいよ開演。清掃員に扮したパフォーマーが登場し、映像とパントマイムで観客に諸注意を促す。本作にダンスクリエイターとしても参加する、こころ役のElinaとダンサーたちによるオープニングで幕が上がると、こころの孤独な日常生活が映像とダンスで表現された。

時代は変わって戦国時代。“サムライ・エンターテインメント”と銘打たれた本作でチャンバラスペシャリストを担当する早乙女友貴が演じるアラタが登場。殺陣による激しいアクションを展開し、傷つきながらも敵を蹴散らしていくアラタを熱演する。深手を負って倒れ込んでしまったアラタの元に吉田美佳子が演じる千代姫と従者の百合が現れ、不思議な鼓の力でアラタを復活させ、さらに名刀を授ける。

フライングで登場する怨霊・玉野尾は、鼓の破壊をもくろみ、死者の侍たちを操ってアラタに襲いかかる。ここではイリュージョンによってアラタが一瞬で消え、箱詰めにされてしまう演出が施されている。千代姫をも敵陣に奪われた百合は、アラタが閉じ込められた箱を奪って逃走、術を使いその箱を2020年へ飛ばすのであった。

2020年の未来にタイムスリップしたアラタはこころと出会う。ここからは2人の時代を超えた交流が描かれ、アラタはスマートフォンや車、自動販売機、ウォシュレットに驚いた反応を見せる。2人は東京を奔走し、アラタを元の時代に戻す方法を探っていく。そこに再び玉野尾が出現し……。殺陣とダンスをはじめ、プロジェクションマッピングなど多彩な表現を用いて、臨場感たっぷりのシーンが連続する。コミカルな場面や客席にもパフォーマーが降りてくる演出もあり、出演者たちは、ほぼセリフなしの約70分を駆け抜けた。

ゲネプロ後の囲み会見には、岡村、吉田、早乙女、Elina、横内が登壇。1ステージを終えたばかりの早乙女は「運動会をやっているような、ひたすら走ってる感覚で、これは体力勝負です」と熱演の余韻を漂わせる。演出の岡村は「海外のお客様にも日本のエンタテインメントが届いたかなという感触はあります。最新鋭の機材が入っている劇場で、映像・照明・音響すべてを演者たちが操りきっている、そんな圧巻の70分だと思います。東京のショーでもここまでの作品はなかなかないと思いますので、是非劇場へ」と観客に呼びかけた。

吉田はセリフのほとんどない本作について「役者としてすごく勉強になりましたし、早乙女さんErinaさんとご一緒できることが幸せです」と笑顔を見せる。早乙女は多くのシーンに登場する殺陣について「現代と戦国時代のシーンで殺陣の種類を変えています。今までやったことがなかった中国のアクションのような蹴り技もやっているので、見ていただきたいです」と解説した。

Erinaはダンスの見どころについて「ゼロから作らせていただいたので、ストーリー展開でどう見せるかダンサーの役割分担を考えました。何回観にきていただいても楽しめるように作っています」と自信たっぷりの様子。

脚本の横内は「台本にセリフはあったのですが、どんどん消えていったんですね。でもそのセリフが動きの中に入っていて、形を変えてここにある。豪華な設備の劇場ですが、やっぱり最後に胸を打つのは人間の力だなと思いました」と感慨深げに述べた。

早乙女は「自分の中で新たな表現が広がりました。また機会があったら海外でも言葉の壁を超えるようなショーができたらと思います」と展望を語り、最後に「ノンバーバルで言葉が出てこない分、子供からお年寄りまで世代を問わず楽しんでいただける作品なので、熱いエネルギーを感じに劇場に遊びに来てください!」と締めくくった。

※初出時、一部役名表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

オルタナティブシアターこけら落とし公演「アラタ~ALATA~」

第1期:2017年7月7日(金)~8月31日(木)
第2期:2017年9月1日(金)~9月30日(土)
東京都 オルタナティブシアター

作:横内謙介
演出:岡村俊一
ダンスクリエイター:Elina
チャンバラスペシャリスト:早乙女友貴
音楽:Mili
オーディションファイナリスト:吉田美佳子

出演(回替わり・ファーストネームのアルファベット順):村井亮、MANNA、Riko Koyama、林祐衣、笹原英作、宮迫誠、Rina Shinohara、Yuito、Elina、吉田美佳子、Sakurako Ozawa、岡本ゆうか、青木源太、真由、SATOCO、早乙女友貴、寿美、美月、三上真司、Yume 、Hirono、青山萌、SHIOR!、Kana、MOMOCA、久保田創、K@ori、鈴木百花、塚田知紀、KOKi、根本なつき、椎名康裕、高橋邦春、中野里香、塚越靖誠

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