7月7日に開業する新劇場「オルタナティブシアター(Alternative Theatre)」の報道陣向け内覧会が、本日6月5日に行われた。
「オルタナティブシアター」は株式会社スタジオアルタが手がける新劇場。総客席数は立ち見52席を含む全462席となっており、こけら落とし公演では、
劇場が位置するのは、東京・JR有楽町の近くの商業ビル、有楽町マリオンの7階。ルミネ2の上に位置し、以前は映画館・丸の内ルーブルだった。開業当時からあるという光柱が残されたロビーに登場したスタジオアルタの田沼和俊代表取締役社長は、「ここ丸の内地区には、帝国劇場をはじめ、日本の伝統文化である歌舞伎座や、ちょっと足を伸ばすと四季劇場もあります。近所には東京宝塚劇場と専用劇場が盛りだくさん。その中で、インバウンドをターゲットにした新しい取り組みをスタートさせます」と挨拶した。
竹中工務店が設計を、三越伊勢丹プロパティ・デザインが内装デザインを務め、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場や東京・東京国際フォーラムを手がけたシアターワークショップがコンサルティングを担当した本施設。舞台は、間口8間(約14.5m)、奥行き3.5間(約6.3m)、高さ9mで、ワイヤーアクション用の設備や、最新の音響・映像装置を備える。館内ツアーではこのほか、客席の上に設置されたLEDパネルや、2層式のキャットウォークが披露された。
プロデューサーの川端伸和氏とテクニカルディレクターの松崎好男氏は、「舞台を作れば劇場になると思っていたのは素人考えでした」と映画館を劇場に作り変える苦労を明かした。「一番苦労したのは消防設備。消防法の関係でスプリンクラーが必要なのですが、そのためには貯水タンクが必要で、そこから水を引っ張るには電力が必要だという……想像してなかった事態がいくつもあり、何回も会議を重ねながらここまでたどり着きました」と感慨深い表情を見せた。なおリノベーションに際し、客席は映画館の頃と比べ30cm高く調整。楽屋には31平方メートルの映写室を活用した。
館内ツアー後に取材に応じた田沼社長は、劇場経営について「今後は既存のテレビスタジオ事業を軸にしたメディア事業と、エンタテイメント事業の両輪でビジネスを行っていきたい。後者については中心的な役割を担うために、自分たちで専用劇場を持つ必要がありました」と明かし、「『アラタ~ALATA~』は最低6カ月、年度末まで上演を予定していますが、その後の予定として2018年度には、海外のプロモーターとラスベガス公演を目指しています。その間に、『アラタ』とは別の演目を、新しい協力会社で企画していくことも視野に入れています」と展望を語る。
また、公演の詳細がベールに包まれている「アラタ~ALATA~」の内容については、「内容がわかりにくいという声が数多くあったのは事実で、それはトップにも届いています」と苦笑いしながら「ただ、この作品で我々が前面に出そうとしているのは、後で一緒に物を作る“裏方”なんです。実際、主役のアラタを演じるのは
オルタナティブシアターこけら落とし公演「アラタ~ALATA~」は、7月7日開幕。チケットは、現在8月公演までの申し込みを受け付けている。なお同劇場ではドリンクも販売予定。作品にちなんだ忍者グッズなどの物販や、フードの販売は検討中とのことだ。
※初出時、役名表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
オルタナティブシアターこけら落とし公演「アラタ~ALATA~」
2017年7月7日(金)~
東京都 オルタナティブシアター
作:
演出:
ダンスクリエイター:Elina
チャンバラスペシャリスト:
音楽:Mili
オーディションファイナリスト:吉田美佳子
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映画館から劇場へ、オルタナティブシアター7月開業に向け内部公開 https://t.co/GGftGgF2KZ