三谷が新たに書き下ろす本作は、“嘘”から始まるサスペンス。1つの小さな嘘がさらなる嘘を呼び、坂道を転がるように暴走するさまが描かれる。会見に登場した三谷はまず、「2016年は大河ドラマ『真田丸』の脚本を書かせていただいていましたので、やっと劇場というホームグラウンドに戻って来られたなという感覚です」と笑顔で挨拶。また本作のコンセプトについて、「ワンシチュエーションコメディを手がけることが多いですが、『不信』では今までやったことがないことに挑戦したかった。なんと今回は場面が34シーンもあります」と明かし、「どう演出するか考えないようにしながら脚本を書いた。いわば、作家の三谷が演出家の三谷に託したという感じ」と創作の裏側を語る。
中央に据えられたステージを客席が囲む対面式構造も本作の特徴の1つ。これについて三谷は「座席によって異なる視点から作品を楽しむことができるので、ぜひ2回観ていただきたいです」と観客に呼びかけた。
続く段田は「三谷さんといえばコメディですが、今作はサスペンスでもあり、シリアスドラマでもある。一切笑いなしなんです。なのにプレビュー公演ではなぜかお客さんが笑ってましたね」といたずらっぽく三谷に視線を送る。段田のコメントを受けた優香も「そうなんです。シリアスな話だけど皆さん笑ってくださって。それによって客席に一体感が生まれて、舞台って本当に楽しいなと思いました」とプレビュー公演を振り返った。
「真田丸」に続いての三谷作品に出演となる栗原は「非常に緊張しておりますが、新しいことに挑戦したいという刺激的な場に呼んでいただけて光栄です」とコメント。また戸田は共演者の3人について、「段田さんは私が世界一リスペクトする俳優さん。優香さんは表情がクルクルと変わるかわいらしい方で、栗原さんは普段とてもカッコいいのに、思いのほか天然なところがあるんですよ」と朗らかにカンパニーメンバーを紹介した。
併せて行われたフォトコールでは、冒頭のシーンを15分ほど上演。「不信」というタイトルを象徴するような不穏な空気が、段田と優香、栗原と戸田演じる2組の夫妻の間を流れる中、三谷のユーモアあふれるセリフの数々に、会場からは笑いがこぼれる一幕も。物語は一体どう展開していくのか、結末は劇場で確認しよう。公演は4月30日まで。
※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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- 不信 ~彼女が嘘をつく理由| PARCO STAGE
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さ む(SANGAWA YUKO) @samko_yuko
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