劇団山の手事情社、若手公演で「オイディプス」を新たに演出

劇団山の手事情社の若手公演「オイディプス@Tokyo」が、2017年2月23日から26日まで東京・すみだパークスタジオ倉にて上演される。

本作のもととなる「オイディプス王」は、約2500年前にギリシャで初演された戯曲。上演に際し構成・演出を手がける安田雅弘は、「『アポロンの神託なんて古くさい』とあなたは思うだろうか。ならば聞こう。現代に神託はないというのか」と問いかけ、「姿を変え、それは今でも実は明確に強烈に存在する。『金を稼げない人間には価値がない』『できる限りスリムに、いつまでも若々しく』などなど。第一毎日無防備に浴びている広告こそ『現代の神託』ではないのか。『オイディプス王』は過去の物語ではない。私たち自身が、神託にがんじがらめになっていることに気づかないオイディプスそのものなのである」とコメントしている。

今まで数度にわたり同作を上演してきた山の手事情社が、新演出で立ち上げる本作に期待しよう。なお山の手事情社の公式サイトでは、劇団員が自身にとっての“神託”を綴る「稽古場日誌」を連載中だ。