「スルース~探偵~」は、1971年にトニー賞演劇作品賞を受賞したサスペンス。去る11月25日から12月11日にかけて、西岡、
上演にあたって西岡は「異なる役者さんと2バージョンもできるなんてなかなか無いことですし、本当に神様からの贈り物のように感じています」と心境を明かし、新納とWキャストを務める音尾は「探偵バージョンの千秋楽では新納さんが『スルースバージョンはややランクが下がりますけど……』などという“素敵なジョーク”を仰っていましたけれども、今だから言います、ランク、上がってしまいました(笑)」と冗談交じりにコメント。続けて「このランクが上がりに上がった“スルースバージョン”は、もう絶対に見逃してはならないと思うのであります」と意気込みを語った。
“探偵バージョン”で新納と熱演を繰り広げた西岡が、音尾とどのような掛け合いを見せるのか注目だ。公演は12月28日まで。この後、2017年1月14日に福岡・ももちパレス、16日に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、18日に宮城・電力ホールにて上演される。
西岡徳馬コメント
「探偵バージョン」では新納さんとの共演でしたが、彼は二枚目ですから、自分の奥さんを取られるのはイヤだな、なんて思いながら演じていました。ところが、次に音尾さんと稽古してみると、新納さんと同じ役なのにこれほど違うのかと、演じる人によってこんなに役が変わるものなのかと、長い俳優生活の中でこの歳になって驚かされるぐらい、二人の役は異なっています。
これから上演する「スルースバージョン」の音尾さんの演技は、「探偵バージョン」の新納さんより少しテンポが早いんです。演技は俳優同士のキャッチボールですから、彼に合わせてついて行こうと、頑張って演じています。
両作品とも演じるのは70歳の僕には体力的に大変キツイですけれども、この年になってやりたかった作品で演じられる機会に恵まれ、異なる役者さんと2バージョンもできるなんてなかなか無いことですし、本当に神様からの贈り物のように感じています。僕にとって70歳の記念樹的な公演です。
探偵バージョンを観た人には「緊迫感で息が詰まりそうだった」との感想をいただきました。2016年の年末に、凄い芝居を観てきたと感じてもらえると思いますので、どうか楽しみに、ぜひ劇場まで足をお運びください。
音尾琢真コメント
一つ言えることは、2016年はこれを見ないと終われないぞと。そういう素晴らしいお芝居でございます。
新納さんからバトンをいただいた私がマイロ・ティンドル役を演じるスルースバージョンが、いよいよこれから初日を迎えます。探偵バージョンの千秋楽では新納さんが「スルースバージョンはややランクが下がりますけど……」などという“素敵なジョーク”を仰っていましたけれども、今だから言います、ランク、上がってしまいました(笑)。このランクが上がりに上がった“スルースバージョン”は、もう絶対に見逃してはならないと思うのであります。
この作品はなかなか見れるお芝居ではないと思います。大変完成度の高い戯曲で、基本的には少人数の舞台なのですが、登場しない人物の姿が浮き上がってきたり、家族模様が見えてきたりと、非常に広がりのある、奥行きのある作品です。1970年代に書かれたとはいえ、けして古臭い、淡々とした話などではなく、また良い意味でPOPさもあるサスペンスになっています。現代の生のお客様でも気軽に楽しんでいただける演劇になっておりますので、ぜひ年末はこの作品で〆ていただきたいと思っております。
「スルース~探偵~」スルースバージョン
2016年12月17日(土)~28日(水)
東京都 新国立劇場 小劇場
2017年1月14日(土)
福岡県 ももちパレス
2017年1月16日(月)
愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2017年1月18日(水)
宮城県 電力ホール
作:アンソニー・シェーファー
演出:
出演:
※西岡徳馬の「徳」は旧字が正式表記。
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@kani_tama 多分、この役の為だと思われ。 https://t.co/cRlwx9vAiH