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R-15指定の三浦大輔演出「娼年」、松坂桃李「舞台界に残る作品になる」

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「娼年」より。

「娼年」より。

三浦大輔が脚本・演出を手がける「娼年」が、明日8月26日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕する。初日を控えた本日8月25日に囲み取材が行われ、三浦をはじめ、キャストの松坂桃李高岡早紀が登壇した。

石田衣良の初の恋愛小説である「娼年」、続編の「逝年」を三浦が1つの作品として再構成した本作。無気力な大学生の森中領(リョウ:松坂桃李)がボーイズクラブの男娼となり、やがてオーナーの御堂静香(高岡早紀)と惹かれ合っていくさまが描かれる。

初日を前にした心境を問われた松坂は「やるしかありませんね」と回答。「稽古が1カ月弱だったのですが、普段の舞台稽古に比べて期間が長く、密な時間を過ごすことができました。その時間を形にできたと思うので、初日にぶつけたいと思います」と語る。高岡は「生身の人間が体をぶつけ合って、感じたことのない“何か”が生まれているような気がします」と稽古を振り返り、「自分自身も気合いを入れないといけないような作品ですね」と実感を込めて述べた。

2人の発言を受けて三浦は「肉体との重なり合いでコミュニケーションを取る作業が多いので、そこはきっちりやってもらいました。表現力は2人とも素晴らしいものを持っていて、僕のやりたいことを明確に形にしてくれています」と2人の演技について太鼓判を押す。

あらためて、オファーがあったときの心境を聞かれると、「こんな役が僕に来るなんて、と思いました」と松坂。しかし「周りのみなさんが思っている(僕の)イメージと、この作品はなかなか結びつかないだろうな、だからこそなかなかないチャンスだと思い、『ぜひやらせてください』と言いました」と述べた。

また、本作がR-15指定であることから「官能シーンは?」と質問が上がると、高岡が「もりだくさん!」と即答し、会場が笑いに包まれた。三浦は「俗っぽい、下世話な興味で観に来てくださっても、最後に得るものは真摯なものです。本当に刺激的な舞台ですし、挑戦的だと思いますが、最後に得るものはちゃんと真摯なものだという自信はあるので、いろいろな方に観に来てほしいですね」と力を込めた。

最後にコメントを求められた松坂は「僕はそんなに舞台経験はないですが、三浦さんの言葉とか演出に、非常に熱量を感じます。今回の舞台は新しいことに挑戦していますし、舞台界に残る作品になるのではと心の底から思っています。作品冒頭の印象から、最後にはきっと違うものが見えてくると思いますので、ぜひよろしくお願いします」と挨拶し、会見を締めくくった。

会見後のゲネプロは、幼いリョウが母親と生き別れる場面からスタート。やがて自身が働くバーに客として来店した静香に導かれるように、リョウは娼夫の世界に飛び込む。客席の中央部分、AからD列に張り出した空間には大きなベッドが置かれ、リョウはその上で女性客と身体を重ね合い、時に心に寄り添っていく。松坂は伸びやかな体躯を惜しげもなく披露。娼夫の仕事に次第に充足感を覚え、人間的に成長していくさまを熱演していた。高岡はそんなリョウを受け止める静香を蠱惑的に演じ、舞台に華を添えていた。

公演は、8月26日から9月4日まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演されたのち、9月7日から11日まで大阪・梅田芸術劇場 シアタードラマシティ、9月14・15日に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールと巡演する。

「娼年」※R‐15指定作品

2016年8月26日(金)~9月4日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

2016年9月7日(水)~11日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ

2016年9月14日(水)・15日(木)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

原作:石田衣良(「娼年」「逝年」集英社刊)
脚本・演出:三浦大輔
美術:島次郎

キャスト

森中領(リョウ):松坂桃李
御堂静香:高岡早紀

御堂咲良(咲良):佐津川愛美
ヒロミ:村岡希美
ミサキ:安藤聖
メグミ:樋井明日香
チサト:良田麻美 
泉川紀子:遠藤留奈
イツキ:須藤理彩

平戸東(アズマ):猪塚健太
田島進也(シンヤ):米村亮太朗  
泉川氏:古澤裕介

老女:江波杏子

尾藤亜衣
鈴木葵椎
楢原嵩琉

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