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同性愛者の運命描く「BENT」で佐々木蔵之介「演劇の醍醐味見せたい」

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「BENT」記者会見の様子。左から森新太郎、佐々木蔵之介、北村有起哉。

「BENT」記者会見の様子。左から森新太郎、佐々木蔵之介、北村有起哉。

「BENT」の記者会見が本日6月14日に都内で行われ、出演者の佐々木蔵之介北村有起哉、演出を務める森新太郎のほか、ゲストMCとしてミッツ・マングローブが登壇した。

本作はナチス政権下のドイツを舞台に、同性愛者として強制収容されたマックス(佐々木)とホルスト(北村)が愛のために戦い抜く姿を描いた物語。1978年に朗読形式で上演されたのち1979年に初演が行われ、以後世界各国で上演され続けてきた。

記者会見ではまず森が「初めて『BENT』の戯曲を読んだのは10年前くらい前だったと思うのですが、とにかく泣けちゃったんですよね。このたび製作のパルコさんに『BENT』をやりたいと打診するにあたってもう一度読んだのですが、そのときも泣けてしまった。その後、演出プランを練るために読み返したとき、また泣けちゃったんですよね……。こんなに泣けてしまう戯曲というのは演劇人生の中で出会ったことがなかった。また蔵之介さんが同性愛者の役に興味を持っているとお伺いしたので、この作品をやるには今しかないと思って提案してみたんです。それとこの作品にはもう1人芝居バカがいないと成り立たない!ということで有起哉さんを誘って、快く了承してくださいました。2人のお力を借りて『BENT』という大作に挑めたらと思います」と意気込みを見せる。

森のコメントを受けて佐々木は「『BENT』は強制収容所の話なので重くて暗いイメージがあり、同性愛というテーマも絡んでハードルが高いイメージだったんですが、(突き詰めていくと)どストレートに愛の話なんですね。特に劇中の2幕でマックスとホルストが目も合わせず、肌にも触れずに愛を確かめあうシーンがあるんですが、これこそが演劇の醍醐味というか、演劇でしか表現できないことだと思ってこの作品に挑戦してみようと出演を決めました」とオファーを受けた経緯を明らかにした。

また北村は「この公演の話をいただいたとき、ついに来たかと思いました。それだけ覚悟のいる作品。ホルストのト書きには『泣く』という言葉がないから泣いてはいけないのに、少しでも俯瞰的に(作品を)見てしまうとどうしても泣いてしまう。しっかり役に入り込んで自分の気持ちの手綱を握っておかないといけませんね」と自らの役の難しさについて語る。さらに北村は「エアセックスのシーンが特に大変」とコメント。「この場面は吹っ切れないとセリフが言えないです。照れが入るとお客さんにも伝わってしまうから……。稽古場ではむしろ楽しんでいるかもしれません。エアセックスなんて普段は経験できないから」と述べるとすかさずミッツが「あら、ご経験ないですか?(笑)」と話し、会場を和ませる。佐々木は最後に「『BENT』は国境も人種も超えてすべての人々の心に伝わる愛の物語です。ぜひ観に来てください」と述べ、会見を締めくくった。

「BENT」は7月9日から24日に東京公演が行われたのち、7月30日に仙台公演、8月6・7日に京都公演、8月14日に広島公演、8月16日に福岡公演、8月19日から21日まで大阪公演が行われる。

PARCO PRODUCE「BENT」

2016年7月9日(土)~2016年7月24日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター

2016年7月30日(土)
宮城県 仙台国際センター 大ホール

2016年8月6日(土)・7日(日)
京都府 京都劇場

2016年8月14日(日)
広島県 広島アステールプラザ・大ホール

2016年8月16日(火)
福岡県 福岡市民会館

2016年8月19日(金)~21日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール

作:マーティン・シャーマン
翻訳:徐賀世子
演出:森新太郎
出演:佐々木蔵之介北村有起哉新納慎也中島歩小柳友、石井英明、三輪学、駒井健介 / 藤木孝

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