「コインロッカー・ベイビーズ」河合郁人は「橋本とのキスがあって今がある」

「コインロッカー・ベイビーズ」が、本日6月4日に東京・赤坂ACTシアターで開幕する。公演に先がけ、昨日6月3日に囲み取材と公開舞台稽古が行われた。

村上龍のベストセラー小説を原作とした本作は、コインロッカーに置き去りにされた2人の少年が運命に左右されながらも強く生き抜く姿を描いた物語。内向的な少年・ハシを橋本良亮（A.B.C-Z）、攻撃的な少年・キクを河合郁人（A.B.C-Z）が演じ、宝塚歌劇団の木村信司が脚本・演出を担当する。

囲み取材には橋本、河合、真田佑馬、芋洗坂係長、ROLLYが登壇。主演を務める橋本は「『コインロッカー・ベイビーズ』は、笑いあり涙ありの舞台。稽古を重ねるごとによくなっている実感がある。幕が開けたらもっといいものになるはず。力を合わせてがんばっていくので応援よろしくお願いします」と意気込みを見せる。同じく主演の河合は自らの役どころについて「キクは常にピリピリしていて、感情をあらわにしている役柄。ハードな歌やロックな歌が多いのでやっていてすごく気持ちがいい。僕にピッタリ（の役）です」と語った。

ROLLYは「80年代初頭の懐かしい匂いを感じられる不思議な舞台になっている。皆さんを魅了すること間違いなし！」とアピール。また芋洗坂は「稽古場で橋本くんと河合くんがいろいろなものを吸収して進化していく様子がとても興味深く、彼らのがんばりが毎日伝わってきていました」と主演の2人を讃える。これに対し河合は「芋洗坂さんとROLLYさんのキャラクターが濃いので、2人に負けないように僕たちもしっかり個性を出していかないとと必死でした」と苦労を明かした。

昆夏美とのキスシーンの“予行練習”として、先日の制作発表で橋本とのキスを披露した河合。「他のA.B.C-Zメンバーから『橋本とキスできていいなあ』とうらやましがられた。本編での昆さんとのキスシーンには自然体で臨めている。橋本とのキスがあったから今があるのかも」と述べると、すかさず真田が「会見の様子を見て『コインロッカー・ベイビーズはこんな話じゃない』と思いましたよ！」と突っ込み笑いを誘う。また河合は地方公演への意気込みも見せ「ライブではなかなか行けないところにも行けるので、そういう地域で待ってくれているファンの皆さんをびっくりさせたい」とコメントした。

公開舞台稽古では、1幕冒頭に赤子の集団が衝撃的な姿で現れ、観客を「コインロッカー・ベイビーズ」の世界へと誘う。その中、主人公2人が息の合った歌声を披露しながら登場。歌手を目指すハシの魅力を見出したプロデューサー・D（ROLLY）や、ハシのスタイリストを務め、のちに彼の子を宿す女性・ニヴァ（シルビア・グラブ）らが、80年代の猥雑な空気をまとったキャラクターを演じ、舞台に華を添えている。またキクの恋人・アネモネ（昆）がキクへの情熱的な愛を歌い上げるシーンも見どころのひとつ。2幕では、ハシとキクそれぞれが出した答えに向かい、もがき苦しみながらも自らの運命と対峙する様子が描かれる。カーテンコールでは、橋本が「明日からがんばります！」と、河合と固い握手を交わした。

赤坂ACTシアターでの公演は6月19日まで。東京公演ののち、6月24・25日に福岡公演、6月29日に広島公演、7月2・3日に大阪公演が行われる。