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麿赤兒、笠井叡、山田せつ子が鼎談、京都芸術劇場15周年の演目語る

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左から麿赤兒、笠井叡、山田せつ子。

左から麿赤兒、笠井叡、山田せつ子。

麿赤兒笠井叡山田せつ子による鼎談が、去る5月下旬に都内某所にて行われ、15周年を迎えた京都芸術劇場にて上演される「燃え上がる耳」「荒野のリア」についての思いをそれぞれに語った。

7月に上演される笠井と山田による新作ダンス公演「燃え上がる耳」は、2015年の「今晩は荒れ模様」で6人の女性ダンサーと共に圧倒的なダンスで観客を魅了した、笠井と山田のタッグによる新作。今回は女性ダンサー4人を迎え、京都でクリエイションを行う。10月上演の「荒野のリア」は、東京・吉祥寺シアターにて2014年に初演。原作の第3幕から始める川村毅の凝縮した構成と、麿演じるリアの狂気と圧倒的な存在感が評判を呼んだ。このたび新たなキャストを加え、京都に初登場する。京都芸術劇場は15周年のプログラムを「これまでを振り返る」「これからを象徴する」をテーマに検討、3人にオファーをしたという。

麿、笠井、山田という舞踏界をリードする面々が、同劇場にて公演を控える稀有な機会。笠井は山田について「せつ子さんのダンス、身体、ムーブメントには、いわゆるダンサーが持っているようなダンス的な動きでは出せない、運動性、身体性がある」と説明。「踊りではなく動きの根源に立ち戻させてくれる、すごく珍しいダンサー」と賞賛する。

この言葉を受け「大変にうれしいです」と笑顔見せる山田だったが、「私なりの踊りのくせがあって、いただいた振りを自分流に解釈してついやってしまうことがあるんです。するとすぐ『違う』とチェックが入ります。何をもって『違う』のか自分1人で稽古しながら、身体で考えます」とシビアな創作過程を明かした。

麿は2年半ぶりの再演に「セリフと初めて対峙した時の感動に、もう一度どうやって息を吹き込もうか考えている」と心中を語る。また舞踏家でもあり役者でもある自身の立ち位置については「自然と芝居になってしまうし、自然と舞踏にもなってしまう。僕の中では切り替えがあるわけではない。セリフが多いとかは舞踏にはないけれど」とおどけ、またリアの演技について演出の川村毅に「暴れ馬でもなくなっちゃったからね。調教されてます」と笑った。

「燃え上がる耳」は7月2日・3日、「荒野のリア」は10月1日・2日に、京都・京都芸術劇場 春秋座にて上演。京都芸術劇場 春秋座の公式サイトでは、15周年を記念し「さらなる実験と冒険へ」と題した特別コンテンツを公開している。

笠井叡×山田せつ子 新作ダンス公演「燃え上がる耳」

2016年7月2日(土)・3日(日)
京都府 京都芸術劇場 春秋座 特設客席
構成・振付:笠井叡
舞台美術:杉山至
出演:山田せつ子 / 佐伯有香、野田まどか、福岡まな実、松尾恵美 / 笠井叡

ティーファクトリー公演「荒野のリア」

2016年10月1日(土)・2日(日)
京都府 京都芸術劇場 春秋座 特設客席
原作:W.シェイクスピア「リア王」
翻訳:松岡和子
構成・演出:川村毅
出演:麿赤兒、手塚とおる ほか

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