この日のオープニングナンバーは、今月約4年ぶりに発売されたニューアルバム「今事記」の収録曲「ことのは」。相川七瀬本人も「アルバムの中でとても大切なポジション」と言い、アルバム「今事記」ができるきっかけとなった大切な楽曲で、会場を穏やかで優しい雰囲気に染める。
最初のMCでは「今日はバンドメンバーみんなで総力上げてがんばります! 私も無事に“23歳”(実際は38歳)になりました!」と場内の笑いを誘い、「新しいアルバムの曲、懐かしい曲でいっぱい盛り上がりたいと思います」と告げると、大ヒット曲「恋心」を披露。彼女は先日、テレビ朝日系で放送された「関ジャニの仕分け∞」のカラオケ対決に出演するにあたり、「久しぶりに『夢見る少女じゃいられない』や『恋心』をものすごく練習して、改めてすごくいい勉強になった」とのことで、「本番ではうまく歌えたから織田(哲郎)さんに観ててほしかった(笑)」と笑顔で感想を述べる。
ライブ中盤では、代表曲のひとつである「Nostalgia」をハードに力強く歌い上げる。そしてこのバースデーライブについて「毎年2月16日に“23才”を迎え(笑)、みんなと自分の大事な日に会えるのは励みになります。ここから怒涛のラッシュでいくので、みんなも心は10代、20代のまま、あの日の自分を思い出してください」と話すと、「LIKE A HARD RAIN」「トラブルメイカー」「Sweet Emotion」「夢見る少女じゃいられない」「BREAK OUT!」と大ヒット曲の連続で盛り上がる。
場内のボルテージも最高潮に達したあと、相川は自分の内面をさらけ出した最新作「今事記」について吐露し始める。「3.11以降、自分の価値観の変化を歌詞にして、言葉とメロディと一生懸命向かい合ってきました。自分の思いと少しでもブレのあるものはナシにしたので、こういうアルバムの作り方は初めてだったけれど、『夢見る少女じゃいられない』も私だし、今作『今事記』の私も私なので同じように聴いてもらえたらうれしいです」と話したあと、「今事記」収録の美しいスローナンバー「花のように」で本編が締めくくられた。
アンコールでは、スペシャルゲストとして「関ジャニの仕分け∞」で「夢見る少女じゃいられない」のカラオケ対決を行ったモノマネタレント・田口佑希をステージに呼び込む。田口は番組収録を思い出して、相川のモノマネをしながら憧れの本人と勝負するのは本当に緊張したと話すと、「私が工藤静香さんの前で歌うのと同じプレッシャー」だと返す相川。2人は再び「夢見る少女じゃいられない」で歌声の共演を果たし、会場を大いに沸かせた。
田口をステージから送り出したあと、相川は「モノマネしてもらえたり、カバーしてもらえたり、長くやっているといいことあるなあ。この先20周年、25周年、30周年と、みんなと一緒に年を重ねていきたいです」とコメント。そして「今事記」のリードトラックでもある「ヒカリノミ」を情感豊かに歌い上げる。最後には「この曲は作るのに一番時間がかかった曲で、自分の心の整理をした曲なので、この曲の中にアルバムで言いたいことのすべてが集約されています。その思いが届いたらうれしいです」と前置きして、「A message」を届けた。
その後ダブルアンコールも実現。相川が「1曲間違えたからもう1曲やろうかな。イケイケで終わるほうがいいよね」と言ってラストナンバー「トラブルメイカー」が披露すると、観客も最後の力をぶつけるように大盛り上がりで応える。最後に相川の力強いジャンプで、恒例のバースデーライブは締めくくられた。
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