SW!CH、6年半にわたる活動のスイッチを“OFF” 渾身のパフォーマンスで伝えた「ありがとう」

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SW!CHが6月30日に東京・WWWでラストライブ「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」を開催し、約6年半にわたる活動のスイッチを“OFF”にした。

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

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ディスクユニオンの自社制作・マネジメント部門「DIW PRODUCTS GROUP」が初めて手がけるアイドルグループとして誕生し、「人生を変えるスイッチを押した!」というコンセプトのもと2018年12月にデビューしたSW!CH。ポップかつ多彩な楽曲とパフォーマンスでファンを魅了し続けてきた彼女たちだが、デビュー6周年記念日である2024年12月6日、活動のスイッチを“OFF”にする、つまりはグループの歴史に終止符を打つ決断をしたことを発表した。残りの活動期間を通して感謝の思いを伝えてきたメンバーと、彼女たちの決断を受け止めて5人との思い出を育んできたファン。いよいよ迎えたラストライブ当日、満員のWWWに大きな一体感が満ちる中、グループの集大成とも言えるライブが幕を開けた。

「泣かずに笑って楽しみましょう!」

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)[拡大]

「Overture」とともにオープニング映像が流れたのち、ステージに登場したAKARI、ASAMI、HARUKA、FUYUKA、MAYUNAが最初に披露したのは、希望と清涼感があふれる楽曲「Bon Voyage」。5人は海や青空の映像を背に観客とともに腕を左右に振り、開演早々にライブの勢いを一気に加速させる。アーバンでシリアスなムードの「アングザイアティ」や情熱的なナンバー「Laranja」もライブ序盤のセットリストに盛り込まれ、SW!CHの多彩な音楽性が改めて浮き彫りになった。笑顔を弾けさせながら「シュガーレス」を響かせたのち、彼女たちは1人ずつ自己紹介。1曲目から感極まった表情を見せていたファンに対し、「みんな泣きすぎ!」「今日は6年半の感謝をパフォーマンスで届けたいと思います。みんな泣かずに笑って楽しみましょう!」と呼びかけた。

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)[拡大]

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)[拡大]

次のブロックではサマーチューン「“熱(アッツ)”all right!」やダンサブルなセルフタイトル曲「S.W.!.C.H」、キュートなポップチューン「Pinky Bandage」が畳みかけられ、場内の熱気が右肩上がりに膨れ上がっていく。5人は矢継ぎ早に楽曲を繰り出していくが、アイドル人生に悔いが残らぬよう、渾身の歌とダンスで1曲1曲を丁寧に届け、観客も彼女たちの最後の舞台をしかと見届けようとステージに目を凝らしつつ、力いっぱいのコールを送る。さらにアクロバットを特技とするASAMIが曲中にバク転を決める「ラヴゴナ」や、タイトル通り弾けるようなキャッチーさを持つ「ポップしちゃう」などを通してSW!CH特有の温かなグルーヴが会場全体に充満。そして優しくも力強いメッセージを内包した「TANPOPO」を歌い終え、フロアをバックに記念撮影したあと、メンバーは1人ずつ順番に手紙を読み上げて“スイッチOFF”に際しての素直な心境を言葉にした。

5人が手紙にしたためたスイッチを“OFF”する心境

AKARI(撮影:村田征斗)

AKARI(撮影:村田征斗)[拡大]

ASAMI

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AKARIは「今の私があるのは、みんなが私に温かい言葉をたくさん浴びせてくれて、私のことを育ててくれたおかげだと思っています。今までのアイドル人生の中で、辞めたいと思ったことは正直何回かありました。でも、SW!CHに入ったことを後悔した日は一度もありません。ここが私の居場所だなと思えるくらい居心地がよくて、大好きな人たちとたくさん出会うことができたSW!CHが、私にとってとても大切な宝物です」とグループに対する深い愛を口に。ASAMIは「SW!CHのファンの皆さんは優しくて楽しくて、私のファンの人たちは本当にいい人たちなんだよって世界中に自慢したいぐらいです。みんなのことを本当は手放したくないし、誰にも渡したくないけど、みんなに幸せになってほしいから、どんな形でもいいです。ほかのアイドルを好きになってもいい、婚活してもいい、ほかの趣味を見つけてもいい。とにかくどんな形でもいいから幸せでいてください。でも、SW!CHのことを推していたということはずっと忘れないでね」とファンに呼びかけた。

HARUKA

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FUYUKA

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続くHARUKAは「私だけ途中加入しました。一番アイドル歴が長いという貫禄あふれる新メンバーでした。最初SW!CHにお誘いいただいたとき、このさわやか爆美女清楚グループに入るのは無理だなって思って最初は断るつもりでいたし、実はすごくすごく加入を決めるまで悩みました」と2023年2月にグループに加入したときのことを振り返ると、「そして加入した結果……大大大大大大大大大大大大正解でした。Pさん、こんな私を見つけてくれてありがとうございました。見る目ありますね」と笑いを起こしつつ、SW!CHの総合プロデューサーであるSugaya Bros.や各方面への感謝の気持ちを述べる。FUYUKAも「過去にはこの活動を辞めたいと思って『辞めさせてください』と言ったこともあるんですけど、そのときにPさんが引き止めてくれたことは、今となっては本当に感謝しています」とプロデューサーへの感謝を語り、「今日までみんなと一緒に走り続けてこられて本当によかったし、またアイドルやってもいいかもしれないなって思うぐらいすごく楽しいです。(今後のことは)何も決まってないですけど(笑)。でも、そのぐらい本当に楽しいです」とSW!CHの活動に対して感じていた充実感を強調した。

MAYUNA

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最後に口を開いたリーダーのMAYUNAは「“OFF”を発表してからの半年間、なんだか一番活動を楽しめた期間だったなって思います。7年前にリーダーを任命されてから、常にSW!CHを守らなきゃという重圧を自分にかけていて、その勝手な重圧から解放されたからかもしれません」と切り出すと、「ライブをして、みんなといつもみたいに話す時間が楽しくて愛おしくて仕方なくて、ずっとこの時間が続けばいいのにと思う毎日でした。私は応援してくれる皆さんもメンバーのことも本当に大好きです。だから、自分たちで決めた“OFF”なんですけど、寂しい気持ちでいっぱいです。でも、またどこかで絶対会えると信じているので、今日という日を一生の思い出にして、また会える日を楽しみにこれからも生きていこうと思います」と笑顔で前を向いた。

スクリーンに映し出された思い出の写真たち

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)[拡大]

それぞれ胸に抱く思いを家族やメンバー、そしてファンに伝えたのち、5人は前向きなメッセージを込めた「true blue」でパフォーマンスを再開。これを皮切りにファンからの人気の高い「アルタイル」や5月にリリースされた活動終了前最後の作品「Smile」の収録曲「アオハライト」、1stシングルの表題曲「Shiny☆rain」などをラストスパートとして畳みかけ、SW!CHのディスコグラフィの中でも特に重要な意味を持つ楽曲にじっくりと感情を乗せていく。「アオハライト」ではSW!CHでの思い出を胸に未来へ進むメンバーの決意が歌に乗せて届けられ、Sugaya Bros.が約3年ぶりに手がけた楽曲で、「Smile」のラストを飾るナンバー「hikari(the last song)」にも5人の特別な思いがにじむ。楽曲が落ちサビに差し掛かると、今までのライブで撮影されたメンバーとファンの記念写真がスクリーンに一気に映し出され、きらびやかな銀テープがフロアへと放たれた。そして「ありがとう」というまっすぐなメッセージが優しく響き渡った。

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」の様子。(撮影:村田征斗)[拡大]

ファンと記念撮影するSW!CH。(撮影:村田征斗)

ファンと記念撮影するSW!CH。(撮影:村田征斗)[拡大]

アンコールではライブの鉄板曲「Super Sunshine」やダンスチューン「ダンス・アヴェニュー」を通してより一層の盛り上がりが生まれるが、その一方でいよいよ終演の時が近付いていることへの寂しさもフロアの空気に入り混じる。そんな万感の思いが渦巻く中、「本当に本当にこれが最後の曲です! 最後みんなでひとつになりましょう!」というメンバーの声とともに始まったのは、HARUKA加入後初の楽曲として発表された「I'm Here 4 U -太陽の下で-」。温もりに満ちたクラップと心地よい幸福感が会場いっぱいに広がっていく。5人は後悔のない、晴れやかな笑顔を浮かべながら活動のスイッチを“OFF”にした。

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セットリスト

「SW!CH LAST ONEMAN LIVE『SW!CH OFF』」2025年6月30日 WWW

01. Bon Voyage
02. BRIGHT COLORS
03. アングザイアティ
04. FastLane
05. Laranja
06. HERO
07. シュガーレス
08. “熱(アッツ)”all right!
09. S.W.!.C.H
10. Pinky Bandage
11. ラヴゴナ
12. 水色微炭酸
13. CHECK!
14. オードパルファン
15. プレグラ
16. ポップしちゃう
17. TANPOPO
18. true blue
19. BRIGHT COLORS(Qunimune Remix)
20. nirvana
21. アルタイル
22. アオハライト
23. Change my life
24. Shiny☆rain
25. hikari(the last song)
<アンコール>
26. Super Sunshine
27. ダンス・アヴェニュー
28. I'm Here 4 U -太陽の下で-

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はるちろ @haruchiro123

ナタリーさんがSW!CHのラストライブのライブレポートまとめてくださいました✨素敵な写真も沢山あるのでぜひ読んでください🌸 https://t.co/DI6NfXE8x5

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