THE SUPER FRUITがメジャーに向けて出帆!フルファミを笑顔にした入魂のインディーズラストライブ

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THE SUPER FRUITのライブツアー「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」が6月1日に東京・ヒューリックホール東京でファイナルを迎えた。

「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」ヒューリックホール東京公演の様子。(Photo by mican)

「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」ヒューリックホール東京公演の様子。(Photo by mican)

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「馬鹿ばっか」で始まったインディーズラストステージ

今夏にメジャーデビューを控える彼らは、4月9日にインディーズ期を総括するベストアルバム「BEST FRUIT BOX」を発表。本ツアーは同作を引っさげて開催されたもので、5月24日より愛知と大阪を巡ってきた。東京では2公演が行われ、5月30日の東京・WWW X公演を経て迎えた本ファイナルには、彼らの門出を祝うべく多数のフルファミ(THE SUPER FRUITファンの呼称)が集結。この日で見納めとなるであろうインディーズアーティストとしての彼らの姿をその目に焼きつけた。

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)

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ライブは鮮烈な光の演出からスタート。場内が暗転してクールなハウスミュージックが爆音で響き渡ると、ステージから色とりどりの光線が照射され、聴衆を煽るようにフロア上空を目まぐるしく入り乱れる。客席のフルファミたちは一斉に立ち上がって携えたペンライトを発光させ、リズムに合わせて体を揺らし始めた。すると光の中に7つの人影がゆっくりとお目見えし、ホールは待ってましたとばかりに黄色い歓声で包まれる。そしてSEがやみ、ゴリッとしたスラップベースが一瞬の静寂を切り裂くと、ハイスピードダンスナンバー「馬鹿ばっか」でライブはその幕を開けた。

小田惟真(Photo by mican)

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スパフルの7人は全員がサングラスを着用し、スタイリッシュな黒ずくめの衣装で登場。ツアータイトルにもある通り「ロック」がコンセプトのステージということもあり、普段のカラフルでキュートなイメージとは一線を画すダークなビジュアルで聴衆を魅了した。「馬鹿ばっか」に続いてはトランポリンを駆使する「学園天国」が披露され、サングラスを外した7人が入り乱れつつ飛び跳ね、盛大なコール&レスポンスも巻き起こしながら会場をひとつにまとめあげる。続くダンスセクションでは、彼らが1人ずつソロダンスを披露しながらマイクスタンドにかけられた黒ジャケットを手に取っていく演出が施された。肩口にメンバーカラーのあしらわれたそれを羽織ることで、この日のメイン衣装が完成するという寸法だ。

田倉暉久(Photo by mican)

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星野晴海(Photo by mican)

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さらに「DanDanDaDance」が畳みかけられたのち、MCタイムが挟まれる。田倉暉久による「ファイナルということで、今までで一番ロックな自己紹介を」という振りに従い、阿部隼大、堀内結流、星野晴海、小田惟真、田倉、松本勇輝、鈴木志音がそれぞれの考える“ロック”要素をちりばめながら挨拶。フルファミとのコミュニケーションを楽しんだのち、田倉が「声枯れるまで楽しんでいけますか!」と自らも声を枯らさんばかりの勢いで叫んで手本を示し、盛大な歓声を呼び込んだ。

カラフルな演出×バラエティ豊かな楽曲群

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)[拡大]

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)

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ムーディなジャズテイストの導入からグラスを片手に披露された「叫べない僕らの」、ラップをフィーチャーしたビートロック系ミディアムチューン「愛の仕組み」、ライトセーバーさながらに発光するマイクスタンドを使ったパフォーマンスで魅せる「青い果実」など、ライブ中盤ではバラエティ豊かな楽曲群が続けざまに繰り出される。「ぼくたちバットウィール」でもカラフルに発光するスティックを巧みに使った振付で楽しませ、「パノラマ」では7人が客席を練り歩いてフルファミとハイタッチなどを交わしながら歌唱。至近距離での触れ合いが、さらに会場のボルテージをどこまでも上昇させた。

堀内結流(Photo by mican)

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鈴木志音(Photo by mican)

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続いてステージは3組に分かれてのユニットコーナーへ。トップバッターは松本(Vo)、星野(Pf)、鈴木(Per)による「Juicy Smile」の生演奏だ。松本が「ぜひ座って聴いてください」と呼びかけ、電子ピアノ、カホン&ウインドチャイム、ボーカルというミニマムな編成で穏やかなシャッフルナンバーを届けた。2組目は、田倉(B, Vo)と小田(Dr, Vo)による「Someday」のセッション。ハイハットとバスドラムのみという変則的なセットで繰り出されるプリミティブなビートに朴訥としたベースラインを重ねながら、2人は甘い歌声を響かせた。そして、阿部のタップに堀内がダンスで絡むダンスセッションがユニットコーナーの締めくくりを担当。7人が備える芸の幅を存分に見せつけ、惜しみない喝采を浴びた。

メジャーデビュー曲初披露で笑い声が

松本勇輝(Photo by mican)

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その後、会場を二分する盛大なコール&レスポンス合戦を契機に突入した「どーぱみんみん あどれなりんりん」を皮切りに、ライブはラストスパートへ。会場を揺るがすようなMixコールが炸裂する「君はリアコ製造機」、タオルを振り回す高速ポップロックチューン「サクラフレフレ」といった定番曲が次々に投入されたのち、ハードなスウィングナンバー「御伽話」で華やかにフィニッシュ。場内に万来の拍手と歓声が響いた。

阿部隼大(Photo by mican)

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ツアーTシャツを思い思いにリメイクした装いで7人が再登場したアンコールでは、「らりるサプライズ!」「ちょいドンマイ」を間髪入れずに披露。そしてインディーズ期のラストを飾る1曲に選ばれたのは、先般リリースされたベストアルバム「BEST FRUIT BOX」に新曲として収録されたシンフォニックでシアトリカルなミュージカル調のポップナンバー「だいぶダイバーシティ」だ。華やかで絢爛な楽曲およびパフォーマンスが天井知らずのハッピーなムードを醸成し、7人はホールに詰めかけたフルファミたちを1人残らず笑顔にしてステージを大団円に導いた。

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)

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すると、おもむろに田倉が「これにてライブは終了するんですけど……」と切り出す。「今日はスペシャル公演ということで、なんと! 重大発表があります!」と告げ、メジャーデビュー日が9月2日に決定したこと、そのデビュー曲のタイトルが「まにまに」であることが映像とともに伝えられた。会場が怒号のような歓喜の叫声で満たされる中、インターネット中継がここで終了したことがアナウンスされる。そして阿部の口から「僕たちのメジャーデビューシングル『まにまに』を、特別に初披露します!」と、ツアーファイナルへ足を運んだ現地ファンだけに新曲がいち早く披露されることが明かされると、客席からはこの日最大級の歓声が割れんばかりに轟いた。

THE SUPER FRUIT(Photo by mican)

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「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」ヒューリックホール東京公演の様子。(Photo by mican)

「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」ヒューリックホール東京公演の様子。(Photo by mican)[拡大]

そして7人は、出だしの振付だけでフロアから思わず笑い声が漏れる、彼ららしさ満点のコミカルかつハイテンションな四つ打ちエレクトロポップ「まにまに」を軽快にパフォーマンス。インディーズ期を総括するとともにメジャーアーティストとしての第一歩をも垣間見せる、この特別な一夜にほがからな終止符が打たれた。

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セットリスト

「ROCK! ROCK! FRUIT! -インディーズラストライブハウスTOUR-」2025年6月1日 ヒューリックホール東京

01. 馬鹿ばっか
02. 学園天国
03. Dance Section
04. DanDanDaDance
05. 叫べない僕らの
06. 愛の仕組み
07. 青い果実
08. ポップコーンフィーバー
09. ぼくたちバットウィール
10. パノラマ
11. Juicy Smile(星野・松本・鈴木)
12. Someday(田倉・小田)
13. Tap Dance(阿部・堀内)
14. どーぱみんみん あどれなりんりん
15. 君はリアコ製造機
16. サクラフレフレ
17. 御伽話
<アンコール>
18. らりるサプライズ!
19. ちょいドンマイ
20. だいぶダイバーシティ
21. まにまに

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さにさん @supayogagekokuj

めっちゃスパフルの写真多い。ナタリーさんありがとう https://t.co/8IIqOYqlab

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