大阪発のスリーピースバンド・
ammoは岡本優星(Vo, G)、川原創馬(B, Cho)、北出大洋(Dr)からなる2018年結成のロックバンド。2020年4月に1stシングル「寝た振りの君へ」をリリース以降、サブスクでの配信は行わず、CDを通じて楽曲を発表してきた。日常のひとコマを切り取ったような詞世界、キャッチーなサウンドがロックフリークの間で人気を集めている。
「温厚故に高温」はammo最大規模のツアーとなったが、全3公演のチケットはソールドアウト。ツアーファイナルの舞台となったZepp Shinjuku(TOKYO)には、ammoのロゴ入りタオルを肩にかけたファンが多数集まった。岡本、川原、北出が姿を現すと、オーディエンスが拳を突き上げてメンバーを歓迎。岡本による公演の開幕宣言を経て、薄暗い照明のもと、ライブは「わかってる」で穏やかに始まった。「“ライブハウス”始めようか」という岡本のひと言で、メンバーはスイッチを切り替えるようにアッパーなラブソング「ハート・フル」をドロップ。高揚感あふれるバンドサウンドに合わせて観客が体を揺らし、フロア前方は瞬く間にすし詰め状態となった。フロアに汗の匂いが充満する中、3人は「未開封」や「深爪」でも実直なロックサウンドを響かせた。
ライブでひさびさの披露となったのは「馬鹿な人」。“君”へのあふれる思いが柔らかなアンサンブルに乗せて届けられ、会場に切ない余韻を残す。そして岡本、川原、北出はアイコンタクトを取りながら「最後は繋がるわかれ道」でひときわ丁寧に音を重ね、岡本が奏でる泣きのギターで情緒的なムードを増幅させた。いずれもミュージックビデオの再生数が300万回を突破している「不気味ちゃん」「寝た振りの君へ」に移ると、フロアは静まり返り、毛色の異なるラブソングの世界観に観客がじっくりと浸った。
中盤に突入すると、メンバーは再びギアを入れるように「CAUTION」を投下。熱を帯びる演奏に乗せて、ポジティブなメッセージを放った。しばらく続く残響音の中で、岡本は素直な思いを口にする。「今、Zepp Shinjukuでライブをやらせてもらってるけど、ここに来るまでたくさんの壁っていうのかな、目標っていうのかな。それを越えたからここに立ってるんです。約束するよ。俺らはZeppをゴールになんかしねー!」という魂のこもった言葉のあとには、そんな決意をぶつけるように「フロントライン」へ。北出が刻むタフなビート、川原の挑発的なプレイ、岡本のシャウトが混じったボーカルがフロアにさらなる熱気を生み出す。その後の「星とオレンジ」ではパワフルなシンガロングが場内にこだまする。観客のあまりの熱狂ぶりに岡本が「大丈夫? 落ち着いて(笑)」と心配する場面もあった。
力強いギターストロークが印象的な新曲を初披露したのち、ラストに向けて勢いを加速させるammo。「歌種」で3人が鳴らす熱いアンサンブルはファンの心を揺さぶり、フロアからシンガロングが自然発生する。矢継ぎ早に言葉が紡がれるショートチューン「包まれる」を2回披露したメンバーは、本編最後に「好きになってごめんなさい」を真っ赤なライトを浴びながらパフォーマンス。体力を使い切るかのように、アウトロで熱烈なプレイを見せつけた。
本編が終わったあとも、「ワンモア」「ammo」と叫ぶファンの声は鳴り止まない。そんな熱い声に応えてammoはステージに戻ってきた。集まった観客に改めて感謝の思いを伝えた彼らは、軽快なロックチューン「初恋病」でオーディエンスを踊らせ、人気曲「後日談」でツアーファイナルを成功に導いた。ストイックに音を鳴らし続けたメンバーには、ファンから温かな声援や拍手が贈られた。
公演終了後、公演終了後、Zepp Shinjuku(TOKYO)内のビジョンや会場に貼り出されたポスター、SNSを通じて、ammoが2024年1月17日に新作EP「re:想-EP」「re:奏-EP」をリリースし、TOY'S FACTORYからメジャーデビューすることが告知された。さらに3月3日には東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で単独公演「reALITY」が開催されることも発表された。
ammo「reALITY」
2024年3月3日(日)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)
ammo @ammo__official
【お知らせ】
“ 音楽ナタリー “より
ライブレポート公開!
2023.11
ammo presents 東名阪単独公演
" 温厚故に高温 "
https://t.co/blIaeU0977