吉田山田、過去から現在に向かうセトリでデビュー13周年をファンと祝福

吉田山田が昨日10月21日に東京・品川インターシティホールにて、デビュー13周年ライブを開催した。

山田義孝（Vo）は「抱きしめてあげるよ 今夜 音楽で」という新曲「音楽」の一節でオーディエンスを歓迎。このまま新曲の演奏になだれ込むかと思いきや、吉田結威（G, Vo）は13年前の10月21日にリリースされたデビュー曲「ガムシャランナー」を弾き始める。その後彼らは「希望とキャンディ」「約束のマーチ」と活動初期に発表された楽曲でありながら、近年のライブでも定番曲としてたびたび披露されている楽曲を立て続けにパフォーマンス。「約束のマーチ」はアンコールで披露されることの多い曲ということもあり、演奏終了後に盛大な拍手が巻き起こり、会場内には早くもライブのクライマックスかのような空気感に満たされていく。

2009年リリースの「ガムシャランナー」、2010年リリースの「希望とキャンディ」、2011年リリースの「約束のマーチ」と過去から現在に向かうように楽曲を披露してきた彼らが次に披露したのは、2012年発表のアルバム「ココロノート」に収録された「かさぶた」。さらに彼らはNHK「みんなのうた」でオンエアされ、吉田山田の名を広く世の中に知らしめた2013年リリースの「日々」をパフォーマンス。吉田の「吉田山田の歴史を楽曲と一緒に振り返っていきましょう」という言葉通り、彼らは1年に1曲ずつ選んで演奏することで2009年から2022年までの13年間を辿っていった。

ライブ中盤からは幡宮航太（Key）が加わり、原曲発表時と異なるアレンジで楽曲が次々と披露されていく。「僕らのためのストーリー」の演奏前には、レギュラー番組の収録のため東京と愛知を行き来していた際にメロディがふっと浮かび、道中のサービスエリアで作曲したというエピソードが披露された。また「未来」歌唱後に吉田が「歌詞間違えました？」と指摘すると山田はすぐさま「13周年記念バージョン」と言い張り、2人はデビューから13年経っても山田の“噛み癖”が治らないことを笑い合う。ほかにもツアー時のハプニングなども交え、思い出話にも話を咲かせながらライブを進行していった。

リリースから約3年が経過しているにもかかわらず近年TikTokで広まっている楽曲「もやし」、吉田山田が3年の歳月を費やして完成させた“アルバム3部作”の集大成的楽曲「証命」などを経てライブは終盤へ。2022年を代表する楽曲として最新アルバムの表題曲「愛された記憶」が披露されたところで、吉田山田のデビューから現在までを巡る回想の旅は終着点を迎えた。吉田は「誰にどう感謝したらいいかわからないけど、出会えたことを本当に心から感謝しています」と、改めてファンに感謝の言葉を贈り、重大発表として来年の春にアルバムをリリースすることをアナウンス。会場内が祝福ムードに包まれる中、吉田山田は“未来の曲”として未発表の新曲「もしもの話」「YADANA」を披露した。最後に山田は言い残したことがないよう、最後のMCを展開する。「この13年を振り返って、本当に心から思うのは、君の、あなたの、あの人の幸せ。それを心から願っています」と、オーディエンスにも祝福の言葉を贈った。

最後に吉田山田は、ライブの冒頭に一節だけ披露した「音楽」をパフォーマンス。この曲は、今年の4月から6月にかけて開催された全国ツアー「吉田山田弾き語りツアー2022～愛された記憶～」の中で「制作中の曲」としてワンコーラスだけが披露されていた楽曲であり、デビュー13周年ライブでは初めて「音楽」がフルコーラスで歌われた。「また必ず会いましょう、バイバイ」と笑顔で再会の約束を交わした山田は、相方とともにステージをあとにした。

またこの日のライブでは2023年2月から3月にかけて全国11カ所を回る全国ツアー「吉田山田ツアー2023」を開催することも発表された。ツアーのうち8公演はアコースティックセットで、東名阪の3公演はバンドセットで行われる。チケット情報などの詳細は吉田山田のオフィシャルサイトにて確認を。