「まらフェス」はまらしぃと彼に縁のあるゲストアーティストが出演するライブイベントで、2020年にオンラインライブとして行われて以来約2年ぶりの開催となった。今回は
最初に1人でステージに現れたまらしぃはスタンウェイのグランドピアノに向かい「Love Piano」を演奏。まらしぃは「2年ぶりの『まらフェス』を日比谷でできることをうれしく思っています。僕は外でピアノを弾くのがすごく好きで。小鳥ちゃんたちがチュンチュン鳴いてますし(笑)」と客席や会場を取り囲む木立を見渡しながら話し、「やりたい曲がたくさんあるので、おなかいっぱい聴いていってください」と語りかけて「ネイティブフェイス」を披露する。続く「千本桜」では、まらしぃに促された観客のハンドクラップが演奏に華を添えた。
最初のゲストとして登場したのはlogical emotionのdrm(B)とタブクリア(Dr)。3人はパワフルなバンドサウンドで「Forever Shootingstar☆ミ」そして「ラーメン†デュエル」を演奏。drmは軽快なステップを踏んだりステージに寝転がったりと自由闊達なプレイを繰り広げ、オーディエンスをさらに盛り上げる。タブクリアは晴天となった空を見上げて「本当に気持ちいいです、こんな天気の中でできて」と喜んだ。
その後はまらしぃの「空想少女への恋手紙」が、バンドアレンジでパフォーマンスされる。まらしぃの透明感のある音色とlogical emotionの力強い低音によるハーモニーが、日比谷の空に力強く響き渡った。そして3人は今回の「まらフェス」のためにリリースされたEP「まらフェス2022 EP」から、新曲「GREEN TEA JUNGLE」を披露。疾走感に満ちたサウンドで野音を大いに揺らした。
続いてステージに登場したゲストはH ZETT M。向かい合わせにスタンバイしたまらしぃとH ZETT Mは最初に「残酷な天使のテーゼ」を披露した。間奏で2人が繰り広げる華々しい掛け合いに、観客は息を呑んで聴き入る。まらしぃはMCで、H ZETT Mとの共演が2020年2月に行われた彼の独演会以来であることを振り返るが、それをよそにH ZETT Mはかわいらしい声を上げて飛び交う鳥たちに手を振って観客の笑いを誘った。
「このままだと小鳥以下なんで……小鳥ちゃんに負けないように(笑)」とまらしぃが気合いを入れたあと、2人はコラボ曲「Very Good」「saru vs H ZETT M」を連続で演奏。軽快な音色が印象的なH ZETT M作曲の「Very Good」、パワフルな低音が響き合うまらしぃ作曲の「saru vs H ZETT M」、それぞれで異なる世界観を観客に提示した。
3組目のゲスト、kors kのパートではまらしぃもサングラスをかけて登場。2人は最初にまらしぃとkors kのユニット・maras kの楽曲「Play Time!!」を華やかに披露する。オーディエンスもkors kの煽りに応えてそれぞれ立ち上がり、ペンライトを振って大いに盛り上がった。maras kの結成当初を和やかに振り返ったあと、まらしぃは「ライブでやると楽しいですね」、kors kは「ぜひまた呼んでください!」とひさびさのステージでの共演を喜んだ。
“フェス”にふさわしいお祭り感満載の「Piano NInja」に続いては、まらしぃが「kors kさんといえばこの曲」というkors kの楽曲「SigSig」をパフォーマンス。電子音と柔らかなピアノの音色の融合で観客を楽しませた。その後は「まらフェス」のテーマソングとして制作された新曲「回せツインテール」へ。オーディエンスは緑色に灯したサイリウムを振り回し、2人の熱演に応えた。夕暮れが迫る中、ここでdrmとショルキーを抱えたH ZETT Mが加わり、4人で披露されたのは「情熱大陸」。レアな顔合わせのセッションに、会場の熱気は再び高まった。
日の入りを目前にした時間帯、再びステージに現れたまらしぃは「しっとり素敵な曲を聴いてほしいなと思います」と観客に語りかけ、ゲストのrecheを呼び込んだ。ここで披露されたのは宇多田ヒカル「桜流し」のカバー。まらしぃの情感豊かな演奏とrecheの澄んだ歌声が空に溶け込んでいった。「僕はただのファンでしたので、ご一緒できるライブがあったらうれしいなと思っていました」というまらしぃの言葉に、rechが「私もです!」と返すとまらしぃは天高く拳を掲げて観客の笑いを誘う。この日が野外での初ライブというrecheは、続いてまらしぃが初めて制作した自作曲「夢、時々…」を歌唱。赤いライトに照らされたrecheは、幻想的なハイトーンボーカルで観客を魅了した。最後に1人でステージに残ったまらしぃは「大切な曲を弾かせていただきたいなと思って」と語り、「ナイト・オブ・ナイツ」を演奏。途中のメドレーパートでは縁の深いアーティストたちの楽曲を奏で、それぞれへのリスペクトを送った。
アンコールを求める手拍子に応えて登場したまらしぃは、kemuこと堀江晶太(
コラボ曲の披露を果たしたまらしぃは「マジでうれしい!」と喜ぶ。堀江も今から10年以上前に「これからどうしよう」とお互いに進むべき道について悩んでいたという時期を振り返りつつ「それから続けてきて、すごいところに来たのを実感しました」と盟友との共演に感慨深そうな表情を浮かべた。
スマートフォン向けゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」のために提供した「88☆彡」を3人で披露したあと、まらしぃは「もう1人お呼びしたい人がいるんですけど」と話し、さらなるシークレットゲストとして
客席の興奮の余韻も覚めぬ中、ダブルアンコールで1人でステージに現れたまらしぃは「ちょっと実験的にやってみたいことがあって。せっかくスタンウェイのピアノを用意してもらったので、生音を聴いてほしい」と語り、「tadu」の演奏をマイクを通さない生音でファンに届ける。静寂に包まれた会場内に美しい音色を響かせたあと、まらしぃは「伝わってたらうれしいです。貴重な経験でした」と笑顔を浮かべた。そしてこの日に誕生日を迎えたファンのために「Happy Birthday to you」を演奏し、「満員のお客さんの前で、野音でできて光栄でした。大阪でもまた実現できるようにがんばります!」と「まらフェス」の大阪での実現に向けて意気込み、ラストナンバー「青く駆けろ!」を軽やかに奏でた。
まらフェス2022 in 日比谷野外音楽堂 2022年6月19日 日比谷公園大音楽堂 セットリスト
01. Love Piano /
02. ネイティブフェイス / まらしぃ
03. 千本桜 / まらしぃ
04. Forever Shootingstar☆ミ / logical emotion
05. ラーメン†デュエル / logical emotion
06. 空想少女への恋手紙 / logical emotion
07. GREEN TEA JUNGLE / logical emotion
08. 残酷な天使のテーゼ / まらしぃ+
09. Very Good / まらしぃ+H ZETT M
10. saru vs H ZETT M / まらしぃ+H ZETT M
11. Play Time!! / maras k
12. Piano Ninja / maras k
13. SigSig / maras k
14. 回せツインテール / maras k
15. 情熱大陸 / maras k+drm+H ZETT M
16. 桜流し / まらしぃ+reche
17. 夢、時々… / まらしぃ+reche
18. ナイト・オブ・ナイツメドレー / まらしぃ
<アンコール>
19. 十年越しのラストピース / まらしぃ+堀江晶太(kemu)+ゆーまお
20. 六兆年と一夜物語 / まらしぃ+堀江晶太(kemu)+ゆーまお
21. 88☆彡 / まらしぃ+堀江晶太(kemu)+ゆーまお
22. 夜咄ディセイブ / まらしぃ+
23. アマツキツネ / まらしぃ+じん+堀江晶太(kemu)+ゆーまお
<ダブルアンコール>
24. stella=steLLa / まらしぃ
25. tadu / まらしぃ
26. 青く駆けろ! / まらしぃ
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kors k@㋋㏽金曜日東A37a @S2TB_korsk
日比谷野音のステージに立ってビールを飲みながらライブするなんてなかなか出来ない貴重な体験しちゃったぞ https://t.co/SbjD2QXTRK