L'Arc-en-Cielの東京ドーム公演「L'Arc-en-Ciel LIVE 2025 hyde BIRTHDAY CELEBRATION -hyde誕生祭-」がいよいよ1カ月後に迫ってきた。
1997年12月の単独公演「L'Arc-en-Ciel 1997 REINCARNATION」以来、節目のたびに東京ドームのステージに立ってきたL'Arc-en-Ciel。彼らは毎回趣向を凝らした演出、美しい映像、衣装、そして個々のプレイや歌が映える臨場感あふれる音響システムを交えつつ広大な会場を存分に生かしたスペクタクルなパフォーマンスを披露し、多くのファンを魅了してきた。
たびたびコンセプチュアルな公演を繰り広げてきたL'Arc-en-Cielが、今回の東京ドーム公演で掲げるテーマは「hyde誕生祭」。そう、hyde (Vo)のバースデーライブという、結成34年を迎える彼らがキャリアの中でこれまで挑んだことのないテーマだ。hydeは1月29日の誕生日を前にしたこの公演について「僕がワガママに、好きなようにラルクをプロデュースします」と語り、ファンのみならず多くの音楽ファンの胸を躍らせている。さらに、今回のライブについてhyde自ら今の自分の気持ちをファンに伝えたい、ということで音楽ナタリーでは本人にインタビューを行い、なぜこのタイミングで誕生祭の実現に至ったのか、気になるセットリストのコンセプト、東京ドーム公演で幕を開ける2025年のL'Arc-en-Cielの動向について聞いた。
構成 / 中野明子
hydeインタビュー
──ご自身の誕生祭を企画した理由、背景を教えてください。
東京ドームをやることになって今回のコンセプトの提案がいくつかスタッフから来たんだけど、どれも合意に至らなくて……
日程的に僕の誕生日が近いから、これはどのみち誕生日ムードになるよな~と思ってこのアイデアを提案してみたんだけど、大胆なアイデアだし、他にメンバーやスタッフからよいアイデアがでるかな?と思ってたら、通ってしまいました(笑)。
周年的な雰囲気でやらなくてもよいタイミングなので、もともといつかやりたいと思っていたメンバープロデュースライヴというアイデアとくっつけてやってみるのはどうかな~って感じで。
GLAYのライヴで“HISASHIプロデュース”などをやってるのを見て、ラルクがやったらおもしろいだろうなと思ってて。みんなそれぞれ趣味が違うので。今後メンバーがそれぞれやってもいいかなぁと思いつつの企画です。
──東京ドームはhydeさんにとって、L'Arc-en-Cielにとってどのような場所でしょうか?
1997年の再始動の「L'Arc-en-Ciel 1997 REINCARNATION」というライヴからというのもありますが、特別であり、とても大きな会場というイメージですね。
──「L'Arc-en-Ciel LIVE 2025 hyde BIRTHDAY CELEBRATION -hyde誕生祭-」について、hydeさんは「僕がワガママに、好きなようにラルクをプロデュースします」とコメントしていましたが、どのような内容、セットリストになりそうか、お話しいただける範囲で教えてください。
セットリストはまだ考え中なんですけど、前回のツアーのように普段やらない曲をメインにやるわけでもなく、でも周年でやるようなベストヒッツ的なものでもなく……という内容になると思われます。タイトルにあるような“おめでとう!”的な部分も作ろうとは思いますが、全体にハッピーなのを想像されるとちょっと違うかもしれません。
誰にも忖度なくhyde自身が今やりたい曲であり、今hyde自身がかっこいいと思うラルクを表現してみたいなと思っています。
──多くのファンの方々が当日を楽しみにされているかと思いますが、この日のために準備をしておくことなどがあればぜひ教えてください。
全員でクラッカーを持ちよって、5万人が一斉にお祝いするのはどうなんでしょうか?(笑)
──今年はアルバム「HYDE [INSIDE]」のリリース、国内外のフェス出演、ライブツアーとソロとしての活動も活発でした。ソロ活動をきっかけにHYDEさんの音楽に触れ、L'Arc-en-Cielのライブにも足を運んでみようと思っている方もいるかと思います。そういった“ラルク初心者”の方へのメッセージをいただけますでしょうか。
HYDEはメタルコアに近づいて表面的にハードですが、精神的にはラルクのほうが奥底が灼熱な感じでもっとコアかもしれません。羊の皮を被った狼ですかね(笑)。そういった部分もおもしろいところかと思います。
──一方でhydeさんが個人的にこのライブに向けて一番楽しみにされていることはなんですか?
自分自身の感覚でどうラルクを演出して、それがどう評価されるのかな?ってところですかね。
ある一定の評価はあると思います。
──当日は約3年ぶりの新曲「YOU GOTTA RUN」を初披露することになるかと思います。この曲の聴きどころを教えてください。
Music Clipのシューティング中の音漏れですでにtetsuyaさんの曲と断言してる人がいましたが、そこに僕の歌がハマって“ラルクらしい”となるんでしょう。誰かの活動が自分の夢と重なるという誰もが感じたことのある歌詞なので、ファンの方も一緒に歌ってもらえば響くと思います。
──L'Arc-en-Cielのツアー「ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND」開催、メジャーデビュー30周年、ソロとしての5年ぶりのアルバムリリース、ワールドツアー、フェス三昧の日々など多くのトピックがあったかと思いますが、2024年はhydeさんにとってどのような1年でしたか? また、この1年を総括する言葉を挙げるとするとどのようなものになりますか?
生活習慣を見なおしたりして、あわただしくも平穏な1年でした。そのわりによく風邪をひいたなぁ。漢字一文字で表すなら、健康の「健」ですかね。
──「hyde BIRTHDAY CELEBRATION -hyde誕生祭-」がL'Arc-en-Cielとしての2025年一発目の活動の場となると思いますが、2025年のL'Arc-en-Cielおよびhydeさんの展望を可能な範囲で教えてください。
それぞれの楽曲制作を進める感じだと思います。
──hydeさん個人として2025年に密かに叶えたい目標があれば教えてください。
のんびり曲を作りたいかな。風邪をひかないように(笑)。
──最後にライブ当日に向けての意気込みや、ファンの皆さんにお伝えしたいことがあれば。
プレゼントは必要ありません。みなさんの愛と歓声で十分幸せです。
やるからには精一杯企画進行しますので、楽しみにしていてください。
公演情報
L'Arc-en-Ciel LIVE 2025 hyde BIRTHDAY CELEBRATION -hyde誕生祭-
- 2025年1月18日(土)東京都 東京ドーム
OPEN 16:00 / START 18:00 - 2025年1月19日(日)東京都 東京ドーム
OPEN 15:00 / START 17:00
プロフィール
L'Arc-en-Ciel(ラルク アン シエル)
1991年にtetsuya(B)を中心に大阪で結成。インディーズシーンで絶大な人気を得て、1994年7月にビデオシングル「眠りによせて」でメジャーデビューを果たす。その後、多数のヒットシングルを連発。ハイクオリティなサウンドとキャッチーなメロディ、シングル3枚やアルバム2枚の同時リリースなどでも話題を集めた。近年は各メンバーのソロ活動と並行しつつ、海外でのライブも実施している。結成20周年を迎えた2011年は、味の素スタジアムでのアニバーサリーライブや全国ツアーの開催、さらにベストアルバム3作品やシングル3枚のリリースなど、華々しい活動を展開した。2012年2月、約4年3カ月ぶりとなるアルバム「BUTTERFLY」を発表。同年3月よりワールドツアー「L'Arc-en-Ciel WORLD TOUR 2012」を開催した。2021年5月には千葉・幕張メッセにて結成30周年の幕開けを飾る公演「30th L'Anniversary Starting Live "L'APPY BIRTHDAY!"」を行い、2022年5月に東京ドームにてアニバーサリーを締めくくる「30th L'Anniversary LIVE」を開催した。2024年2月から4月にかけてライブツアー「ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND」を行い、同年10月に約3年2カ月ぶりとなる新曲「YOU GOTTA RUN」を配信リリース。2025年1月にhyde(Vo)プロデュースによる「L'Arc-en-Ciel LIVE 2025 hyde BIRTHDAY CELEBRATION -hyde 誕生祭-」を東京ドームで開催する。