Yogee New Wavesの4人体制ラストワンマンが初の日比谷野音で閉幕、全24曲を解放させた2時間半

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Yogee New Wavesが3月21日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)でワンマンライブ「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」を開催した。

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

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「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」は、ヨギーにとって初の日比谷野音でのワンマンライブ。この公演で彼らは2部制のライブを行い、約2時間半にわたり全24曲をパフォーマンスした。

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

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時刻は17:30。日没間際の薄暗い野音に大勢の人が集まると、Yogee New Wavesが松井泉(Per)、gomes(Key)とともに姿を現す。4人がお互いに向かい合いながら勢いよく音を鳴らすと、照明が一斉に点灯し、ステージが強い存在感を放ち出した。彼らは「Hello Ethiopia」でゆったりとライブをスタート。軽快なビートと小気味いいギターリフが印象的な「You Make Me Smile Again」がプレイされると、バンドが放つポジティブなフィーリングに突き動かされるように客席の揺れは次第に大きくなる。「Ride on Wave」では角舘健悟(G, Vo)がハンドクラップを煽り、グルーヴィな演奏に乗せて力強い手拍子が鳴り続けた。

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

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その後「Can You Feel It」ではステージの前方に躍り出た竹村郁哉(G)がギターを思い切り歪ませ、客席を熱狂の渦に包み込む。ここまでほぼノンストップで演奏を続けた4人は、熱気に満ちた会場をクールダウンさせるように、スローテンポなメロウナンバー「Toromi Days」を演奏。1部ラストの「Sunset Town」が披露された頃には完全に日が落ち、宵闇の中でステージの明かりだけが煌々と輝き続けていた。

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

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しばしの間ステージを離れたのちに再び登場した4人は「Summer of love」で勢いよく第2部をスタートさせ、そのまま「Understand」「Night sliders」を連投。第1部での豊かな音色とは印象の異なる、4人のみのむき出しなアンサンブルで、冷たい夜の風にさらされた野音の空気を温めていく。「to the moon」からは再び松井とgomesが参加し、その後彼らはサイケデリックな照明の中「Suichutoshi」「Emerald」を演奏。「今日は星がとても綺麗だから」という言葉がリフレインされる「C.A.M.P.」では、客席に設置されたミラーボールが光を乱反射させ、野音全体が幻想的な空気に包まれた。その後彼らはバンド屈指のポップチューン「あしたてんきになれ」、文字通り疾走感のあるロックナンバー「SISSOU」で怒涛の畳みかけを見せ、息もつかせぬパフォーマンスで観客を釘付けにした。

「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」の様子。(Photo by Kodai Kobayashi)

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ライブが終盤に差しかかると、角舘は「本当にありがとう。いろんなことがあったと思うけど、今日こうして集まってくれて本当にありがとうございます」と観客への感謝の思いを述べる。竹村は「最高。以上! ありがとう!」、粕谷哲司(Dr)は「めちゃくちゃ気持ちいいです。最高の景色です。本当にありがとうございます」、上野恒星(B)は「皆さん本当にありがとうございます。今日は春分の日ということで楽しんでいきましょう」とそれぞれの気持ちを言葉にした。その後4人は代表曲「Climax Night」を演奏し、「JUST」のアウトロでは竹村が耳をつんざくようなディストーションギターを響かせた。さらに角舘は初期のYogee New Wavesを象徴するナンバー「Like Sixteen Candles」の一節を弾き語り。やがてバンドの演奏が加わり、角舘がタイトルを叫ぶとオーディエンスは歓喜に沸き立つ。ラストに彼らはひさびさの披露となる「Dreamin' Boy」で荒々しい演奏を見せ、本編を締めくくった。

上野恒星(B)(Photo by Kodai Kobayashi)

上野恒星(B)(Photo by Kodai Kobayashi)[拡大]

鳴り止まないアンコールの拍手に応えて4人は再び姿を現し、角舘は「最近面白くないこともたくさんあるからさ。こういう日がときどきでもあるとやっていけるんだなってことを、心に刻み付ける2時間だったように思います。どんなことがあっても俺やボンちゃん(竹村)や粕ちゃんや上野くんは、何かしら表現をして『俺はここにいるぜ』とずっと言い続けている存在だと思うから、みんなも自分の中にしかないものを握りしめて生きていってください。俺たちもやっていくからさ。音楽だけは解放させてくれるんだよなあ」と言葉を紡ぐ。ラストに彼らは「Good Bye」「Bluemin' days」を軽やかに演奏。曲間に角舘は「明日からもいい日になるといいね」と観客にメッセージを送りながら、目一杯飛び跳ねたり手拍子をしたりする大勢の観客とともに初野音公演のラストを迎えた。

なお公演翌日の3月22日に上野が本公演をもって脱退することが発表され、4人体制のYogee New Wavesにとってこれが最後のワンマンライブとなった。

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「Yogee New Waves Special Live SPRING WAVE」2022年3月21日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音) セットリスト

01. Hello Ethiopia
02. You Make Me Smile Again
03. White Lily Light
04. Ride on Wave
05. Good Night Station
06. CAN YOU FEEL IT
07. Toromi Days
08. Sunset Town
09. Summer of love
10. Understand
11. Night Sliders
12. to the moon
13. Suichutoshi
14. emerald
15. C.A.M.P.
16. あしたてんきになれ
17. SISSOU
18. How do you feel?
19. Climax Night
20. JUST
21. Like Sixteen Candles
22. Dreamin' Boy
<アンコール>
23. Good Bye
24. Bluemin' days

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※記事初出時、発言者に誤りがありました。お詫びして訂正します。

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か の ん @mgl_k99

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