「ミラベルと魔法だらけの家」は南米のコロンビアを舞台に、マドリガル一家の中でただ1人“魔法のギフト(才能)”を持たない少女・ミラベルの活躍を描くミュージカルファンタジー。声優として斎藤瑠希、中尾ミエ、ゆめっち(3時のヒロイン)、平野綾らが出演している。日本版エンドソングのアーティストに選ばれたナオトは、リン=マニュエル・ミランダによる「マリーポーサ ~羽ばたく未来へ~」の日本語詞も手がけ、その歌唱も務めている。
舞台挨拶ではキャストが次々と登場し、劇中の楽曲をメドレー形式で披露していく。まずステージに現れたのは、ミラベルの長姉・イサベラを演じる平野。人として完璧でいなければならないというイサベラの葛藤やミラベルとの絆が描かれた「本当のわたし」を歌い、続いてミラベルの次姉・ルイーサ役のゆめっちが、家族に頼られる重圧が綴られた「増していくプレッシャー」を歌唱。ミラベル役の斎藤と、ミラベルの祖母・アルマおばあちゃんを演じる中尾の2人は、ユニークなマドリガル家の紹介ソング「ふしぎなマドリガル家」を生パフォーマンスした。
キャスト陣が映画の反響についてトークしたあと、ナオトが「1人だけ場違いじゃないですかね……」と恐るおそるステージに現れた。日本版エンドソングに決まったときの心境を尋ねられると、ナオトは「年を重ねると素直に喜べなくなってくるんですよね。どこかにカメラが仕込まれていて、ドッキリじゃないかと。マネージャーに『ほかのインティライミじゃない?』と何度も聞いて、10分後に実感が湧いてきて『マジかー!』とガッツポーズしました」と振り返り、この発言にゆめっちも「私もドッキリかと思いましたもん」と共感した。
「マリーポーサ ~羽ばたく未来へ~」は、スペイン語詞の劇中歌「2匹のオルギータス」を日本語でカバーしたバラードソング。ナオトは「マリーポーサ ~羽ばたく未来へ~」日本版の歌詞について、「コロナ禍において人との距離が無理やり離されてる状況で、人と触れ合う大切さを強く感じられると思います。日本語詞を作るうえで、1人だけ魔法を使えないミラベルの心の奥の部分を感じようとしていたら、勝手にミラベルにお手紙を書いていたんです。それが歌詞になっていきました」と話し、映画の舞台となっているコロンビアについては「これまでに世界70カ国を旅してきて、コロンビアには2カ月くらい滞在していました。当時出会ったコロンビアの人々や豊かな自然を、映画を観ながら思い出しました」と懐かしそうに語った。
また、2019年に世界的なラテンレーベル・ユニバーサルミュージック ラテンと契約し、Naoto名義でデビューを果たしているナオトは「地球の裏側のことではなく近所で起こっているような物語に感じました。自分のいろんな経験と思いをすべて注ぎ込んだようなエンドソングに仕上がったかなと思います」と「マリーポーサ ~羽ばたく未来へ~」に込めた並々ならぬ思いを口にした。こうしたさまざまな思いを表現するように、ナオトは同曲をしっとりとパフォーマンス。観客の温かな拍手に包まれる中、そばで歌声を聴いていた斎藤は「語りかけるような優しい歌声にジーンときてしまいました」、中尾は「彼のいきさつを聞くと全然違って聞こえますね。飛ぶ鳥を落とす勢いの方にお会いできてうれしいです」と感想を述べた。そして登壇者を代表して斎藤が「家族の物語なので、いろんな世代の方に共感できる素晴らしい作品になっています。ミラベルが抱える問題はいろんなことに置き換えて、すごく共感してもらえると思います。『私にしかできないことがある』と明日を元気に生きる活力にしていただけたらと思います」と本作をアピールして舞台挨拶を締めくくった。
みか☆ @mmikan_710
ナオトがすべてを注ぎ込んだディズニー最新作「ミラベル」の日本版エンドソングを生歌唱 - 音楽ナタリー
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